2020/07/04 のログ
霜降寺 響元 > 「いや、仲間ではない。ただ、そう…。利害関係というか、協力者というか。」

なるほどやはり、魔術に弱くとも呪術には無防備だったようだ。

こちらの意思に関わりなく靄は相手の身体を奪うほどに強くなっていく。
だからこそ、戦うよりも逃げるようにと促したのだが、それも徒労に終わってしまったようだ。

「私では解けない。彼らの気が済むのを祈るくらいだろう。……、しかしキミはまだそんなに余裕でいて良いのかな?」

従わせているわけではなくただ指向性を与えているだけに過ぎない本もこちらには止めようがない。

辺りにヘドロのような闇が現れ始める中、呪いの進行は止まらない。
それこそ彼女がまだその能力を使って逃げ出すならまだ、それでおしまいだろう。

もし、これ以上長く留まると言うのなら…。

あぁ、彼女にも段々観えてくるだろう。

四肢を掴むナニか、身体二纏わりつき首筋まで這い上がろうとする骨のような腕、そして……。

夢に落とす呪いの目玉が相手の眼前でジッと目を合わしていることに、それに気づいてはいけない。見てはいけない。呪いを自覚してはいけない。

イクス > 「…厄介だねぇ、得体の知れないモノが蝕んでいる原因なら簡単に解けやしないし──」

相手が制御してる訳でもない。なら、何故体が動かない…ふと、足元を見る。四肢を掴む白骨化した腕が見える。うわ…と、そんな様な嫌悪の顔をしながら相手側を見る。
そして、目を合わせてはならない存在と出会う。それが呪いだと知らないが、それでも意識が落ち始める…自分の意思に反して、ゆっくりと確実に…。

ご案内:「落第街 路地裏」からイクスさんが去りました。
霜降寺 響元 > (/特殊Fに移動。)
ご案内:「落第街 路地裏」から霜降寺 響元さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に227番さんが現れました。
227番 > 隠れ家の直ぐ側の建物の階段に腰掛け、空を眺めている。
梅雨が明けたため、空を見るのには絶好だ。
……といっても、227は梅雨自体を知らないが。

空はいつもとは違う光景が広がる。
天の川だ。これも227は知らないが。
ただ、きらきらしてきれいだな、と思う。

227番 > ……やることは特に無い。
天体観測と洒落込むには知識もない。
ただ寝付けないから外にいるだけに過ぎない。

「らーららーらーらーらー」

暇つぶしに、教えて貰った歌を口ずさむ。
歌詞は覚えきれてないので、音程だけだが。
ものを描くことと、歌という娯楽を教えてもらった。
暗視が出来るとはいえ、ものを描くのには暗すぎるので、今できるのは歌だけだ。

227番 > 「らららーらーらーらららーらららー」

当然といえば当然だが、声は小さくしている。
声を出すことで身を危険にさらしても仕方がない。

建物に切り取られた満天の星空を見ながら、
眠気が来るのをゆっくりと待つ。

ご案内:「落第街 路地裏」にソフィア=リベルタスさんが現れました。
ソフィア=リベルタス > 「ん、んー……? こりゃ歌かね……。」

夏の夜空、島国ならではの美しい星空の元。
怪異は気まぐれに落第街へ足を踏み入れた、さして確固たる目的があったわけではない。
逢いたい人物はいるにはいる者の、別に絶対というわけでもなかった。

10世紀ほど時代の遅れた、見目麗しい貴族の着るようなドレスをまとった、少女の姿をした少女は。
ふと聞こえてくる音階に耳を澄ませる。

こんな場所で。
いや、余り場所は関係ないのかもしれない。
ここはこの島の暗部そのものだ、何はあってもおかしくはない。
かといって、少し気になるところもあって、音色の方向へ足を向ける。

天の川の光にさらされて、歌声の正体の目の前に姿を躍らせた。

「やぁ、こんばんわ。 良い夜だね。」

227番 > 「らららーらら……」

ぴたりと歌が止む。
声をかけられた。一応、警戒しておこう。
227は他人を恐れる……のだが、最近は怒鳴られなければなんとかなるとも思いつつある。

「いい、よる……そうかも……」

気弱そうな少女の声で返事をする。どこかたどたどしい。
あからさまにここには不釣り合いな相手の様相とは対照的に、
ボロボロのマントを羽織った、路地裏の住人らしいみすぼらしい格好の少女。
フードの下から青い瞳を覗かせ、相手の姿を視界に捉える。

ソフィア=リベルタス > 「うんうん、とてもきれいな星空の見える夜だ。
 隣、座ってもいいかい?」

ニコニコと微笑みながら、自分の頭部にある、猫らしき耳と尻尾をピコピコと動かして見せる。
異能ではなく、怪異として持ち得ているこの特徴は幸いなことに子供受けがいいことが多い。
この子供は、はて、どんな反応を示すだろうか。

「空に昇る星も美しいが、君の瞳もきれいだね。
 青空、というよりは、宝石のサファイアの様だ。
 ふふん、私は琥珀色というところかな?」

体質的に、瞳はどうしても暗闇では光って見える。
夜空の星ほどの明かりではないが、黄色く猫の様な瞳孔が見える瞳はそれなりに見栄えはするだろう。

227番 > 「……耳……?あ、えっと、となり、大丈夫」

227の警戒心が一気に解かれる。共通項を見つけると、安心するものである。
声に出した反応以外で大きなリアクションはないものの、
明らかに纏う雰囲気は別物になったとわかるかもしれない。

「……さふぁいあ?こはく?
 よく、わからない、けど、あなたも、きれい、だと、おもう」

こちらも本来の猫ほどではないが、瞳は似たような特性をもつ。
もちろん、暗視能力も本来の猫には劣るものの存在している。

ソフィア=リベルタス > 「それじゃぁ失礼して。 よっこいしょと。」

若干、年寄り臭いとは思うが、多少オーバーなリアクションを取ったほうが
こちらの意図は伝わりやすい。
敵意がないこと、単純な興味がある事、好意的なことを指し示すことは、幸いにも良い方向に作用した様だ。
随分と雰囲気が柔らかになった。

「ありがとう、そうやって素直に褒められるの、実はここに来て初めてかもしれないね。」

ふふふ、と笑う。 大抵の生徒たちは、いたずらに驚いてそれどころではなかったり、口に出すことは無かったり、
あの風紀委員の少年に至っては貴様呼ばわりである。
いや、どの生徒も可愛いものなのだが、こういった少女とはまた趣が異なるというものだ。

「君はここに暮らしているのかい? 夏場とはいえ、少々心配になる薄着だが。
あぁ、それとさっきの歌は、誰かに教えてもらったものかな?」

質問ばかりで、とも思うが、彼女に話題を提供させるのも酷というものだろう。

227番 > 座る様子を逐一目で追っている。
言葉の交流が苦手なので、所作一つ一つを見逃さないようにしているようで、
つまるところ、オーバーな動きは効果的のようだ。

「そう、なんだ」

初めてと言われれば、へぇ、と言わんばかりに頷く。
こちらもこんな所にこんな子供が?と驚かれる事が多いのだが、
227に気の利いた返事が出来るのほどの経験はない。

「うん、ずっと前から、このあたりに。
 歌は……ゆーりに、教えてもらった。ゆーり、上手」

名前を上げるときは、少し嬉しそうに言う。
少女の歌は、歌詞こそ無いものの、音はしっかりと捉えられていた。

ソフィア=リベルタス > 「へぇ、ゆーり、か。 君には良い先生が居るみたいだね。
 とてもきれいな旋律だよ、このスラムという街に、一つの花が咲いたような。
 あぁ、この言い回しは君には少し難しいかな?
 うん、君の歌がきれいだったから、つい足が向いてしまったのさ。」

嬉しそうにする顔を見て、こちらも同じように返す。
子供のする表情は見ていて気分がいい、泣き顔以外は。

「何を隠そう、私も教師でね。 もう少し向こうの方に行った場所で、たくさんの子供たちにいろいろなことを教えているんだ。」

教師、と自らを呼称する少女が指さすのはスラムの反対側、繁華街のその先。

「まだしばらくここに住んでいる予定なのかい?」

別に、憐れみとか、同情とか、そういうのではない。
スラムに一人で住んでいるという割には、健康的な体。
それなりに言葉もつかえるようで、こちらを必要以上に恐れている様子もない。
誰かに養われているような、そんな気配がするからだ。

227番 > 「すらむ?……花……?歌が、きれい……」

比喩表現は難しいようだが、首をひねりながらもなんとか理解する。
褒められたときはどうするんだったか……。

「えっと、ありがとう?」

お礼を言いながら首を傾げる。これでいいのか自信がなさそうだ。


「あなたも、先生?……先生、ヨキ、なら、知ってる。やさしい人」

思い当たる人物がいるようで、名前を上げる。

「……えっと、もう少し、は。もうすぐ、『外』に、行く、かも」

素直に、正直に話す。しかし、声色には少しだけ不安が乗る。
ちなみに、仮に憐れみや同情を向けられても、少女はいまいち理解できないのでそのまま答えただろう。

ソフィア=リベルタス > 「やはり難しかったか、えぇ、どういたしまして。 お礼が言えるとは、なかなか立派じゃないか。」

この子の講師は、なかなかに礼節をわきまえているらしい。
スラムの人間ではなさそうだ。

「ヨキ、ヨキ先生? あぁ、うん、聞いたこともある、たぶん見たことも、余り印象にはないんだが……。
なるほど、君にとっては良い教師だったようだね。
良かったよ。」

正直、職員会議とか面倒だ。耳に通して半分も聞いていないようなもので、これを言うと他の教師に怒られそうなものなのだが、そもそも絶対数が足りないから会うことも少ないというわけだ。
ヨキという教員は、なかなか見どころがあるらしい、思わず笑みがこぼれる。

「外に出るかも……? ふむ、あまりうれしくはなさそうだね。
 なにか、不安なことでもあるのかな?」

聴いてから、思い出す。

「あぁ、いけない。 自己紹介がまだだったね。 私はソフィア。 ソフィア=リベルタス。
 君の名は?」

227番 > 「よかった、あってた……」

ほっと安堵する。
続く教師への評価についてはよく分からず、また首を傾げた。
とりあえず知り合いではなさそうだ、というのは感じ取った。
学校側の内情など、今の所は知ることもないだろう。

「うれしくない、というか……外、知らないから。ちょっと、怖い」

フードの端を掴んで口元に寄せる。

「そふぃあ……名前? 私のは……これ。に、に、なな」

端を掴んでいた手を離し、フードに付いた227と書かれたタグを掴み直し、
これが自分の名前だと言う。

ソフィア=リベルタス > 「に、に、なな? う、うーん、なるほど、 呼びにくいな、にになな、あだ名ってあるかい? 普段呼ばれてる呼び方とか。」

うへ、とちょっとだけ驚く。番号が名前、いろいろ可能性は思い浮かぶが、どれもいいものではない。
まったく、度の世界でも人間の愚かさというものは変わらないらしい。つくづく度し難い。
まぁ、彼女自身には罪もなければ責任もない。

「あぁ、そういうことか……気持ちはわからないでもないよ。 初めてというのはいろいろ不安なものだ。」

そうだな、という風に、優しくフードの上から頭をなでる。 肌には触れないように、必要以上に刺激して怖がらせない様に。

227番 > 名前を伝えたときの反応は見慣れたものだ。やはり、"普通"ではない、忌避すべきものらしい。
それでも自分にはこれしか無いので、これを名乗るのだが。

「あだな?普段呼ばれてる……にになな、なな、にーな、ふつな……」

自分を指していると分かっていれば何でも良いと思い思いに呼ばせているので、いろいろな呼び方がある。
ちなみに227からするとどれも好きである。

「……うん」

227としても、そういうものだと何となくわかっているようで、言葉少なに返事をする。
頭を撫でられれば、心地よさそうに体を揺すった。フードの下の耳も動く。

ソフィア=リベルタス > 「はは、なるほど、ニーナか。 それは確かに君にぴったりだ、当て字なのかもしれないが。
 この世界にあるスペインという国の言葉で、小さな女の子という意味がある。」

名付け親に少しだけ感心する、学があったのか、偶々なのかは定かではないがいい響だ。

「名前というのは意味があってこそだ、というのが私の持論でね。 君を現す象徴なのだから、大事にした方がいい。」

それが数字、というのは、少し味気ない、寂しいものだと、わからないかもしれないが付け加える。

「君を外に連れ出してみるのは簡単だが、ちょっと目立つ。 わたしも、君の服装も。
 ふむ、如何すれば不安がなくなると思う、ニーナ。」

こちらから答えを出してやるのは簡単だが……生憎教師は答えを導くものであって、答えを教えるものではない。

227番 > 「すぺいん……?小さな、女の子……?」

反芻してみるが、いまいちわからない。
名前に、その人を指す以外の意味がある……というのをまだ理解出来ていないようだ。
227番もまた、何らかの通し番号ではあるのだが。

「うん……でも、いつか、変える時が、くる、かも」

これ以外でも、違う名前を名乗ったほうが良いとか、
この名前を使う限りつきまとってくる事があるだとか、色々言われている。
実際そうなのだろう、と227も納得しているのだ。

「……どうすれば……?……怖いものを、知れれば……?」

また首をかしげる。
知らない人は怖い。じゃあ知ってしまえば……こうして話すこともできる。
先日、不安な要素の1つを取り除こうと動いたときも、それが何なのかを知ろうとしたものだ。
結果はそれは発生せず、よく分からなかったのだが……。

ソフィア=リベルタス > 「なるほど。 知らない場所に行くのは怖いが、何が怖いのかがわからない。 そういうことかな。
 うん、わからなくもない、良い着眼点だ。」

いつか、この子にも理解出来るときが来るのだろう、この子が今より良い環境で、何かを学ぶことができるようになるのであれば。

「ニーナ、ここにあるものや、ここに来てくれる人が、唐突になくなったり、来なくなったりしたら、ニーナはどう思う?」

質問を続ける、未知とは確かに恐怖だ。
人間はそれを避けたがる、ではどうして恐怖を呼び覚ますのか。
そこに答えがある。

227番 > 「……突然なくなる……わたしは、これ、取られたくない」

きゅっ、とタグを握る。数少ないここに来る前の自分の情報。

「来てくれる人……会えなくなるのも、やだ」

思い浮かべる顔はいくつもある。『外』で合う約束をした人もいる。

「……かんがえたら、怖い……」

感づいたように、フードの下で耳が立つ。

ソフィア=リベルタス > 「あぁ、そうだね。 失う、ということは怖いことだ。
 新しい場所に行く、未知のものに触れる、それは、つまり今までの自分から決別、あー……そうだね、今君が居るその大切なものたちから離れるかもしれない、ということだ。
 君はきっと、本能的にそれを理解しているんだろう。」

壊れない様に、できれば安心できるように。
ぬくもりを感じれるようにそっと抱き寄せる。
子供にとって必要なのは、誰かのぬくもり、大きく言えば愛情だ。

「だがニーナ、よく考えてごらん。 君が出会った優しい人たちは、君が居場所を変えただけで、逢いに来てくれなくなるような人たちなのかい?」

優しく微笑みながら、ニーナと呼ぶ少女のフードを取り、そっと顔を向かい合わせる。
目を合わせ、問いかける。

227番 > 「……けつべつ……」

変化。変わるということは、変わる前のものを失う、ということ。
227はここ最近で、沢山の人と出会って、色んなものが変わった。
それは、別に怖いとは感じなかった。

無抵抗に抱き寄せられる。
不思議な感じがして……何となく、落ち着く気がする。
親に甘えた記憶もない227にはこの感覚が何なのかも、よくわかっていない。

「……場所が、わかれば、多分、来てくれる……と思う」

それからフードを取られる。猫の耳が顕になったが、相手も猫耳なので、慌てることはなかった。
猫耳は表情以上に、感情をわかりやすく伝えている。
……自信はなさそうだ。たまたま出会った人、のほうが多いからだろう。

「それか、わたしから、会いに行ければ……」

ソフィア=リベルタス > 「そうだね、君に優しく接する人たちは、君を無下にすることはないだろう。
 君がどんな姿になっても、私がこうして君を温める様に。
 君は大事なものをなくすなんてことはないよ、そのタグも、捨てないでほしいと、
 君が強く願えば叶えられるだろう。」

ゆっくりと頭をなで、背中をなでる、とんとんと、小さく背を叩き。
小さな体を冷まさないように。

「大丈夫だニーナ、君は何も失わない。 ほら、自分で言ってごらん?」

227番 > 眠くなるような、とてもあたたかい感覚。どこか、懐かしさも感じる……。
この感覚は、とても心地よい。

「わたしは、何も、失わない……」

声に出してみれば、ああ、確かに。

「変わっても、わたしは、わたし」

少し、勇気が湧いてきた。
相手の目を見て、目を細めた。

ソフィア=リベルタス > 「そうだ、君はどんなに変わっても君だ。 その事実が変わることはないだろう。」

どこか、母親を思わせるように微笑んで。

「ニーナ、まだ、外に出るのが怖いかい?」

再度少女に尋ねた。 

227番 > 「………」

少しの思惟、改めて、どう感じるか自分に問い直して。

「ううん、怖くない」

決心が、付いた。

ソフィア=リベルタス > 「そうかそうか、ならニーナ、君はこれからきっと沢山の初めてを識るだろう。
 愉しいこと、うれしいこと、怖いこと、悲しいこと、でもそのどれもがきっと君を育んでくれる。
 恐れることはない、君は君らしく、自信を持って歩いていけばいい。
 私たちは君を歓迎しよう、ニーナ。」

脇の下から抱き上げる様に、夜空の下で、舞うように。

「それでももしも、君が躓いてしまう様な事が在ったなら。
 私を訪ねてくるといい、その時はまた、君の恐怖を拭う手伝いをしてあげよう。」

教師と名乗った少女は、笑う。
楽しそうに、嬉しそうに、少女の成長を心から祝うように。

227番 > 「たくさんの、はじめて……わたしは、わたしらしく。」

一言一言に頷きながら聞く。
抱き上げれば、少女の体は軽い。…マントの下のやけに薄い衣服が目立ってしまうかも知れない。

「……わかった。ありがとう、そふぃあ先生」

頼れる人が増えた。これは、嬉しいことだ。
相手の笑顔につられたのか、それとも心からか。227は微笑んで見せた。

ソフィア=リベルタス > 「おっと……でもそのまえに、服を買うところから始めないといけないな。」

ゆっくり下すとそう苦笑して。

「前祝にプレゼントしよう、お手をどうぞ、お嬢さん。」
繁華街の方向へ、ニーナを誘う。
先生と呼ばれてとてもうれしそうに少女は微笑んだ。

227番 > 「……おいわい?」

いつもとは違う感じの施し、もといプレゼントに首をかしげる。
そういった事も、きっと教えてもらえるのだろう。

繁華街の方でも不釣り合いな少女の格好だが……気にせずに足を踏み出した。
頼れる人も居る。恐れる必要は、もう無いのだ。

ご案内:「落第街 路地裏」からソフィア=リベルタスさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」から227番さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に因幡幸子さんが現れました。
因幡幸子 > 割れ窓理論なんて言葉があります。
簡単に言うと、蜜柑箱に腐った蜜柑が1個あると他の蜜柑も腐りやすい。みたいな奴です。
面倒臭く言うと、物事を放置する事で物事に対する関心なかりせば、何を招くか解ったもんじゃねえので気を付けよう。って奴です。

「ま~ったくこんな所に住まなくったっていいでしょうに。住めば都ってえのは解りますけどね」
「試験対策の資料をお届けする側の事も考えて頂きたいものです!」

ぶつくさと夜の路地裏を歩くのは私、因幡幸子です!
路地裏と言ってもただの路地裏じゃあない。言葉通りに"こんな所"。学生間では落第街なんて呼ばれるボトムズタウンです。
とはいえ目で見て解る境界線が歓楽街とある訳でも無く、境界は結構曖昧らしいです。
今私が歩いているのもそんな所。学園の治安維持を担う皆様の活動次第で地価とか乱高下してそうな一角。
そして乱高下しているのは地価だけじゃあなくって道の状況なんかもかなり違います。
少し前まではめっちゃ汚かったり街路灯がロクに機能してなかったり、だったそうですが
今私が歩いている所は目立つゴミ等も無く、街路灯も眩く暗所を照らしてくれています。
御蔭で試験前に風邪で休んだクラスメイトにレジュメ届けてやって。なんて言われた私が助かっているんですね、ありがたいことです。
なお『なんかあっても大丈夫そうな奴』という人選で私が選ばれました。Boo!Boo!

因幡幸子 > ちなむとクラスメイトには無事に資料をお渡し出来ました。
調子はどう?なんて問いに『夜間は銃声がするくらいで最近は静かだしよく眠れるよ』なんて言われて私のお目目が点になりましたが。

「いや~静かの基準が違いますね……私の住居も結構いい勝負ですが……」

更にちなむと私の住まいは異邦人街に在ります。駅が近くて通学に不便は無いんですが
異邦人の方々が住まう区域なので賑やかだったり色々あります。とは言え住めば都の範疇です。

「ま、街が綺麗ってのは良い事です。住みよい暮らしの第一歩!ってえ奴で──」

それはさておき、独り言をくっちゃべってるのはそれでもこえーからです。
森の中で熊さんに出会いたく無いから歌を唄うみたいな、そういうサムシングです!

「おや、なんでしょうねこれ」

と、そんな感じに自らを鼓舞しながら帰路に着く私の視界に何かが映りました。
道の隅に小さく建った木製の社。近付き、何かと覗くと人型の石像めいたものがいらっしゃる。
傍らの木簡にはやたらめったらに達筆な文字で『道祖』と記されておりました。

因幡幸子 > 「ああ道祖神。こんな所にもあるんですね。いやむしろこんな所だからこそ?」

道祖神。路傍神とも言われる境界を司る神様です。
勿論私の世界にもありました。石像の造形は違いましたけれどね。耳とか。

「しっかし何だか汚れてるな……いや~此処で逢ったのも何かの縁ですかね!いっちょ磨いてやりますか!」

こんな事もあろうかと、出来るJK因幡幸子は鞄の中にペットボトルの飲料水を持っている!
まあ飲みかけなのですが、そこは眼を瞑って頂く事にして、鞄からタオル等も取り出して磨いてみたりもするわけです。

因幡幸子 > 「ん~中々イケがメンな石像ですね。これは今夜あたり恩返しとか期待したい所ですが」

磨きながら口にするのは有名な昔話。笠を被った御地蔵様の奴。
そういうのも私の世界にはありました。だって、この世界は私のいた世界に凄く近いんです。
物語にあるようなゴーレムが存在する世界ですとか、翻訳機が無ければ言葉が通じない世界ですとか、そもそもの常識が根底が違ったりとか、
そういうものがまるで無いくらいに近い世界です。

「でもこっちの神様ならご加護もやっぱりこっちの人だけですかね。ま、いーんですけど。別に期待してませんしぃ~」

でも違う世界です。この世界のヒトは尾が無いし耳の位置が変だし、月にもロクに到達しちゃいません。
綺麗になった石像の額をつついてから立ち上がり、赤い眼で夜空を見上げると月が視得ました。
私達の世界の月と比べると随分と綺麗な月です。私の世界の月は、都市が出来ていて賑やかだったから。

因幡幸子 > 「いや~~綺麗な月に綺麗な街の角。割れる窓も何のそのって奴ですかね!まあ──」

水清ければ魚棲まず。そんな言葉もあるのですが。
私は芝居役者のように肩を竦めてから今度こそと帰路へ着くのです。
この島に来て2年目ともなれば今更道に迷ったりなんかしません。
すすいのすいと跳ねるようにお家に帰ります。ぴょーん。

ご案内:「落第街 路地裏」から因幡幸子さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に葉山翔一さんが現れました。
葉山翔一 > 商売をするつもりはないが新しい出先を探しに落第街、その路地裏へと足を向ける。
ただこう言う場所は既に先客が居たり定位置が決まっていたりとするのでいい場所は中々にないもの。

「やっぱ、いい場所は先客がいるよな。
何処か空いてないのもんか…」

良いと思える場所には既に怪しい物を取り扱う同業者。
何か所か回っても同じような光景ばかりでため息を吐き。

それでもあるかもしれないという希望にかけて路地を歩く。

葉山翔一 > 「この辺りならなんとかか?」

適当に路地裏を歩き違反部活の拠点があるという噂のあるあたりに来れば流石に場所はある。
商売をするには向かない場所ではあるが店を開くにはいい場所。

「ここだと……売れるのは銃だろうな…」

ここで商売をすれば確実に儲かるという勘。
そして同時に下手をすればその日にばら売りにされるという未来。
金をとるか安全を取るか……普通は後者だがよく考えればそこまで生に執着もなく。

「護衛でもいれば儲けられるか……」

そんな事を考えて周辺の確認にうろつき。

ご案内:「落第街 路地裏」に一樺 千夏さんが現れました。
一樺 千夏 > 「ちょっとそこのおにーちゃん。
 煙草もってない?」

ふらりと声をかけてきたのは180cmほどの長身に、それでもなおサイズ感がおかしい機械の右手をつけた赤毛のエルフ。
闘技場周りに詳しければ、新チャンピオンの“鋼の狂犬”だと知っているかもしれないが。

「この辺、散歩してたのはいいんだけどね。
 煙草を切らしちゃっててさー。自販機も見つからないし」

あっはっは困った困ったと笑いだし。

葉山翔一 > 「……煙草?銘柄に拘りがないなら無くはないよ」

少しでも面倒ごとの元があればさっさと引き上げて塒に帰る予定。
そんなつもりで周辺を雑に調べていれば突然に声をかけられるも驚きはせず。
ただ相手を見た後にそのデカさと機械の右腕に少しは驚きを見せるが。

「こんな所に自販機なんか置いたら数分でバラされて全部持ってかれるって。
で、これでいいか?」

困っているように見えない笑いを見せる女性にポケットから「青い空」とパッケージされた煙草の箱を取り出して。

一樺 千夏 > 「『幸運の一撃』があったら、それがいいけど。
 ないなら何でもいいわよ。それおいくら?」

ありがと と受け取ろうとして。
むむっと顔を顰めてから体中のポケットをバタバタと左手で叩き始めた。

「……いいニュースと悪いニュースが出来たわ。
 たった今」

葉山翔一 > 「それは扱ってないな。買える店が限られてるし未成年だと買えないんだ。
500円でいいよ」

どうぞと差し出しはするが急に不穏な行動を取りだす。
その動きに何があったかをなんとなく察して。

「どっちが先でも別にいいよ。金がないってこと以外ならな?」

にこやかな笑みを浮かべ、好きな方からと促して。

一樺 千夏 > 「……電子マネーって取り扱いしてる?
 異世界基準のやつが使えれば、もっと素敵でキスしてもいいんだけど。
 ツケは無理なのわかってるから聞かないわ。」

まだだ、まだ終わってない。
そうまだ手段は残っている!

「それがダメなら……そうね、悪いニュースとして財布を忘れた。
 良いニュースは、その煙草でアタシを雇わない?
 全部吸い終わるまで護衛とか愛想笑いとか手伝っちゃう」

ハートマークもつけておくのを忘れない。
似合わないだろうけど。

葉山翔一 > 「この場所でやってるように見えるか?
そんな機械を用意する余裕もなければ換金手段も持ってないって…。
いつもニコニコ現金払いだけだよ」

こういう場所で下手に高級品を持っていれば襲われる。
なので襲われれば被害は受けるが現金しか取り扱わないと。

「駄目に決まってるだろ……それはなんとなく想像がついてた。
これでアンタを?
今日は下見で商売は別の日にやる予定だったんだよな…」

護衛はまさに助かる訳だが問題は商品がない事。
悪くない案だと思うのだが…如何したものかと考え。
煙草は先に渡しておき。

一樺 千夏 > 「ごく、偶にいんのよ。こういう場所で通じちゃう手合いが。
 その時はこっちもめっちゃくちゃ用心しちゃうんだけどねー?」

他の世界の技術が通じるって相当にヤバいわよねーなんてケラケラと笑ってはいるけれど。

「下見の護衛でもいいし、別の日に改めて護衛でもいいわよ?
 その煙草を手つけにして、他にも出してくれるなら時間延長も可。
 そういう取引なら、どうかしら?
 正直、アタシの腕を500円で一時間ほど買えるっていうのはお買い得だと思うんだけど」

ありがと、と受け取った煙草を器用に左手だけで開封して一本咥える。
そのまま右手が赤熱して、火をつけた後に美味しそうに一服。

「あー……生き返るぅ」

葉山翔一 > 「それはどう考えても怪しいだろ?
用心するなら最初から現金を用意しとこうな?」

他の世界の技術が通じ、こんな場所にいる。
それは確実に個人ではなく何かの組織やグループに所属している。
自分のような個人での商売人には面倒な奴で。

「そうだな……そんじゃ本格的に商売するときに頼めるか?何時かはまだはっきりとしないんだが…。
煙草は手付で良いんだが、他にどんなのが欲しいんだ?
その取引なら俺も文句はないな、ただその時はよろしく頼むぞ?」

渡した煙草を片手で器用に開封し、火は右手と随分と器用なもんだと感心し。

「所でな……本当に煙草探しにだけで来てたのか?」

もしかして自分を捕まえに何処かに雇われたのか、可能性的には本当に低いがありえなくはなく。
念の為と確認に問いかけて。

一樺 千夏 > 「怪しすぎてスリル満点。サイコーだと思わない?」

出会えたらだけどねー と ちょっとつまらなさそうに唇を尖らせた。
煙を上へと吐き出せば。

「OK,契約成立。
 煙草以外なら、美味しいもの……と、ジッポライターとオイルも。
 ライターをうっかり握りつぶしちゃって困ってたのよ。
 大丈夫よ、銃弾もちゃんと見えるから庇ってあげちゃう」

まっかせなさい、と胸を叩けば 豊かなそれが揺れる。

「……散歩と遊び相手を探してたのよー。
 この辺、ブラブラしてたら喧嘩とか売られるかなーって」

いなかったからただの散歩よねー と笑う。

葉山翔一 > 「いや、俺は流石に逃げるな。碌な目に合いそうにない」

一人二人なら兎も角それ以上は無理、一応に自衛手段はあるが逃げの一手が基本。
つまらないという様子に物騒だと呆れ。

「契約成立だ、その時は頼むよ。
美味いもん……どういうのか希望があるか?ジッポとオイルならあるな。
渡すのはいいが今度が潰すなよ……?
それは頼りになるな、銃使いから逃げるのは大変なんだよ」

女性が胸を叩けば揺れるものを見て、背がデカいと胸もデカいなと見るお年頃。

「どっちも物騒だな……あんたみたいのなら馬鹿は声をかけそうだな」

つまり今日は馬鹿がいなかったんだと納得し、トランクを置けば一番丈夫なジッポライターとオイルを数個取り出して。

一樺 千夏 > 「そこで逃げを打てる人って信用できるわー。
 アタシみたいな馬鹿じゃないから」

表情がコロコロと変わる。

「工場で作ったようなソイ製品とかじゃないなら、だいたい好きよ。
 そういう意味じゃ、この島ってほぼ天然ものなんだっけ?」

天国よねー食べ物が美味しいって!
ライターを受け取れば、具合を確かめるようにカチャンカチャンと開閉させた後に火を付けて。
吸い終わった一本の代わりに新しいのを咥えて、また吸い始める。

「うん、いい具合。力加減を間違えなければ大丈夫よ。
 銃だろうが異能だろうか魔術だろうが、ぶん殴れば大人しくなるってもんよ。
 ……隠れられれば一番いいんだけどねー。耐銃ベストとか着とく?」

でも、アレ邪魔よねー と大笑い。

「地下で暴れすぎちゃったかしらねぇ……当分は喧嘩とかできなさそうだわ」

葉山翔一 > 「逃げるのは得意なんでね。俺は弱いんだ」

一応これもあるがと腰の後ろに差している拳銃を取り出し見せるが直ぐに戻し。
逃げる切り札については伏せておいて。

「アレは売れないから俺が食ってるよ。
農場があるし周りが海だからな。保存が効く方がいいか?」

ライターを手渡すと次に取り出すのは缶詰が色々。
肉に魚にスープ、野菜こそはないが種類もそれなりにあり。

「一応手持ちで一番良いのだから簡単につぶさないでくれよ?
それは間違ってないんだが……俺には真似できないな。
あぁ、隠れるのは得意だし、急所に当たらなければ大体は大丈夫だ」

異能のお陰でその辺りはある程度得意で頑丈なのだ。
ただ理由は説明できないので説得力はないのだが…。

「地下……?一体なにやったんだ?」

一樺 千夏 > 「自分の得手を心得てる奴って、組んだ時にヘタをうちにくいから好きよ」

ウィンク。

「不味いものをわざわざ食べたがるのは物好きだけってね。
 保存は別にどうでもいいわ。料理するわけでもないし、どうせニ、三日で食べきっちゃうし」

家事?しないしできない。する気もない。
お世話してくれて、ベッドを用意してくれる人いたらいいね!

「元チャンプが、約束を破って銃とか持ち出しちゃってねー?
 ちょっと頭にきたから……加減を忘れてぼっこぼこにしちゃった」

テヘペロ。
おかげで、当分はそこでショービジネスできないわ と愚痴る。

葉山翔一 > 「出来ない事をやっても邪魔だしね。任せれるなら頼むのが一番だ」

この女性と組めば仕事も楽になりそう。
そんな感じがする言葉に笑みを浮かべ。

「そうだけどな……腹が膨らんで栄養はあるからな。
料理した方が安くつくんだぞ?まあ……それで良いなら幾らかあるな」

女のして良いのかと少々問題のある考えと共に呆れた目を向け。
度胸か財力がある奴なら身体を目当てに用意する奴がいそうだとふと考え。

「……元チャンプって事は闘技場か。
…………あの時のか!!」

その言葉にやっと誰かを判り指を指し。
あの時は大儲けさせてもらったのでやり過ぎとは言えず…困った顔に。

一樺 千夏 > 「……ポテトを皮付きのままマッシュしたり、リンゴやミカンからジュースを作るのは得意よ?」

ただ握りつぶしているだけとも言う。
曰く、火加減の管理だとか包丁で切るだとか面倒くさいと言い切る。
掃除や洗濯も実は全滅であったりする。

「あら、あそこに居た?
 ごめんねー騒がしくしちゃって。結局あの日はそれ以上に稼げなかったし散々よ。」

そっちが儲けてたのなら、いいんだけどねー と笑う。
そして紙切れを一枚渡して。

「それ、アタシの連絡先。
 ボディガードが必要そうな時に呼んでね?
 儲け話に咬ませてくれるのも大歓迎」

葉山翔一 > 「それは料理とは言わないって……」

その手で握りつぶしただろうと機械の右腕に視線を向け。
その雑な料理と言えない内容に家事は全滅だなと察するには十分すぎ。

「当たれば御の字でアンタにかけて大儲けさせてもらったよ。
けど……アレはやりすぎだろ?」

儲けたが組んでたんじゃないかという目を向けられたと肩を竦め。
渡された紙切れを受け取り中を見て。

「それは助かる。必要な時は呼ばせてもらうよ。
そんじゃ俺も連絡先を渡しとくか……用があったら言ってくれ。
儲け話はそれなりにだが……風紀に目をつけられても良いなら幾らでもだ」

此方もと紙切れに連絡先を書いては差し出し。
やばいがある時はあると笑って。

一樺 千夏 > 「……見解の相違ね。
 世の中にはカップラーメンを作って料理だと言い張る子もいるらしいわよ?」

ただし目は明後日の方向を向いている。
汗もかいているぞ!自覚そのものはあるらしい。

「あら、裏切った方が悪いのよ?
 それに……殺すつもりで撃ったなら、そこから先は闘技場でのショーじゃないわ。
 そういう仕事だったら、生かしてもないしねー?」

浮かべる笑みに闘争の炎がチリッと混じる。
他人の命なんて、すっごい安いでしょ? と 笑って。

「体制側とは相性が悪いのよねーアタシ。
 あっちってスリルとか賭け事とかダメダメダメダメーって煩いから」

連絡先を受け取れば、そのままくるりと背を向けて。

「そろそろ散歩に戻るわー。
 変なのがいたら、こっちで遊んどくからアンタはきっと安心よ」

葉山翔一 > 「アレは料理じゃないだろ?せめて玉子ぐらいは焼こうな?」

汗をかき目が明後日の方向を向いている。
自覚はあるなと呆れた目のまま溜息を吐き。

「それに関しては俺は何とも言えないな。
チャンプがそれをやったんだから覚悟は勿論あったんだろ。
物騒な事はなしにしてくれよ」

あ、これはやばいと浮かべる笑みを見て察すれば両手を上げて降参ポーズ。
その命が安い二級生徒な身、嫌というほどよく判り。

「それでもああいう場所に出るなら最低限はだぞ?
スリルと賭け事は駄目か……それなら仕方ないか」

それなら仕方ないと頷き、受けとった連絡先を仕舞って。

「あぁ、わかった。
今日は安全に場所探しできそうだよ。ありがとうな」

背を向けた背中に感謝を込めてそう告げて。

一樺 千夏 > 大きな右腕をヒラヒラと振って別れの挨拶をしつつ。


「卵は割ろうとすると、殻が絶対に入るのよ……」


そんな情けない言葉を残して歩き去って行った。

ご案内:「落第街 路地裏」から一樺 千夏さんが去りました。
葉山翔一 > 聞こえた情けない言葉に、そこからか!と突っ込みそうになったのをぐっとこらえ。

その背中を見送ると安心して周辺の確認をして引き上げる事に‥。

ご案内:「落第街 路地裏」から葉山翔一さんが去りました。