2021/01/24 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
伊都波凛霞への襲撃と入院。
それは、まさに協力を要請しようとしていた刑事部に大きな穴が開いた事を意味していた。
同時に――随分と世話になり、頼りになる先輩が一人、病院送りにされてしまった、ということ。

「……まあ、予期出来た事態ではある。先輩も、違反部活に対して積極的に動いていた。先輩個人に対する襲撃の可能性は、決して低くはなかっただろう」

犯人は未だ不明。此れは、先輩の回復を待たねばならないだろうが…。何方にせよ、風紀委員を襲撃したという行動に対する『結果』を、示してやらねばなるまい。

「……という訳だ。済まぬが、今宵は派手にやるぞ。
後始末その他諸々は任せた」

通信機に短く言葉を告げて、返事を待たずに切ってしまう。
背後に控えるのは、今夜のターゲットである違反部活に向けるには…余りに過剰な数の異形。
背後の空間を埋め尽くすかの様に召喚された異形。違反部活の拠点に向けられた砲門は、百を超えるだろうか。

「……避難勧告は出した。今回の拠点が居住区から比較的離れていたことも助かったな。
此れで安心して――砲火を振るえるというものだ」

拠点から少し離れた空き地にて。
無表情の儘、独り言を呟く少年。
その様相は――控え目にいっても不機嫌。
少年を良く知る者が見れば、憤怒と言うに相応しい雰囲気を纏っているだろうか。

神代理央 >  
「……斉射、開始。加減は要らぬ。焼き払え。瓦礫も残すな、畑を耕すつもりで、砲火を振るえ!」

異形に、言葉による命令は必要無い。
思念で命じれば、それで事足りるのだから。
ただ、こうして言葉にしなければ――色々と、我慢しきれない、のかもしれない。
辛うじて保っている理性と、風紀委員としての冷静な感情を失わない様に。敢えて怒りの感情を、言葉に灯す。

そうして、少年の鋭い言葉と共に――砲撃が開始される。
その砲声は凄まじいものがあり、違反拠点の周囲どころか落第街の何処に居ても、聞こえてしまう様な。
遠雷の様な砲声が、轟く様に響き渡る。

神代理央 >  
此処に、それなりに歴史に詳しい者が居れば。
『第一次世界大戦とは、このような砲撃の後に行われたのだ』
と偉そうに解説を始めるだろう。

それ程に苛烈。決して大規模とは言い難い違反組織に向けるには、余りに膨大過ぎる火力。
絶え間なく、休みなく。延々と轟々と放たれ続ける砲弾の嵐が、建造物を破壊し、大地を耕し――違反部活の構成員達を、肉片一つ残さず葬っていく。

「……周囲の区画迄きっちり耕しておけ。どうせ跡地には適当なバラックが建つばかりだ。
構う必要は無い。風紀委員会の……いや、特務広報部の力を、見せつけてやろう」

悲鳴すら、砲声に掻き消される。
鉄火場と一言で表現するには、余りに苛烈な戦場。
その戦場を支配する少年は――無感情な瞳で、焼き払われる区画を眺めているばかり。

神代理央 >  
――と、通信機が鳴り響く。
相手は雪景。

『…あーボス、こちら雪景。どうせ後始末の必要ないだろ。何で俺の判断で現場片付いたら別の方に応援回すんで。』

との事。

「……そうだな。後始末というよりも、跡地に流入する者達の整理と監視が主になるだろう。
其処は我々の仕事ではない。其方の現場の判断で、人員を動かすと良い」

まあ、此方がこの惨状では後始末もへったくれもないだろう。
此処はやがて、大地が何時までも熱を持ったかの様な地獄へと変貌し――数日してから、再び人が訪れるのだろう。
もう、違反部活の拠点は文字通り跡形もない。
それでも未だ砲撃を続けているのは、単なる示威行為。

『風紀委員会へ敵対行動を取るとどうなるか』

と示す為の、火砲の洗礼でしかない。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」にシャンティさんが現れました。
シャンティ > 「あら、あら……今日、は……盛り、だくさ、ん……ね、ぇ……ふふ。あの、松葉……さん、だった、かし、らぁ……彼、も……騒ぎ、好き……よ、ねぇ……」

くすくすと、女は笑う


「それ、に……して、もぉ……あの人……後ろ、に……隠れ、気味、だった、のに……証拠、残し……なん、て……ふふ。今度、は……もぉ……っと、大きい、こと……する、気……かし、ら……ね、ぇ? それ、なら……いい、わぁ……最近、は……風紀の、広報部、さんが……元気、よすぎ、る、もの……ね」


こつり、こつりと
爆音も物ともせずに歩みをすすめる

その顔の向く先には風紀委員の少年が佇んでいる


「あぁ……本当、に……派手、ねぇ……あは、あははは……ふふ、ふふ…… もっと、いっぱぁ、い……焼い、ても……いい、の、にぃ……どーん、どーん……って……うふふ」


爆光が周囲を照らす中、何事もないように女は笑う

神代理央 >  
砲声が少しずつ収まり始める。
落第街に響き渡る様な鉄火の嵐も漸く終演の時を迎える。
理由は簡単。"もう壊すものが無い"からだ。

「……此れで十分とは思わぬぞ。どうせ、泡沫の様な組織を潰しただけだ。此の街の連中が、此の程度で竦むとは思っておらぬ」

「だから、何時までも刃向かうと良い。敵意を向けると良い」

「………その全てを、あらゆる手段を以て粉砕してやろうじゃないか」

ぽつりと零した独り言の後。
ふと、耳を打つ女の声。尤も、声が聞こえただけで、その言葉の内容までは確認出来なかったのだが。
ゆっくりと女に振り返る。主の意志に従う様に、異形達の砲身が、軋む様な音と共に女に向けられる。

「………今日の私は、機嫌が悪い。下らぬ事を言いに来たのなら、今のうちに家に帰るのをお勧めするがね」

ぽつりと零した言葉。
無感情な瞳が、静かに女に向けられているだろうか。

シャンティ > 『異形たちの砲身が女に向き、其の主の少年は無感情な瞳で言う「――」』


「あら、あら……これ、は……ご機嫌、なな、め……なの、ねぇ……ふふ。そう、よねぇ……普段、なら……こぉ、んな……無駄、な――こと、しな、いもの、ねぇ……?」


くすくす、と笑う
此処はすでにもぬけの殻
焼いてもそもそも何もない

彼もそれをわかっていて、あえて行っているのだろう


「ふふ、なぁに、そん、なに……不機嫌、なの、かし、らぁ……?」


怯むこともなく、女は少年に向けて足をすすめる


「もし、かする、と……やつ、あたり……? ふふ、かぁわ、いい……」

神代理央 >  
ぎり、と思わず唇を噛み締める。
女の言葉は――己の心情を的確に言い表したものだったのだから。

「……ああ、そうだとも。八つ当たりだとも。
私とて人間だ。不愉快な事が有れば、鬱憤を発散させたくもなる。
それの何が悪い」

不機嫌さを隠そうともせずに。
腕を組んで、無感情だった瞳には僅かな怒りを灯して。
じっと、女を見据える。

「……それで、一体何の用だ。
また、私に可笑しな事でも吹き込みにきたか?
それとも、篝火を安全な場所から眺めにでも来たのかね」

此方に歩みを進める女を見据えた儘。
警戒の色を隠さずに、女に問いかけるのだろうか。