2022/09/25 のログ
ご案内:「歪んだ倉庫」にソラさんが現れました。
ソラ > 月が輝く深い夜。
激しい銃撃音が起こっていたのが数分前。
争いの舞台となっていた倉庫は
何か見えない力で無理やり広げられたように歪んでおり、
今や構成員の怒号も銃声も止み、静寂に包まれている。

曲げられ繋ぎ目が飛んだ壁から見える内部は
無数の融解したコンテナのような物体が散乱し、
数名の倒れている構成員が散見される。

溶けたジャンクの上に佇む人影が一つ。
それはこの状況を作り出した人物ーー
常世島の吹き溜まりに現れた魔女。

「面白くないなぁ。」

右手に何やら記憶媒体のディスクをつまみ、
魔女は短い茶髪を揺らしながらあくびを漏らす。
残骸の上から全てを見下ろしている彼女は正に今宵に現れた捕食者。

ソラ > 「もうちょっと抵抗してくれないと刺激が無いよ?
...君達に言うのは酷な話だったかな。」

半ば呆れたような表情でつぶやいたその言葉は
残骸と化した倉庫の中で反響するだけ。
答えるものはもう居なかった。

「ま、いいや。欲しいものは手に入れたし。」

つまんでいたディスクに目を向ける。
一昔前の古い記憶媒体だ。
反射する虹色の光が魔女の瞳に飛び込む。

「遺物の取引先を全部書き込んでくれてるなんて
マメだよね。ほんとに。」

探し物が順調に進むというのは非常にうれしいこと。
つまんだディスクをゆらゆらと揺らして
嬉しそうに独り言を漏らした魔女には緩やかな笑顔。

ソラ > 「さ、お宝を見つけに行こっか。」

ディスクを己のケープコートにしまう。
野心という炎を心の中に灯す彼女は
止まることを知らない。

次なる目的地へと向かうために。
光を味方にする魔女はいつの間にか姿を消していた。
ありきたりな違反部活が壊滅したという事実と共に
残された異様な姿の倉庫にはただただ乾いた風が吹く。

ご案内:「歪んだ倉庫」からソラさんが去りました。