2022/09/29 のログ
ご案内:「違反部活群/違反組織群」にソラさんが現れました。
ソラ > 太陽が沈み、月が昇れば学園の暗部が蠢き出す。
今宵は違反部活同士の小競り合いが発生しており、
乾いた銃声と空気を圧しだす爆発音がこだまする。
狙いから外れ彷徨う銃弾や魔術が周囲の物体へ無差別に襲い掛かり
その日暮らしの弱者達が逃げ惑う。

そんな危険地帯と化した路上に異様な光景が一つ。
そこには、小さな崩れかけの木造のテーブルに椅子が二つあり、
椅子には一人の女が座り、粗製のティーセットで荒いお茶を嗜んでいる。

「ふうん。」

抗争の喧騒など全く気に掛けない様子で
その女は空中に光で描かれたメモを見ながら何やら考え込んでいる。
時折、飛んでくる流れ弾は女には届かず消滅し
魔女のティータイムは続く。

ソラ > 「ここもダメ...。」

空中に描かれたアルファベットの羅列の一つを
塗りつぶすように線を入れる。
溜息と引き換えに口元へカップを持ってゆく。

「遺物を回収してるのが居るなぁ。
誰か知らないけど仕事が早い奴。」

潰した違反部活から頂いた遺物の場所は
ほとんどが役に立たないものとなっていた。
湧き上がるちょっぴりのイラつきを
喉元に茶の甘味を通すことで鎮める。

ソラ > 「さて、どうしよっかなぁ。」

テーブルに肘をつき、己の頬を突いて考える魔女。
手に入れた情報にあった遺物のうち、手に入れられたのは
そう多くはない。
回り道は確実だが時間が掛かってしまう。

口に持って行ったカップを大きく傾け
残ったお茶を一滴残らず喉へと流す。
用済みのカップをテーブルへ置けば
指を振って空中に描いた光のメモを霧散させる。
やがて蒼い瞳は競り合う違反部活同士の戦場へ。

魔女の近くで迷子となったロケット弾が着弾するも
爆風は相変わらず届くことはない。
ティータイムに添える音楽となるだけ。

ソラ > 「...あたしは回り道よりも近道派かな。」

椅子を引いて立ち上がる。
情報を嗅いで探し回るよりも
直感で手を付けていくほうがやっぱり性に合う。
刺激とは本能で見つけるもの。

「あはっ、丁度良い所に丁度良いのが二つも居るしね。」

魔女のティータイムはおしまい。
爆炎を反射して妖しく輝く蒼眼が抗争を繰り広げる違反部活を眺める。
唇を妖艶に歪めて、しならせた指には純白の光が灯る。

深い夜を賑わせる違反部活同士の抗争には
やがて終止符が打たれることになる。
気まぐれな魔女の獲物となった彼らを
太陽の光が再び照らすことは無い。

ご案内:「違反部活群/違反組織群」からソラさんが去りました。