2020/06/10 のログ
ご案内:「路地裏」にナインさんが現れました。
ナイン > カーキ色に塗装された大型の6脚の機械が路地裏を金属の軋む音を立て進む。
薄暗い先をサーチライトで照らし、中に人影が映れば車体下部の砲塔が稼働するが直ぐに定位置に戻り。
赤いセンサーアイが周辺を確認するように稼働をしそのままに進み続け。

「現在、問題、なし。哨戒、継続」

決まった時間に決まった場所を巡回するプログラム。
始めた当初こそは住人に襲撃を受けたり、問題ごともあったが今では通過する時間は避けられているのかそう言った事もほぼなくなり。
それでも以前に何かあった場所では制止し確認を数度繰り返すという決められた事を繰り返し。
何か起きなければ決まった行動通りに路地裏を道に沿って進む。

ナイン > 履帯を軋ませ時折に壁に車体を擦り進んでいけばライトに人影のような物が映り停車。
すぐさまセンサーアイがそちらを向くも驚いたであろう人影は別の路地へと逃げてしまう。
すぐさまその路地内を確認できる場所へと前進し路地内を照らすがそこに人影はなく。

「目標、ロスト。敵対度……ナシ」

攻撃を受けなければ敵ではない、そんなプログラムの為に目的は果たせていないがそこまで気にするだけの学習はまだしていない。
ならば予定外の行動はここまでと…再び路地を進んでいく。

ご案内:「路地裏」にフィフティーンさんが現れました。
フィフティーン > <周辺をスキャン中。>

物々しいというレベルではないもののモーター音を静かに駆動させ
都市迷彩の塗装を持つ四つ足のマシンが一歩一歩と歩みを進めていく。
4つの複眼のアイカメラはそれぞれの方向を厳格に監視する。
今回の任務はいつもの巡回パトロール、
人や物問わず異常なものがないかをチェックする。

「あれは、何でしょうか。」

路地裏で歩みを進めていると聞き慣れない音、
記憶データにもこのような音を発する物体は記録されておらず
それはまるで自分が出す金属音をそっくりそのまま大きくしたようなもの。
そして建物の影を曲がったときにそれは姿を現す。
その姿はまさに軍用の多脚戦車、それも先進国の部隊で配備されていそうなモデル。

<IFF(敵味方判別システム)に応答なし。>

シグナルを発するが少なくとも味方という登録は為されていなかった。
もしかすると違反組織が裏で入手した軍用兵器の可能性があり
そうなると落第街のパワーバランスに影響を及ぼしかねない。
相手側の走行進路を妨害するように正面から位置取り
各種光学兵器に電力のチャージを開始する。

ナイン > 「音響センサーに、感有。同種、の車両の確率」

どれだけ進んだかセンサーが駆動音を、自身の物ではない音を感知すれば停止する。
一度動力を絞り音を小さくしてより対象の音を感知し、登録にあるものかとデータを探索するが。

「登録データ、にナシ。対象、αと認定。まもなく視認範囲」

近づくデータにない音に危険の可能性ありと判断し、絞っていた動力を戦闘稼働レベルにまで引き上げる。
目標が現れるであろう建物の影をライトで照らせばそこには自身よりも小型の同種と思われる兵器。

「外見、スキャン。データ該当、無し。警告、未確認機。武装を、解除、しなさい」

正面に立ちはだかる小型の兵器。
退くならば戦闘行動は不要だが火器と思われる個所の熱源が増せばいきなりの攻撃ではなく、まずは警告。
しかし何時でも攻撃は出来るように砲塔は動き、機関砲は対象に向けられて。

フィフティーン > <レーダー照射を確認。>

相手側の火器管制装置が作動したのかこちらにレーダー波が照射される、
生体反応が検出できないところを見るとどうやら無人機らしい。
そんな中で発された相手側の合成音声、どうもAIが搭載されているようだ。
となれば勧告の余地がある。

「コチラは風紀委員会所属のUQL-1500S。
警告、対象は摘発の項目に抵触している可能性があります。
速やかに所属と任務を明かしてください。」

此方も相手側と同じく無機質で無線機を通したような機械音声で告げる。
相手側が武装を此方に向けている以上、こちらも武装を完全には解除できない。

<適正熱量に到達。電力チャージ完了。>

照準は相手の戦車を捉え続ける。