2021/11/07 のログ
■シャンティ・シン > 「別、にぃ……貴方、の、逃げ、の手、まで……興味、は、ない、わ? 逃げ、が、お上手、なら……別、に……なん、と、でもぉ?」
物語としては所詮行間。女には、そこまで追うつもりもない。何より、それは望んでみたいものでもない。
「貴方、は、そう、思う、の、ねぇ……命、の、保身、は……とも、かく…… そう。なに、も……手出し、は……しな、い……?」
そこまで口にしたところで、男からの提案が出される。"お前が協力したいなら"、と。男は嘯く。
「ふ、ぅん……?」
しばし、女は考える。値踏みをするかのごとく、男を見る。
「……あの、ね……勘、違い。私、は……協力、した、い……の、じゃ、ない、わ? ふふ、わか、って、ない、わ、ねぇ……? 風紀、委員……一人、さら、った、の、よぉ……? 彼、ら、の……威厳、も、メンツ、も……ぜぇ、んぶ……台、無し…… わかって、るぅ……? だか、ら……貴方、に……あの、時、あの、ショーを、持ち、かけ、たの」
絶対にして不可侵というべき生徒会を頂点に、風紀、公安の両者がこの島の治安を一手に担う。異能が溢れ、学生が自治をする、という変容した世界の中でも更に特異なこの島では――その権力に対抗する、というのはそれだけで重い意味をもつ。
それでも、己の矜持のため、己の明日のため、己の譲れない何かのため、抗う者たちがいるのもまた、事実。かつての女の仲間たちも、そういう者たちであった。そこには、確かな輝きがあった。
「きっと、ぉ……一、華……あが、る、と……思った、の。輝、き、が……そこ、に……ある、と、ね? ま、さ、かぁ……"たかが一人、攫った、程度"なぁ、んて……甘く、て……ぬる、ぅ、い……考え、だった、り……しな、ぃ、わ、よ、ねぇ……? なぁ、ん、にも……考え、て……なか、った、りぃ……?」
くすくすと、笑う。
「輝、き、が……ない、なら……そう、ねぇ……ふふ。貴方の、いう、通り、貴方、たち、に、向けた、方が……面白、い……か、しら、ぁ……?」
変わらぬ表情で、変わらぬ口調で、変わらぬ声で。今までの会話の延長で。こともなげに、それを口にする。
■羅刹 > 興味が無いなら話すことも無い。
その話題については撃ちきりだ
「…そうだな。それに俺も乗った」
それについては、ただの失態だ
利用価値を探り、戦果を求め、失敗した
一人では終わらせないようにしたが、結局は…何にも繋がらなかったのだから
結果から見れば、『たかが一人、攫った程度』で終わりだ
壇上は既に…怪異の一撃、表からの砲撃によって支配された
『利用』しようにも、あれが現れればその時点で全てはご破算だ
それこそ、風紀側にそのまま、『あっけなく取り返されるだけ』で終わっていた
対応自体、間違っていたとは考えていない
あれを隠し、秘密裏に利用し、利益を得たという行動は
だがしかし。
後にできることはそれこそ幕を引く程度なのだろう
女の態度が、挑発だということはわかっている。
まだこちらを煽り立て『対抗』させようとしている
『向いていない』
(……………ああ、そうだな。だが――)
■羅刹 > 一度、息を吐く。間を作る
盤外からの事も、内部からの事もある
動かされているのは間違いないだろう
今はまだ、女だけの動きではあるが…同じような『享楽』をする者が居ないとも限らない
(知った事か)
無限の棒に叩き潰されて、逃げる?
動かされているからといって、怯える?
いつから、腑抜けたのか
打倒する者は、その先だというのに
その為に、機を見て動き出したのではないか
一度失敗したところで、どうするというのか
サングラスを取り、もう一度女を見る
全てを踏み潰す覚悟を、再度決める
動かしたいなら、動かせばいい。
その壇上すら、壊して見せよう
だが、まずは。
「スシーラ…、シャンティ。どっちでもいいが…、お前に出来る事、全て教えろ。
上げられなかった分まで、華ぁ上げてやる。全部、俺らにお前の力を寄越せ」
.
■シャンティ・シン > 「えぇ、そう。そう、よぉ? 貴方、は、乗った……でも、ね……攫った、のも、貴方。引き金、を、引いた、のは、貴方、なの、よぉ……? 風紀、も……権力、に……そ、の……看板、に、泥、を……塗った、の、よ? あ、はぁ……もう、戻れ、ない……の。ふふ、あは、あははははは」
くすくすと、けらけらと、女は笑う。
「むか、ぁ、し、昔、の……物語。 三文、芝居……与太、芝居……荒唐、無稽……血なま、ぐさい……そんな、劇を……現実、に……した、かった……芸術、狂い、たち、が……いた、わぁ…… そして、彼、らは……あ、は…… 舞台、の……悪役、と、して、露、と……消え、て、いった……」
夢見るように、恍惚と、女は語りだす。
「私、は……私、の……命、を……以て……あは。死地、を、往く…… 貴方、は……? 貴方、は……貴方、の……ため、に……すべ、てを……張れ、るぅ……?」
狂気の笑いを浮かべて、女は語る。
「いぃ、わぁ……いぃ……ふふ。私、が……引き、金……引く、かと、思った、けれ、どぉ……あ、はぁ。蜥蜴、の……頭、潰し……ね?」
語りの通り、彼女の異様、彼女の力なら、それが可能だったかもしれない。
「でき、る……こと、ぉ……ふふ。貴方、まだ……間違っ、てる、わ? 私の、できる、こと……じゃ、ない。貴方、の……したい、こと……それ、ぜぇ、んぶ……だし、なさ、い、よぉ……?」
■羅刹 > この瞬間、引き金は引かれた
相手が『情報戦』を行うのなら…それもいい
なら、全てを踏みにじって弾丸は進むだけだ
最早何もかも、知った事か
戻るつもりなど毛頭なく、今更安寧など考えるのが馬鹿らしい
安寧を求めるなら、それこそ闇に潜んでいれば良かったのだから
望む花火を上げてやろう
「――なら、簡単だ。まず力を寄越せ
通常兵器じゃあ足りねえ
既にアンチマテリアルライフル、ロケットランチャーは試してある
それ以上の火力…携行可能であれば猶更良いが、無理なら設置型でも構わねえ」
つまりは、異能代わりかそれに準ずる『兵器』
「次。いい加減、全てを張るつって指示を出すのも面倒だ
…俺自身に力を与えろ。『脅威となる力』を、俺はお前に望む
必要な情報があれば、言え」
自身の目的のために進む。なら今のままでは足りない
自身も前に出て、命を張らねば足りないだろう
偽装がまた必要になるだろうが、多少の手間でしかない
■シャンティ・シン > 女は黙って男の言葉を聞く。だんだんと、薄い笑いから口角があがり三日月を描いていく。
「あ、はぁ……言える、じゃ、なぁ、い……ふふ。いっそ、アハトアハト、でも……用意、す、るぅ……? 携帯、武器ぃ……? 弾、もぉ……すごい、の……用意、する、わ、ねぇ……」
楽しそうに、明日のピクニックの準備をするかのように言葉を紡ぐ。
「あ、らぁ……貴方、自身……? いい、のぉ……? それ、ってぇ……武器、とか……じゃ、なぃ、で、しょぉ……? あ、はぁ……いいの? いい、のぉ……? 命、削、っちゃ、ぅ……かも、よぉ……? 死ん、じゃう、か、もぉ……? あぁ……この場、で……すぐ、なぁ、んて……間抜け、だけ、は……しない、か、らぁ……安心、して、ぇ……?」
事も無げに。人の命をなんとも思わず。ただただ、"それ"ができる、と告げる。
「ふふ……それ、でも……届か、ない……かも、しれ、なぃ……けれ、どぉ…… いい、のね、ぇ……? ベット、した、もの……すべて、失っ、ても……ふふ。ふふふ」
ファウストにせまるメフィストの如く。女は、邪悪な言葉を紡ぐ。
契約するのは、男自身だ、とでも言うように。
「それ、なら……力を、与える、わぁ……? 力、欲し、い……?」
くすくすと けらけらと 女の哄笑が 小さく 響く
「必要、な、情報、はぁ……貴方、が……求め、る、力、ぁ……よ?」
■羅刹 > 「もう少し具体的に言うか?
あの砲火の異形に対抗できる『個人武装』だ
邪神も悪くはねぇが、他を避難させる必要があるからな」
あれは戦果を呼び込んだが、手間がある
時間的に今回、避難などに時間をかけるのは、あまり望めない
そもそも、避難にかける時間も無いかもしれない
「当たり前だ。絶対勝てる力なんざ存在しねえ
命に関しても、受け取った瞬間即死なんかじゃなきゃあいい
…俺が死んでも蜥蜴は動くが、まだ死ねねぇ。
組織自体はそう作ってあるがな。…ま、新しくなった蜥蜴はあっさり死ぬ可能性もあるか
最近は他の組織も活動が多い。寝首を掻かれる可能性も…………、と、これは余計か」
仕切りなおす
その可能性はいつでもあるのだから、考えはするが
蜥蜴の様に、今は闇に潜んでまた出てくる者も居るだろう
そこは一先ず、置いておく。
「どれだけできるか測りてぇところだが…。
どうせ、使うにしてもリスクあんだろ?、ならこれはどうだ。―――」
これならどんなリスクが付きまとうか
それが設定されるのは、『作られた』時だろうと予想しているが
一先ずは、それを告げよう
■シャンティ・シン > 「ふ、ぅん……? じゃ、あ……火力、を、あげ、た……ランチャー、と、ライフル……ね。手を、加え、て……なん、とか……やる、わ、ねぇ……? 弾、と……火力、を……あげ、れば、いい、の、かし、ら、ね」
冗談のような長さの設置銃。耐久面で問題があり、実現が見送られた狙撃銃。そのような"幻想"を実体化させれば、ある程度はいけるだろうか、と女は思案する。
「そう、ねぇ……身体、強化、か、と……思った、けど、ぉ……ま、あ……そっち、は、おまけ、で……ふふ。で、も……な、か、なか……厳し、い……わ、よぉ……そ、れ。この、世の……法則、摂理……道理、ぜぇ、んぶ、曲げ、る、の……だ、から、ぁ……」
男の提案に、笑う。
「代償、は……一回、ごと。貴方、の……『盃』、を……与えた、もの……彼、らに……納得、させ、て。ふふ、その上、で……時間、制限、つきの……借り出し。もち、ろん……借り、たら、すぐ、には、変更、でき、ない……」
それを成すのは世界の理を歪める禁呪、邪法の類。唯一、縁を元にしているところだけが、救いの点。
「こん、な……とこ、ろ……か、し、らぁ……? 無敵、でも……最強、でも……ない。万能、にも……いき、つか、ない。けれ、ど……使い、こな、せば……それ、なり、に……勝負、に、は……なる、わぉ?」
くすくすと、笑う。
■羅刹 > 「ああ。威力として使えりゃあいいさ
あれの装甲強度の概算は取れてる。それに敵う奴ならなんでもいい」
無論、強度を変更できる可能性はあるが…
一先ずは、サンプルデータを超えなければ話にもならない
要求するのはそれだ
「多少強化したとこで、元が元だ。俺ぁ、ただの人間だからな
魔法も使えねえ、喧嘩だけが戦う手段。それでいい
異能で戦えば、どうとでもなる相手。その印象のままがいい」
今まで、矢面に立って戦闘に参加したことはない
近づけば…勝てると思わせられる可能性も高い
万能でも無敵でもない剣は、そこで役に立つ
「問題ない」
代償は寿命か、あるいは運命のようなものでも捻じ曲げるか
だが、使った瞬間に死ぬのでなければそれでいい
「後は…兵隊は…デコイ程度だったか。
また、能力を受け取る時にでも所定の位置に配備するからそれも依頼しておく。
……そういえば、だが。
どっちで呼ばれるのが都合がいいんだ。スシーラか、シャンティか」
作戦は既に決まっている
後はそこに誘導するための道筋
予定外のことはあったが、要求と軽い質問で、こちらからの話は終わる
質問に関しては好きにしろ、と言われるかと予想はしているが…
■シャンティ・シン > 「それ、ならぁ……それ、で……問題、ない、わ、ねぇ……」
舞台は整った。道具の準備……否、仕入れの品は決まった。これから先、女がすることは裏方の作業。破滅への行進。
「じゃ、あ……武器、の……揃え、と……施術、は……あらた、めて……ふふ、ふふふ……」
くすくすと笑う女は、どこまで楽しそうだった。
「それ、では……ふふ。納品は、あらた、めて。対価は……あ、はぁ……また、いずれ。ふふ……取り立て、に……こさ、せ、ない、で、ねぇ……?」
薄く、狂気の笑いが続く。
「……あら、名前? そう、ねぇ……どちら、でも……いい、けれ、どぉ……あえ、て……いう、な、らぁ……"仕事"、を……する、時、はぁ……"スシーラ"、の……方、か、しら、ねぇ?」
女は少し考えてから、応える。何気ない言い方ではあるが、何処か珍しく生真面目な空気があった。
■羅刹 > 「ああ。一生、取り立てできずに…暇にしてやるさ」
取り立て、施術、揃え…それらに、返答する。
使う場面が来れば、ためらわずに使うだろう異能
無敵でも、圧倒的でもない異能は後に施術され、自身の内に入ってくるのだろう
折れやすい、けれど鈍くはない牙を頭は手に入れるはずだ
「なら、スシーラ。話はこれで終わりだ
見張りと偽装は帰りも続ける。揃えと施術の場所と時間については――」
「…以上だ。…受け取った分は演じてやるさ」
締めくくりの言葉を言って…施術と揃えに関する希望日を告げ、後は護衛の仕事だ
来た時と同じく、丁重に偽装、護衛されて表側へ戻れることだろう
■シャンティ・シン > 「ふふ……じゃ、あ……納品、終了、後……は、ぁ……ひょっと、した、ら……どっち、か、が……あえ、なく……なって、る、かも、ぉ、だけ、どぉ……あは。よろ、しく、ねぇ……」
女は、何気ないように楽しく、嬉しく、狂気の笑いを浮かべて……言われるままに、誘導され、消えていくことだろう。
……その後の”納品”もまた、無事済まされることになる。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」から羅刹さんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」からシャンティ・シンさんが去りました。
ご案内:「違反部活群/違反組織群」に雪景勇成さんが現れました。
■雪景勇成 > ――何処かの違反組織か違反部活のアジト。
戦火の余波で既にもぬけの殻となった、その建物の屋上。
先日”雑談”を交わした女と同じように――そこからの景色を眺めている。
「……変わんねーな。」
ぽつり、と夜風に紛れて消え行く呟きがひとつ。
ここから眺めていて面白い景色など無い。
――そもそも、景色を眺めて素直に感動したり楽しんだり。
そういう事も殆ど無かったから、つまりは――そう、変わらない。
次の指令はまだ来ていないが、今日明日にはどうせ届くだろう。またつまらない殺し合いだ。
――この”世界”に盤外は無い。内も外も関係無い。
どいつもこいつも踊り狂って傍観して逃げて踏み込んで引っ掻き回して。
嗚呼、世界はそのようにして成り立っているのか、と。
ただ――どのような駒であれ立ち位置であれ。
落とし所、決着、妥協点、何でもいい――一度止まらなければ”進まない”。
■雪景勇成 > 「――馬鹿が小難しく考えるもんじゃねーな…。」
緩く吐息と共に肩を落としつつ、懐を漁って煙草の箱とライターを取り出す。
何時もの手順、何時もの日課。片手で箱から煙草を1本抜き出して口に咥える。
結局、例の避難していた雑貨屋の親父からカートン単位でお目当ての煙草は買い込んだ。
ゆっくりと、ジッポライターで火を点けながら改めてそこからの景色を見遣る。
(――いっそ、シンプルに”王様”同士で真っ向から潰し合えば話しも単純なんだけどな。)
世の中、”そうは出来ていない”からこうなっている訳だが。
ゆっくりと紫煙を燻らせながら視線は空へと。星の瞬き、嗤う月光。
――それを綺麗だな、と当たり前に思う感覚も既に無くなりつつあったが。
■雪景勇成 > そもそも。本来は風紀側に所属しているのがおかしな男だ。
無論、様々な経歴や過去や事情を含めた者達が周りには多い。
男もただ単にそんな人々の一員でしかない。
「…ま、ダラダラ長引く事にはならねーと思うが。」
煙草を蒸かしながら視線を下へと戻す。
変わり映えの無い景色、時々目に留まる瓦礫の山。
その一端は男がやらかしたものだが、今更思う事は無い。
「…どのみち、決戦兵装は間に合いそうもねーし…。」
正直、そこまで宛てにしていなかったが、案の定…だ。
煙草の吸殻がぽとり、と足元に落ちる。気だるそうに携帯灰皿に吸殻を押し込む。
ごそごそと、2本目を吸おうと煙草の箱とライターを取り出そうとして。
…手に当たる感触に、それを手に取り引き抜けば…何の変哲も無い飴玉一つ。
「―――…。」
昨夜の会話をぼんやりと思い出す。そのまま、袋を破って飴玉を口の中に放り込んだ。
「……甘…。」
飴玉だから当たり前だ。コーラ味のそれは、本当に何の変哲も無い飴玉で。
■雪景勇成 > ふと、振動音に気付いた――仕事用の通信端末だ。
正直、部屋に置いてくればよかったな、と思いつつ面倒臭そうに端末を確認。
『雪景部隊長!始末書溜まってんですけど!!』
『雪景さん!書類仕事の提出期限が危ないので早く!』
『雪景!何か精の付くモン奢って!!』
『ぶたいちょー、私の書類仕事もお願いしますー』
「………どさくさに紛れてこいつら…。」
確かに書類仕事は苦手だから、ついついサボりがちだが後半2つは関係無いだろうが。
飴玉を口の中で転がしながら、何か気が抜けたというかそんな感じだ。
ハァ、と溜息を露骨に零しながら通信端末に返信を打ち込む。
『今外に出てるから帰ったらやる。あと、奢りとか代筆とか頭沸いてんのか死ね。』
送信――…本当に面倒臭い。通信端末を懐に押し込みながら、飴玉を思わずガリっと噛んでしまった。