2022/07/23 のログ
笹貫流石 > 「ってゆーか、どっかの【化外殺し】や一級の連中と比べたらこのくらいはまぁ、日常茶飯事になるよな――っと!」

一際高い屋根の上に着地と同時、素早く周囲を見渡す――東の方角にあと1キロ…と、いった所か。
躊躇無く駆け出せば、屋根の上から思い切り跳ぶ――ただし、少年は飛行魔術などは持っていない。

「…”護身用”に無理言って【武器庫】から借りてきて正解だったわな…!!」

呟きながら右手を振るえば、袖口から銀色に輝く細い鎖が2本勢い良く射出されていく。
先端にアンカーらしき突起物が付いたそれは、数百メートル離れた建物の壁へと一気に伸張して突き刺さり、次いで少年を引き寄せるように縮む勢いで加速、ないし水平に”飛ぶ”。

「…って、怖っ!?便利だけどめっちゃ怖えぇ!!」

精神感応金属の一種で作られた伸縮自在のアンカー付きの仕込み鎖。
戦闘用に転用出来ない事も無いが、移動補助やこういう時の為に予め無理を言って借りた逸品だ。

笹貫流石 > とはいえ、そのままだと壁に激突して普通に大怪我、ないし下手すれば死ぬのは確かで。
壁が間近に迫った辺りで鎖を引き寄せてアンカーを壁から抜き取る。
当然、壁に近付きながらもそのまま緩やかな軌道で落下していくのだが。
今度は、両手の袖口からそれぞれ2本ずつ鎖が飛び出して左右の建物の壁に再び鎖の先端のアンカー部が突き刺さり。そのまま振り子運動のように勢いを付けて跳躍。

「新手のパルクールみたいなもんかね、これは…!」

等と軽口を叩きつつ、低い家屋の屋根へと何とか着地。…少し高さの目算を誤ったのか足が痛い。

「…ともあれ、これで距離はある程度は稼げたか?今の内にさっさと安全圏まで逃げんとな。」

笹貫流石 > ならば、善は急げ…とは違うか。まぁ、ともかく再び屋根伝いに走り出す少年で。
それから、無事に安全圏まで逃げ切れば、疲れた体を引き摺りつつ本日のご報告を行うのだった。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」から笹貫流石さんが去りました。