2021/02/03 のログ
ご案内:「違反組織群」に花菱刃さんが現れました。
花菱刃 >  
「…………ん、数確認完了。早い仕事で助かるよ」

 とある違反組織の拠点。彼が足を運ぶ。
 協力と言ってはいるが明確に協力関係というわけではなく単なる商売相手。
 一応は外部協力者によって蛇そのものの武器の質は向上はしているが。あくまで外部。念のため蛇に武器を仕入れておこうと動いた次第。
 目の前にあるアサルトライフルを手に取る。

「……できればPDWの方がよかったんだがなぁ」

 弾も安いのでこっちにしたが。組織の仮想戦闘距離を考えると本来はそっちの方がいいわけで。まぁ本命は。

「これ、だけどさ」

 箱一杯に詰められた虚弾を見る。廉価品だか通常の弾薬よりはマシだろう。

「さ、運んだ運んだ……ん? 俺? そりゃいるさ。いやだなぁ」

 仲間と言うことにしてついてきてもらった蟻にそう指示を出すと商売相手の顔を見る。
 相手の組織の顔が露骨に歪む。どうせそんなことだろうと思って着いてきていた。
 周りには見るからに武闘派といった様相をする男がいた。
 どうせ小さい組織を良い品で釣って、ここで力を見せつけて本来の値段より高額で買わせ金をむしり取る。一種のボッタクリバーのような算段だったんだろうが……自身がそれをさせない。ニコリと笑いかける。
 武闘派にはそれが肉食獣の笑みであると理解できているのだろう。汗を出すも手は出してこなかった。
 まぁついでに護衛も兼ねている。武器の取引と言う情報はいやでも広まりやすい。妨害が入る可能性も0じゃないのだから。

花菱刃 >  
 懐からタバコを取り出す。そして指先に魔法で火をつけると相手の方を見て。

「お兄さんも吸う? いらない? そ」

 至って普通の態度でそう接して適当な箱に腰を下ろす。どう見ても隙しかないが、そんなことは一切ない。
 陰の魔法で周囲一帯に領域を展開している。これの意味することは意識でとらえた瞬間に放たれる全方位カウンター。
 周りにというよりはこの拠点の外に対してである。蟻の行方見張りたいし乱入者の方が周りにいる奴らより余程恐ろしいわけで。

花菱刃 >  
「ん、どうした? ……ああ、はいはい了解」

 携帯電話を取り出して軽い通話。そうして電話を閉じる。

「もう荷物運び終わったみたいだ。俺はもう行くな」

 と箱から立ち上がってヒラヒラと手を振るって歩き出す。
 鼻歌でも交えながら歩いているが。組織から出る時に指をパチンと鳴らして視線を後ろへ。

「質も速さも最高だったよこの組織。これからも仲良くしていきたいな?」

 そういってニコリとほほ笑むと組織を後にする。
 金だけの関係ならこれで丁度良いだろう。だがこれだけ威嚇しておけば今後武器や他の代物が必要になったときこの組織は役に立つ。
 今度こそ上機嫌に鼻歌と共に夜へと消えていくのである。

ご案内:「違反組織群」から花菱刃さんが去りました。