2019/04/08 のログ
ご案内:「路地裏」にクリムゾンタランチュラさんが現れました。
クリムゾンタランチュラ > 深夜の路地裏。
人目につかない真っ暗がりに、
パンデミックの手先は真っ赤な体を何処かへ隠し息を潜めて蠢いている。

この場所を通る者へと、ある「罠」を仕掛けて。

クリムゾンタランチュラ > その罠とは、蜘蛛の糸。
頑強さと粘着性を兼ね備えて、動きを封じ込めて絡めとる代物だ。
シンプルだが、一般普通の人間にはまずどうしようもない程には厄介なもの。

パンデミックは、徐々に知能を得てきて、
そして、獲物をより狡猾に、それでいて狩りやすい獲物を選定する手段を考えだし始めた。

クリムゾンタランチュラ > そして、この罠に引っかかった者を待っていましたとばかりに、
その場に現れて無抵抗のままに殺し、自らの眷属へと導く。その様な筋書きだ。

それ故に、例えば罠を看破するほど鋭かったり、
罠にかかったとして、それを自力で何とかできる様な者は端から相手にしない。
それが、この真っ赤で巨大な毒蜘蛛、クリムゾンタランチュラが生前に得た、
獲物の選び方、であった。

クリムゾンタランチュラ > 六本の脚と、不気味なほど大きな体を擬態させて、
路地裏に蜘蛛の巣という罠を、目立たぬ範囲で、しかし、
誰かしらは通るだろうといえる場所にしかけて、
パンデミックが、眷属が、被害者が増えるための布石としていく……。

果たして、これがどれ程に効果があるかも、
分かったものではないけれど。後日、近辺の住人には迷惑な怪異が現れたという程度には、
認識されるかもしれない。

ご案内:「路地裏」からクリムゾンタランチュラさんが去りました。