2022/08/16 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」にサティヤさんが現れました。
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ご案内:「違反部活群/違反組織群」にサティヤさんが現れました。
サティヤ > 「欲求に正直であったがために命を落としては愚かというほかありませんね」

呆れでもなく軽蔑でもない無感情で、どこか同情でもしているかのような声をぽつりとつぶやく。
両手に握られた短刀についた赤い液体をすぐそばの椅子に掛けられた上着で拭い取る。
袖が赤く染まった上着を椅子に掛けなおし、先ほど剝ぎ取られうち捨てられぐちゃぐちゃになっているコートを拾い上げる。
擦り傷まみれの下着姿を灰色のコートで覆い直し、内側に隠してあった認識阻害の付与された仮面を被る。
手袋をつければいつもの私だ。これから任務達成の報告に向かうとしよう。

「こんな無感情な女を抱いても何もないでしょうに。結局抱けていない訳ですし。
あの人数と薬物まで使って…殺してしまえばいいとでも考えていたのでしょうか?
後先考えないのは愚者の最たる特徴ですね」

首元を綺麗に割かれた5つの死体。
どれもがたいが良く短刀如きで容易くられるようななりには見えないが、等しく一撃でやられたようだ。
よっぽど油断していたのか、武装も解除し全員裸だ。
素性の知れない相手を前に武器も持たず裸だなんて、なんと愚かな事だろう。
それほどまでにお預けでも喰らっていたか。貧しいとは哀れな事だ。
そんな事を考える意味はない、唾棄すべき愚かな思考だなどと考えながら事務所のドアを開ける。
外には誰もいないはずだ。そこに転がっている5人がここにいた全員である筈だから。

サティヤ > 「にしても、色仕掛けというものはどこに行っても通じるのですね。
この程度で容易に人目のない所に入って武装解除してくれるだなんて、愚かすぎて……
信じられない……と言いたいところですが今見た事実を受け入れられないのはそれこそ愚かでしょうし今後は色仕掛けも方法の一つとして積極的に選択肢に取り入れていくべきでしょうか」

誰もいない筈の廊下を独り言を連れて出口へと向かう。
今日の依頼は触れてはいけない人間を強姦し、殺してしまった愚かな違反組織…というよりかは無法者の集いの処分。
きっと、容易く甚振れる相手を甚振っていい気になっていたのだろう。
私相手にも上手く行くと、そう思ってかかってきたのだろうが、その代償として全員命を落とすこととなった。

「愚かな」

そもそも最初の時点で愚かなのだ。如何に上玉だったからと、如何に欲求が高まっていたからといってボディガード付きの人間を襲う時点で考え無しが過ぎるというものだ。
その挙句犯して殺して見つかるところに捨てる。
人質にするなり逃げるなり、いくらでも策はあっただろうに、それすらとらず次の獲物をサーチアンドテデストロイの勢いで即座に捉えに来たあいつらは愚かも愚か……
本当に知性があるのだろうか……

「いや、罵倒することも私が判ずることもそれもまた愚か、か」

愚かなものに出会ったときはその事項の再確認のみに努めそれ以上に踏み込まない。
そう言い聞かせ、小さなため息とともにドアに手を掛け隠れ家の外へと出た。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」にノアさんが現れました。
ノア > 店じまい予定の探偵業。
その清算ついでに雑な稼ぎに使っていた違反部活の拠点に足を向ける。
約束など取り付けていない。飛び入り押しかけの集金目当て。
それゆえに、内側からドアが開くのは想定外で

「っと、女で遊べる程金に余裕があるとは聞いてないんだが」

開かれたドア、その奥から漂う新鮮な血の匂い。
ヘラヘラと口の端に笑みを浮かべながら距離を取り、外に躍り出た姿を細めた眼で見据える。

(殺したな、コイツ)

広い場所じゃねぇが中に居るはずなのは一人ってこったぁ無い。
パーカーのポケットの中、冷たい鉄の感触を確かめながら声をかける。

サティヤ > 「……こんにちは、どうかいたしましたか?」

ドアを開けた先に誰かいる可能性は当然考えていた。
しかしながらだ、その相手がこちらを警戒し更に応戦もしくは積極的な防衛の構えをとるのはかなり面倒なパターンだ。
ついでに言うならあまり考えたくはない。なぜなら愚かだから。
そこまで表立った敵意も殺意も感じないが、そのポケットに突っ込まれた手が良くない。
とはいえ、その程度でこちらから仕掛けるほど私も愚かではない。
ならば最初は挨拶でも交わして警戒の解除を試みる。
成功の可能性は高いが戦闘の意思がない事だけは分かってもらえるのではないだろうか。

手に持ったままだった両手の短刀のうち片方をコートの内側、つまりすばやく取り出すには不向きな場所に仕舞う。
最初から、この間も視線は青年に向けたまま。

「もしかして此方の方々に用事でもありましたか?
私も用事があってきたのですが残念ながら全員外出していましたよ」

外見に殺しの痕跡は出ていない筈だ。
この程度の嘘で欺けるほど愚かであればそれはそれで助かるのだが、狙いとしては察してみて見ぬフリを奨めること。
短刀を手に持ったままだったことの愚かさに内心で己を責めつつ敵意がない事をアピールしようと両手を軽く広げて短刀を握る手も力なくしてみる。

ノア >  
ダウトだ。
見た目を繕ったとしても、血の香は用意に消せるものでは無い。
――鼻は利く方なんで、それを見落とす事も無い。

「あー……そうかい。用って言っても貸してた金の回収に来ただけでね」

緩められた手、仕舞われた短刀。
いきなり切りつけてくる事も視野に入れて構えてみたが、積極的に誰彼襲い掛かるという手合いでも無いか?
とはいえ、この街で素直にはいそうですかと警戒を解くのはナンセンス。
大げさに構えて悪かったと言いながらポケットから手を出し、暑苦しい包帯に巻かれた手ともに無手を晒す。
されども細めた目は瞬きも無く女の姿を視界に捉えていた。

「――まぁ、死んでるんなら用も無いんだが。
 そうなるとアンタにちっと聞いておきたい事が出てくるんだわ」

敵意は無いぜと、無防備を晒し。
その後になってようやく話を切り出す。
眼前の者が殺害者であると確信しながら、構えを解く。

「なんで殺した?」

不殺の用心棒集団、そんな連中の末席に名前をねじ込むからには、容易に看過するのは難しかった。
あるいは、この街で死を齎されるだけの理由を聞いておきたいというような腹積もりだ。

サティヤ > 「死んでいるとか、殺したとか随分と物騒なことを言いますね。
不在であったと言ったはずですが…
ですがそうですね、あくまでたとえ話ですが、
服を剥がれ、醜いブツを晒した集団に床に伏せられても手を出すのはナンセンスでしょうか?
そのまま蹂躙され命すらも相手方に委ねるのが正しいと言うのであればこの問は無意味となりますが…
私は御免です。」

…僅かに勘弁してほしいというニュアンスを感じ取れるかもしれないが、ほぼほぼ無感情な声で応じる。
白々しいとは正にこのことだろうが、目の前で無手を晒す少年が私が依頼を受けて殺しを遂行した事を知る余地は無いだろう。
今は亡き愚か者五名が何をしでかしたか知れば、目の前の青年もよっぽど愚かでない限りここを訪れるのは避けるだろうから。
嘘はついていない、犯される寸前であったことはこちらが意図したものとはいえ事実であり、それが殺した理由であるとも特段語っていない。
この島には様々な異能を持つ者がいる。
嘘を見破る異能だってあるだろうし、目の前の無手を容易く晒した彼がその手の異能を持っていても何らおかしくはない。
攻撃を主とする異能を突然振りかざす可能性だってあるわけだ。

青年の問いの意図はいくつか考えられるが、きっと彼は本当に金の貸し借り程度の関係であの愚か者共と深い関係は無いのだろう。
そのうえで、私の行動を持論や正義に基づき咎めたいか、もしくは好奇心か、それともここいらの元締めでもしているのか。
どれだってかまわないが、きっと彼の満足する答えを数度の問答で返せなければあまりいい未来は返ってこないだろう。
その時は…

ノア >  
「――いいや? 自衛の結果ならおかしくも無いだろう。俺だって手くらいは出すさ。
 まぁ、手を出す奴も選べねぇ阿呆なら今日じゃなくても勝手に死んだだろうしな」

例え話だけどな、と笑いながらそう告げる。
確かに綺麗な女ではある。健康的でこそ無いが、不思議と目を引く美しさ。
犯されかけたのだから、と語る声に怯えや憤怒の色も無く。
いっそ清々しいくらいの無感情にそう告げられれば笑いも漏れる。
複数人の男を怪我も無く屠れる実力の人間がその寸前まで無抵抗にいる、という時点でおかしな話だ。
依頼か、いたぶる趣味でもあるか。ある程度察せる事はあるが、深くは立ち入りはしない。
探偵業はもう辞めたのだから。

「ただまぁ、死んだか。
 死ぬのは、困るな……叩いても殴っても金が出てこなくなる。
 あぁ、安心してくれ。別にソイツらのダチでもなんでもねぇから、
 復讐だとかに燃えてアンタに襲い掛かったりはしないさ」

殺しは殺しを生む。
無意味な復讐の鼬ごっこを繰り返してやるほどの仲では無い。
とはいえ、ちびた縁が途切れた事を知り、実感する。
不殺の用心棒などという奇天烈な違反部活を知己の男が立ち上げたのは、このような事態避けるためのなのだろうと。
抑止力として、馬鹿な真似をする奴を消し去る為の力。

サティヤ > 「同意していただけてホッとしました
拒絶されればどうしようかと思いました」

胸に手を当て、撫でおろす仕草。
とはいえそこにオーバーなアクションは一切なく形だけのもの。
心情が見えない言動に説得力が伴わないことは分かり切っていることだが、たとえ話なんてことを言った時点で茶番なのは相手も重々承知の上だろう。わざわざ例え話であることをあとから加えるぐらいなのだから。

「…まあ、死んだと思っていただいても別に構いませんが……
貸金の回収が済んでいないのであれば不在の今のうちに回収”だけ”してしまえば別に良いのではないでしょうか?」

盗難なんて愚かな事を勧める発言をするのは少々憚られたが…
死人に口なし、金品や価値あるモノは死人より生者が持っていた方が愚かでない。
とはいえ、こう言われたからと正義感が強いかもしれない目の前の青年がそうすると立ち入って金の回収だけする人間とは思えないが。

「それにしれも、あんな質問をした割りに随分とドライなのですね。
何の仇かはわかりませんが仇討ちに駆られたりはしないのですか?」

変に聞いてその気にさせる可能性を増やすのは愚かだが、ここいらで金を貸して一人で五人に踏み倒されない信頼か実力を持つ青年について多少は知っておいても損はないはずだ、と探りを入れてみる。

ノア >  
「まぁ、そうだな。寝てる奴らを起こさねぇ程度に後で物色するさ」

死ぬほど疲れてるだろうから起きやしねぇ。
というか起きるようならそれはそれで研究区までそのまま連れて行った方が金になる。

「ドライ、ねぇ……こんな街に住んでりゃ乾きもするだろうさ。
 仇討ちなんかしたってしょうがないだろ? そんで故人が救われる訳でもねぇ。
 んなもんメンツ守りたくてやるだけの意地の張り合いでしかないしな」

まぁ、そもそも救われるべきような奴らでは無かったが。

「なんにせよ、物事にはきっかけってのがあるだろ。
 あいつらがこん中で寝る羽目になったのも、アンタがここにわざわざ来てるのにも。
 ちょうどそんなきっかけを、火種を潰す側の仕事を始めた所でね。
 強いて言うなら、こん中のアホどもがやらかした何かの被害者に心が痛む程度だ」

中の連中に対して向ける言葉があるならば『愚か者どもが』。
その一言だろう。

サティヤ > 「そうですね、何かしでかしていても可笑しくない方々だったとは感じます。
彼らに何かされたかもしれない誰かが平穏な心で居られる日があればよいですね。」

彼らの被害者を護衛していた者共は既に死んでいる。
襲撃の際に死亡したのではなく、守れなかった責任をとって処刑されている。
問うべき責任があるのは違いないが、むやみに奪う命でもなかっただろうに。
愚かな主を持った愚かな我が身を後悔して逝ったのだろうと考えると憐みがわずかだが浮かぶ。


「仇討ちについても、あなたの仰る通りだと思います。仇討ちに意味はない…自己満足で己の身を危険にさらし得られるものは一時の満足感
そんなもの、愚かと一蹴してしかるべし行為、そう思いませんか?」

同意を求めるのは二択を問うのと同義であり、場合によっては更に先を話してくれる者も居る。
この極端な問いに対して目の前の彼がどう答えるかが気になるところだ。

「それと、あなたのお仕事についてもよろしければ教えていただけませんか?私もこのあたりで仕事させていただいている身ですので。
突然の衝突などは避けたいじゃありませんか?」

ノア >  
「人の事をとやかく言える程上品に生きて来ちゃいないが、
 犯しちゃいけない領域ってのを見極められない奴は自由にしちゃいけねぇ……」

中の奴らが何をしでかしたのか。
触れて、それこそ異能を使えばその死の理由も知れるだろう。
バタフライエフェクト程では無いが、こいつらの死に合わせて動くのだろう。
命が、金が。

「あぁ――まったくだ」

仇討ちなんて愚かだと、そう問う女に肩を落として同調する。
とはいえ己も数か月前、己の妹の仇を追って、追って追って……。
果てに殺めて残った虚無感を抱えて、ようやくそんな簡単な事に気が付いた所だ。

「落第街の不殺の用心棒――あるいは抑止力。
 殺し屋を雇うのは楽だが、殺せば遺恨が残る。今回みたいな連鎖が起こる。
 だから不殺。痛みと恐怖を与えて、手打ちにさせる。復讐心すら持てないくらいに徹底的に。
 まぁ、まだ名前も無いんだがな」

なにぶん動き始めたばかりでね、と喉奥で笑う。

サティヤ > 「愚かではない人間などいませんから上品でない程度で恥じる事ではないでしょう。
上品だからといって愚かではない訳ではないですし」

これまでの言葉の中で最も抵抗なく違和感なく発せられた言葉だった。
見下すでも憐れむでも呆れるでもなく、机の上のりんごを何かと聞かれてそれはりんごですと答えるような感覚で発せられた言葉だった。

そんな言葉を発しながら、青年のリアクションを考察する。
深い同調。たいていの人は完全な同意を示すことは無いのだが、この青年は本心から同意しているように見えた。
きっと、何かがあったのだろう。仇討ちを愚かだと思い知る出来事が。
彼自身にあったのか、周りであったのかまでは知らないが、身近にあったことは確かだろう。

「不殺、ですか。なかなか、…難しいことに挑戦しますね」

愚かと言いかけた。

「確かに殺しの連鎖、怨念の連鎖の存在は否めませんね。
とはいえ、その方法は相応の実力と権威をもってしなければいけないもの…
初期から掲げるには少々分不相応なものではないでしょうか?」

それこそ、動き始めたばかりでは大変なのではないですか?と。
不殺だからといって、痛めつけては何が違うのだろう。
殺しの連鎖が第三者を経てつながるように、恨み苦しみも連鎖するのではないだろうか。
同じであるように感じた。