2020/07/19 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 落第街の路地裏でむき身の刀をブンブンと振りながら叫ぶ少女の姿がある。

「あー!!ムカつく!!ムカツク!!」

暑さがムカつく、じめじめとした気候がムカつく、そしてなにより最近勝てなくてムカつく!!
その気配に気が付いてかついていないかこの路地裏に足を踏み入れるものの姿はいまだにいない。

「誰か来たらざしゅざしゅしようと思ってるのに!!誰も来ないじゃない!!鈴音ムカつく!!」

ご案内:「落第街 路地裏」にスピネルさんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 「どうなってるのちーちゃん?ねぇどうなってるの?」

【まだここにきて20分も経ってない、もう少し待て。】

「待てないよ!ちーちゃん誰か呼んできて!それかもっと涼しくしてよ!!!」

刀との会話をかわしながら路地裏をウロウロ、ウロウロと歩き回っている。
傍目からみれば頭のおかしい子に見えるかもしれないが実際そうなので何を言われても仕方ない…。

スピネル > 結晶を預かって以来、一時は離れていたスラムに再び出入りするようになったスピネル。
スラムと言う場所は思っているよりも危険を孕んでいる場所の様。
そう、今のように。

「元気そうだな鈴音。
我が涼しくしてやろうか?」

右手を開き、既に魔力を集めているスピネル。
状況によれば先手を加えることもやぶさかではない。

狭い路地裏では巨体モンスターは呼び出せず、先日呼び出したスピネル護衛団も出せる数に限りがある。
不利な場所であるが、それで怖気づくタイプではない。

不敵な笑みを浮かべて少女と向き合う。
ちなみに現時点での距離はおおよそ10~15メートルほど。
路地裏らしく、室外機や箱だのが障害物と化しているか。

刀々斬 鈴音 > 「あっ!!スピネル………様。」

苦虫をかみつぶしたかのような表情で「様」をつけた。
以前に血を吸われて以降、何故か彼の名前を呼ぶときに「様」が付くようになってしまっている。
ちなみに肉体がヴァンパイアになったりしたということは特にない。

「前みたいに氷出すの?涼しいけど寒すぎないいい感じの涼しさでないと嫌だよ?」

刀をむき出しにしたまま歩いて近づいていく。
恐らく、多分敵意はない。多分。

スピネル > 「さ、様?」

嫌そうな顔で様を付けられたのは初めてだったので、戸惑ってしまう。
かつてはどれほど敵意を抱いている相手であろうと魂ごろ篭絡させたものであったが。

やはり今の身体ではこの程度か。

「出しても良いのだが、お主が相手だとあっという間に叩き潰されてしまうからな。
それはそうと、刀を出したまま近づくのは流石にどうかと思うぞ。」

スピネルの困惑状態はまだ続いている。
慕われると冷たくできないのがスピネルの弱点だった。
意図せずして飛び出した様呼びは予想以上に効果的だったのかもしれない。

流石に刀を振るえば反撃に転じるだろうが。

刀々斬 鈴音 > 「叩き潰す?なんで?」

涼むために出してくれた氷を何故叩き潰さなければならないのか…
それとももしかして彼は戦いたいのだろうか?
…それならば…戦いに来たのなら応じるしかない。

「…分かったじゃあ…仕舞って近づくね。」

手に持った刀をしまい、近づき取るのは居合の構え。
見よう見まねのものではあるが波の人間を相手取るには十分な速度の一閃がスピネルの首をめがけて放たれる!

スピネル > …どこかで選択肢を間違えたのだろうか?
スピネルは不思議そうな表情の鈴音を見てはそんな気がした。
ひょっとしたら、選択肢しだいでは平和な一時が訪れたのだろうか。

「その構えはしっておるぞ、坐合とか言う奴だな。」

東方の戦士が行う構え。書店で読んだ本で構えをしっていたスピネルは右手の魔力を開放。
鈴音の足元で複数の氷柱が地面より生成され、楔の様に両足を貫かんとする。

同時に後方に向かって跳躍するも、胸元を一刀が霞める。
純白のシャツが一文字に切り裂かれ、背中のマントがはらりと落ちてしまう。

…否、それだけでは済まなかった。
スピネルの胸元に線が刻まれ、ジワリと赤い体液が滲み出る。

「やるではないか。」

刀々斬 鈴音 > 「よくわからないけど普通に刀振るよりこっちの方が早いらしいよ!」

そういうのを何か漫画とかで読んだ気がする。
生えてくる氷は足元に魔力を込めた噴射で距離を取り回避!

「あっ血が出てる…大丈夫?」

そんな普段の鈴音からは絶対でないであろう心配の言葉が飛び出す。
相手を煽る目的では使うが明らかに表情まで心配そうで…。

「このまま鈴音が勝っちゃってもいい?スピネル……様。」

刀を構えてそんな風に聞く

スピネル > 「我もそれは本で読んだぞ。
抜いても強いお主が居合迄覚えると敵なしだな。」

無傷で氷柱を回避されてしまい、思わず歯噛みする。
地の利はあちら側にあるとはいえ、こうもワンサイドゲームだと単純に悔しい。

「大丈夫なわけないだろう!
不死身の我でなければ今頃のたうちまわっておるわ。」

演技や皮肉ではなく、本気でこちらの身を案じているらしい。
右手で拳を作って文句の一つも言うが、
なんだか可愛いなとほだされてしまっているスピネル。

「やれるものならな。
但し、我もそう簡単に負けてはやらんぞ?」

突如翼を広げ、飛翔。
鈴音の数メートルほど上の位置を取ってから両手を広げ、電撃を繰り出す。
二本の稲妻が進行上の障害物を交わし、鈴音の肌を焼かんと襲い掛かる。
スピネルは戦闘そのものは本気だが、先日の時とは違い
スポーツをしているような心地よさを感じていた。

刀々斬 鈴音 > 「そう?鈴音に何回も切られても大丈夫な不死身で良かったね!」

無事なようで一安心。
いや何故安心しているのか?敵であるのにも関わらず?

「分かった!じゃあ鈴音全力で行くね!」

空を飛ぶのはズルい一気に戦略的に優位に立つことができる。
だが、この狭い路地裏ではそこまで有効な手段ではない!

放たれる雷に追われながら垂直の壁を駆け上がる!
鈴音が歩いた足元には彼女の持つ刀と同じ匂いの赤黒い足跡がついている!!

壁を蹴って翻ればアクロバティックに刀を振るう!!

スピネル > 「待て待て待て。 我はお主に斬られるために不死身なわけではないぞ。」

安心してくれる様子には少し喜んでしまうが、相変わらず論理が無茶苦茶。
スピネルは戦闘中にも関わらず突っ込まざるを得なかった。

路地裏で鈴音と遭遇した時点でスピネルの不利は確定していた。
垂直の壁を脚力で駆け抜ける姿に驚きながら電撃を放つ。
スピネルの放つ電撃は正確に狙った位置に届くが、向こうの方が足が速いのか。
壁に黒い焼け跡を作るだけでダメージを与えられない。

「近いぞ、鈴音。」

中空で振られる刀を今度は左手で受け止めようとするか。
同時に距離が詰まった瞬間を見計らい、右手の電撃が鈴音を狙う。
既に足場もなく、互いに間合いを極限まで詰めた状態での相打ち覚悟の攻撃。

刀々斬 鈴音 > 「じゃあ何のために不死身なの?鈴音に斬られるより大事な事ってなに!?」

めんどくさい彼女みたいなセリフを吐く。
全く微笑ましくもない物騒でしかない。

「この状況…前と同じだね!!」

そう、前に相対した時も同じ状況になった。
前と違うのは前回やったようにアースで電気を受け流す手段が使えないという点のみ!

守る事はできない…ならば前に進むのみ!
狙うのはその右手!

肉が焼ける音がする、筋繊維が電気を浴びて収縮する、肉の焼ける匂いがする。

雷に身を焼かれながら雷を放つその右手に向かって刀を振るう。

スピネル > 「決まっている、高貴な者の責務として人々を導くことだ。
差し当たってはこのスラム街を支配下に置く。
お主も我に従え。」

スピネルは口元に笑みを浮かべ、鈴音に僕になることを要求する。
これは目に付いた人物には割とよくよく口にする言葉だ。
かつてはこの一言でありとあらゆる人種が従ったものだが…。

「だいぶ違うぞ、ここは狭い。」

不利をついに公言する。今更取り繕った所で意味もないだろうと。
もっと広い場所なら幾らでも戦いようはあったのだが。
こんな場所では護衛団も呼び出せない。

「ぐぅぅぅ!!!」

まさかここまで捨て身で挑んでくるとは。
肉や筋肉だけでなく、全身に通電によるダメージがいくはずだ。
常人ならとっくに攻撃の手が止まるはずだけに、予想外の展開である。

スピネルの右手は手首から切り落とされてしまう。
咄嗟に後方へ距離を取ろうとするが、排気ダクトに背が激突し、そのまま地上に落下する。

「…ぐ、くそぉ。」

忌々し気に左手で地面を殴りつけるスピネル。
最早勝負はついたと言えるだろう。

刀々斬 鈴音 > 「…うーん、どうしようかなあ?とりあえず鈴音に勝ってからね!」

普通の鈴音であるならば絶対そんなことは言わない。
絶対にイヤ!従うわけないじゃない!とか言うはずだ。
絶対…血を吸われた時の影響だ…。

「狭いね!…だから鈴音の勝ち!!」

言い残して中空で電撃を受けそのまま地面に墜ちていく。
そのまま固い地面に墜ちてビシャリと音を立てて赤黒い血が広がる。

それがクッションのような役割を果たす。

スピネル > 「くそ、もう少し広場所なら我が勝っていたのに。」

右手を落とされても普段通りだ。
この辺は不死であるが故の余裕だろう。
右腕の先からは血が流れ続けているが、経験上すぐに塞がることも知っている。
深手であることは間違いないのだが。

そして、痛みに表情を歪めながらだが先に立ち上がる。
身体が重く、ふら付き乍らであるが今日の勝者の元へと視線を向ける。
赤黒い血がクッションとして機能し、上手に着地で着ているとは知らなかった。

「…おい、そっちは大丈夫か。」

刀々斬 鈴音 > 「1対1なら鈴音は負けないからね…。」

割とボロボロ。
身体もあんまり動かない。
それでも勝ちは勝ち。

「うーん…あんまり駄目かなあ。」

血をクッションにしても固い地面は固い地面。
大分痛い。

スピネル > 「いや、今日は狭いから我が負けただけだぞ。
広い場所なら幾らでも勝ち方はあるのだからな。」

激痛の身体で歩きながら、鼻息を荒げている。
少年は負けず嫌いであり、今日の負けが随分と悔しい様子。

「ほう、駄目なのか…。」

一瞬、薄ら笑いを浮かべる。
こんな場所に負傷した少女を置いて放置することなどしない。
当然、肩を貸すなりして安全な場所にまで連れて行くことは考えている。
だがその前に…。

「お主はこのまま放逐するには惜しいからな。
危険のない場所まで連れて行ってやろう。
その代わり、今日も血を吸わせてもらうぞ。」

実際、人の血を吸った方が回復も早い。
おまけに眷属化も更に一段階進むことだろう。
仰向けに倒れたままの鈴音が拒まなければ、隣に腰掛けて首筋に牙を突き立てるか。その際、片手とは言え愛でるように抱きしめるだろう。

刀々斬 鈴音 > 「今回は鈴音が勝ったから鈴音が血を吸う番じゃない?」

実のところ鈴音は割とスピネルの支配化にある。
その単純で獣に近い性質が災いしてしまっている。

「まあ…スピネル様が吸いたいならいいけど…。」

そういって首元を露出させた。

スピネル > 「お主、我の右手を切り落としたではないか。
あれだけでは満足できんのか?」

信じられんとでも言いたげに目を見開く。
こっちの世界でこれほどの負傷を負ったのは初めてだ。
眷属化の影響を受けた相手で無ければ危ない所だったかもしれない。

「では頂くぞ。お主から受けたダメージを治すにも血が要るのだ。
お主の血は大層美味だからな。」

切り落とされた右手がスピネルの元へと五指を動かして近づいてくる。
見た目は相当グロテスクだ。
スピネルは鈴音の上半身を抱き寄せると、曝け出された白い素肌に口元を近づける。
犬歯が突き刺さり、鈴音の傷から滲み出た血を啜る。
這い寄ってきた右手が手首に収まると、血を得て活性化したことで癒着する。
切り落とされた手が自由に動くようになり、今度は両手で鈴音を抱き寄せた。
先日よりもゆっくりと、味わう様に首筋に食らいつき、少しずつ、血を啜り、舌で舐る。
眷属化を促す魔力も先日以上に流れ込み、鈴音の魂をより強固に縛っていくことだろう。
そろそろ血を吸われることに快楽を感じるかもしれない。
そして、完全な眷属にするつもりはなかった。血を吸えなくなっては困るからである。

刀々斬 鈴音 > 「…ちーちゃん満足してる??」

【味はいいが量が満足には程遠い…。】

「だって。」

刀がそう答える、まだまだ血は足りないらしい…。

「ん…うぅん…」

血を吸われるたびに声が漏れる。
血と引き換えに甘い感覚が流れ込んでくる。

魂に絡みつく感覚。支配される快楽。

「スピネル様…。」

そこにはもう今日出会った時に見えたあの表情はない。

スピネル > 「バカを言うな、我は不死と言えど斬られれば痛むし。
最悪動けなくなるんだぞ。」

繋がったばかりの右手を鈴音の腰を触れ、強く抱き寄せる。
口元を朱に染めて血を求める様はまさに吸血鬼。

更に血を寄越せと言われると眉間に深い皺を刻んでいく。

「どうした。我に血を吸われると気持ちよいだろう。
更に可愛がってやってもいいのだぞ。」

今しがた負けたばかりなのに態度はこちらの方がでかい。
ほどほどな所で首筋から口を離す。
代わりに隣に座っては、鈴音の頬を触れている。
眷属化の影響は確かなようだ。

刀々斬 鈴音 > 「…大丈夫、ちーちゃん痛くないように斬ることができるから。」

平気、たぶん平気平気。

「うん、気持ちいい…。
 もっと、もっと吸って欲しい、スピネル様ぁ…。」

甘えるような声で懇願する。

【あまり入れ込むよな鈴音…】

「ちーちゃん黙ってて…」

ちゃちゃを入れてくる刀を鞘にしまってスピネルのほうへと手を伸ばす。

スピネル > 「いや、痛くないとかじゃなくて身体が動けなくなるのだって。」

話通じてないではないか、と憤慨しそうになるが。
まだ体がだるいこともあって咎める元気が出てこない。

「可愛いな鈴音。場所を変えてもっと可愛がってやろうか。」

これ以上は人目を憚るようなことをしたくなる。
女の声を出す鈴音のことがすっかり気に入っている。
首筋だけでなく、他の部位も愛したい。

相手がどこまで本気か確かめたく、スピネルは抱き合ったまま唇を重ねようと。

鞘に納められてしまった刀の境遇には微かに笑みを浮かべた。

刀々斬 鈴音 > 「スピネル様は鈴音に斬られるのイヤ?動けなくなっても鈴音一緒にいてあげるよ?」

やっぱり話は通じていない。

「うん、鈴音は可愛いよ。
 鈴音はここでもいいよ?」

分かっているのかいないのかそんな風に言うが唇を重ねられてしまうと…
顔を真っ赤にする。

「えっ…チュー…って好きな人としないと駄目なんだよ…。
 スピネル様は鈴音の事好きなの?結婚したいの?」

あまりに…あまりに性知識が幼い。

スピネル > 「そうだな…たまになら斬られてやってもいいぞ。
但し今日みたいな深手にならない程度にな。」

押しに弱いスピネルは、結局のところ相手の要求を呑んでしまう。
部下の筈のチンピラ達にも割と好き放題させている所があったり、甘い。
今も眉を下げ、困り顔を見せながら結局は折れてしまった。

「ここだといつ人が来るかわからんだろうが。」

自分と見た目の年恰好は同じだが、その辺の理解は乏しい様だ。
手に染まった鈴音の顔を上から覗き込み。

「結婚か…。 そうだな、お主が望むなら傍に置いても構わんが。
それよりお主はどうだ? 我の女になりたいのか?」

刀々斬 鈴音 > 「本当?じゃあ今度斬られてね!!」

嬉しそうに言う。

「…鈴音と一緒にいるところ見られたら嫌?」

幼いころから人を斬って斬って斬ってきた鈴音は常識に乏しい。
性知識だけでなくすべての常識が足りていない。

「スピネル様の女になる…うーん、よくわからない…。
 けどスピネル様と一緒にいるのは嫌じゃないよ?」

…眷属化の影響による感情の操作。
それによるものかもしれなくても心地よく感じている。

スピネル > 「少しだけだぞ。」

ああ、なんだかなあとぼやくスピネルが居た。
これで後日どこかを切りつけられることが確約してしまう。

「…そうではなくてな、これからお主の裸を見ようと言う訳だ。
そんなこと、人目がある場所では出来んだろう?」

あれあれ、この子には初めから教えないといかんのかと瞬きするスピネル。
逆に一から仕込んでいくのもいいかも知れないと考え治すが。

「まあ、今の所はそれ位で良い。
そのうち我の女になると言うことがどういうことか分かってくるだろう。
とりあえず、場所を変えるぞ。」

動けないのなら肩を貸して。
二人して人目につかない場所へと移ることだろう。

刀々斬 鈴音 > 「裸?なんで裸見るの?」

きょとんとした顔でスピネルの方を見る。
本当に何も分かってない…。

「うん。ついていけばいいの?」

そのまま肩を貸されてどこかに連れられて行くだろう。

ご案内:「落第街 路地裏」から刀々斬 鈴音さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」からスピネルさんが去りました。