2019/05/22 のログ
ご案内:「路地裏」に日下 葵さんが現れました。
■日下 葵 > 「今日の巡回はここね」
携帯端末に映し出される地図と、担当で回ってきた場所が一致していることを確認する。
律儀に無線を通して巡回前に現在地の報告をする委員もいるらしいが、そこまで真面目ではない。
いま手にしている携帯端末が絶えず位置情報を送信しているのだ。
無線を使うのは何か事が起きたときからで十分、それが自身の信条だ。
装備の確認をして、薄暗い路地へ。
この区画は何度も回っている場所だ。建物の細かい変化はあれど、大きく道は変わらない。
近所を散歩するような足取りで、路地の裏を進んでいく>
ご案内:「路地裏」に佐藤重斗さんが現れました。
■佐藤重斗 > 風紀委員の仕事は夜こそが本番である。
深夜に怪しい場所を巡回し、場合によっては取り締まる。
これが風紀委員というものだ。
「でもさ、怪我人は休ませてくれても良くない…?」
いくら骨折が一週間程度で治るこの島の医療技術があっても、痛いものは痛い。
腹を抑えながら死んだ目で路地裏を一人、徘徊する。
「あれ?風紀委員の人か?」
やった!一人だと心細かったんだよ。
仲間だー!!走って追いつこう!
「こんばんは!風紀の先輩ですかー?」
■日下 葵 > 「今日も平和ね」
遠くから聞こえる怒声、女の叫び声、何かクスリでも使っていそうな老人、腹を空かせた子供、
いつもの路地裏となんら変わりのない"日常"である。
そんな日常をよしよしと見守って歩いていれば、背後から声。
こんな場所で風紀委員に声をかけてくる輩は大きく分けて3つ。
1.風紀委員を狙った戦闘狂
2.調子に乗った結果風紀委員を頼らざるを得なくなった一般人
3.任務中であるにも関わらず仲間内におしゃべりを持ち掛ける風紀委員
声の主は3番目のようだ。
「ええ、確かに風紀委員だけど、きみも風紀委員かな」
その割には元気がない。
体調でも悪いのだろうか、そんな心配をして>
■佐藤重斗 > やっぱり風紀委員だった。何とか一緒に周れないだろうか。
流石に怪我を負っている状態で戦闘になったらヤバい。
普段でもチンピラ相手でギリギリなのだ。軽く死ねる…。
「はい、2年の佐藤重斗といいます。」
見た感じ同年代だろうか。
俺よりも少し低い身長に、メリハリのある身体。
正直言って美人さんですね。はい。
ひゃっほい!最高だぜ!
閑話休題
「実は俺、新米風紀なもので寂しかったんですよ。
だから、先輩が良ければ一緒に行きませんか?」
決して自分が怪我人だとは言わない。
どこでだれが聞いてるかわからないからね。仕方ないね。
■日下 葵 > 「私は日下葵。あおいと書いてまもるって読むの。
学年は3年生だけど、あまり気にしなくていいよ」
正直、異世界からの住人やらい能力やらで年齢は殆ど意味を為さないのだ。
「……新米といっても、もう研修を終えて一人で任務をこなせる状態なんでしょう?
一緒に周るのはいいけれど、上にはしっかりと報告してね」
寂しいから、という理由で巡回経路を変更すれば上に何を言われるかわからない。
だから私は経路通りに周るけど。とんな風に付け加える。
無論、彼が怪我をしていることは知らないし、寂しいとしか言われていないのだから。
あとから彼が先輩たちからどやされても私の知るところではないのだ。うん。
何も報告されていない人間が見れば、
風紀委員の男がたまたま見つけた女の同僚について歩いているように見える>
■佐藤重斗 > 「…じゃあ敬語はなしで。よろしく、日下」
気にしなくてもいいと言われれば実行に移す男。それが俺なのです。
「あー…。報告しなきゃダメかね?やっぱり…」
正直したくない。
だって風紀に入ってから二週間の間に、訓練で怪我を負い、上着を焼失し、あばらにヒビを入れる。
先輩方の目線が問題児を見るソレに変わってきてるのだ。
おかしい…。俺は仕事をしているだけなのに…。
「にしても胸くそ悪いな、ここは。人間の悪意が透けて見える」
腹を空かせうずくまっている子供に菓子を放り、傍らの彼女へ同意を求める。
■日下 葵 > 「君が報告しなければ上は私に聞くだろうし、
聞かれれば私は『寂しいといってついてきた』と報告するつもり。
何か理由があって同行するならそれを報告するのは当たり前。違う?」
きっと、何か理由があるのだろう。しかしそれをこちらから聞きだしたりはしない。
なにか後ろめたい理由や、機密があるのかもしれないし、何よりも人が困るのを見るのが楽しい。
「そうかな。ここで生活している人から悪意はそんなに感じないけど。
生きるのに必死で、とても生き生きしている」
無論、このごちゃごちゃした場所を隠れ蓑にしている悪意もあるだろう。
しかしここで生活している人間の多くはそんな余裕などない。
この島を取り仕切る上層部の悪意の結果がこの路地裏の彼らだとみれば、
悪意ととらえることもできるだろうけど。>