2021/05/29 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に羅刹さんが現れました。
■羅刹 > 「―――――――……」
土砂降りの雨が、落第街の汚れを落とさんばかりに降り注いでいる
予想では、日が覗く方が少ないと全土に周知されているが
雨は彼ら闇に潜む者にとっては都合がいい
証拠を洗い流し、痕跡を消してくれる
ほぼ一月、水でこの島を覆う雨に乗じて
潜んだ蜥蜴は力を取り戻し、また動き出している
既に誘拐などのニュースが『いつも通り』この島に流れていることだろう
廃ビルの入り口、そこで湿りかけの煙草を吸う男がその頭だと知る由もなく
必要な人員は得られた
後は、己の能力次第である
明日には島の各所から誘拐されてきた『実験対象』を使って試すことができるだろう
成功すれば、それは蜥蜴の新たな武器となる
生半可な力圧しでは摺りつぶされることは試せた
その中でも、一つの傷をつけられたことは…蜥蜴の下部組織を潤すのに大いに役に立った
落第街で耳をそばだてている者は、例の脱獄の知らせをすぐに聞いたことだろう
この組織ならばもしかすると、などという暗い期待が蜥蜴に力を付けさせる
「――――――……」
ふぅ、と煙を吐く
麻薬などではない、ただの煙草
今も地下で蠢く組織の頂点は、だが、雨空を見上げている
眼光鋭く、空そのものを堕とそうとしているかのように
雨脚が強まれば、娼館などは若干客足も、トラブルも減る
当然、関知していない違反組織の動きも表立ったものは少なくなり、風紀もそれに合わせて最近は多くは見ない
その分、頭にも暇が出来ているため、こうして一人廃ビルに佇んでいるというわけだ
その身に雨にも負けない熱量を蓄えながら、ただ静かに時を過ごす
静寂を乱す誰かか、危急の連絡が入るまでは
■羅刹 > ―――さて、今日も静かだ
風紀も、違反部活・組織も…雨の日はやる気が出ないらしい
煙草を廃ビルの床で踏みつぶし、その場を後にする――
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から羅刹さんが去りました。