2020/08/28 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に日下 葵さんが現れました。
ご案内:「落第街 路地裏」に神代理央さんが現れました。
日下 葵 > 自宅謹慎が明けて、
上司による『お前みたいな馬鹿を落第街のような場所に送ってたまるか』という
独自の謹慎を明けて、晴れて落第街のシフトに回された今日。
最近のシフトは本当に僻地ばかりで大変だった。

「いやぁ、久しぶりの落第街ですね。
 ――日下葵、2200より落第街の警邏を始めます」

耳に押し込まれたインカムから本部に報告すれば、
端末を開いて順路を確認し、落第街へと足を進めていく>

神代理央 >  
意気揚々と落第街へ足を進めた彼女の耳に、"ソレ"は聞こえるだろうか。重量物が移動する様な足音。軋む様な金属音と共に、道端の小石が響く足音に揺れる。
その音源は、探すまでもない。彼女が進む落第街の奥から、闊歩する様に従僕たる異形と共に足を進めて来るのは、風紀委員の制服を身に纏った小柄な少年。
醜い金属の異形を従えて、少女の対面からゆっくりと歩みを進めて来るだろうか。

「………おや。今日の此の地区の警邏担は私だけだと思っていたが。まさか同僚と出会う事になるとはな」

視線の先に少女を見つけた少年は、おや、と首を傾げつつ、歩みを進めながら少女に声を投げかけるだろうか。

日下 葵 > 「さてさて、久しぶりの落第街ですからその辺のチンピラでも捕まえて遊んで――」

スラムでは情報収集の為に顔を売って馴染みを増やしているが、落第街では違う。
ここは”玩具”がたくさんいるので大変楽しい。
が、そんな謹慎明けの予定もあっという間に崩れ去った。

「あー、えっと神代さんでしたっけ。
 たしか慰安旅行にもいらしてたような」

一目でわかった。
というのも、彼を見てではなく、彼のひきつれている異形を見て。
資料やら何やらを見ると何よりも目立つのは彼自身じゃなくて異形の方だったから>

神代理央 >  
「ああ。貴様は確か……日下、だったか。慰安旅行では余り会話も出来なかったが、良く私の名を覚えていたものだ」

此方も、彼女の名を知ってはいる。
とはいえそれは、慰安旅行によるものでは無く――

「……謹慎明けに早速落第街の警邏とは感心な事だ。
問題行動を起こさなければ、尚感心ではあるのだがな?」

小さく笑みを浮かべながらも、その瞳には探る様な色が灯っているだろうか。
因みに、彼女の方が年上だし学年も上。にも拘らず、彼女に向ける態度が尊大であるのは――少し、考え物かもしれないが。

日下 葵 > 「同僚の名前くらい名簿のあるイベントに参加すれば覚えますよ」

並外れた戦闘力を持つわけではない自分にとって、仲間を呼ぶのは日常茶飯事だった。
だから同僚の名前はできる限り覚えている。

「おやおや、貴方のところまで話が届いているとは。
 これじゃあまるで有名人ですねえ」

謹慎明けであることを知られている。
別に恥ずかしいとかそういう感情はないが、
これをダシにされると何も言い返せなくなるし、仕事も手を抜きづらい>

神代理央 >  
「ふむ、良い心掛けだ。共に戦う仲間の名前を覚えるというのは、背中を預けるに相応しい第一歩であるからな」

彼女の言葉に小さく頷きつつ、次いで向ける視線は呆れを滲ませたもの。

「『鋼の両翼』の頭目とやり合った末に謹慎、等と言う話が、私の耳に届かぬ筈がなかろう…。反省し、仕事に精を出すなら深くは責めぬがね。所詮は、終わった事だ」

と、肩を竦めながら訥々と。
本当に、彼女が取った行動そのものを責める口調ではない。
『これから』しっかりしていれば構わない、と言わんばかりに存外穏やかな口調で言葉を返すだろか。

日下 葵 > 「背中を預けるだなんて。そんな大それたものじゃないですよ。
 業務をこなすのに必要なことだから覚えているだけです」

そもそも相手の名前を覚えたり、報告書を書いたり読んだり。
そういうのは苦手だ。やらなくて済むならやりたくない。
そんな話をする。

「私だってあそこまでことを大きくするつもりはありませんでしたよ。
 ちょっと揶揄って遊ぼうかなぁって思っただけなのに」

まさか地雷だなんて。
とはいうものの、その辺はちゃんと報告書に書かれていること。
読んでいないのが悪い。

「そういう貴方のお話もいろいろ耳にしますけどね。
 何なら私の謹慎ネタなんかよりずっと話題に上がりますよ」>

神代理央 >  
「だが、業務をこなすための努力、というものは得てして評価されなければならない。自身が果たすべき任務の為の努力であれば、私はそれを評価する事を是としよう」

苦手な事ならば尚の事。名前を覚えるという初歩的な事であっても、本人の努力であればそれは評価されなければならない。
彼女に向ける己の言葉は、変わらず穏やかなものであった事だろう。

「……しかし、風紀委員が仮にも落第街で協力体制にある組織の頭目を『揶揄おう』と思う事そのものが、些か問題在る様に思えるがね。貴様に必要なのは、謹慎では無く倫理教育なのやも知れんな?」

地雷を踏んだ事は兎も角として。
協力体制にある組織には穏便に接する様にと言わんばかりの、小言めいた口調。
年上で先輩であっても、尊大な態度は未だ崩れない。

「…特段、大した事はしていないつもりだがな。大体、私とて悪評の方が多い立場だ。どうせ、碌な話ではなかろう」

と、苦笑いを浮かべながら肩を竦める。

日下 葵 > 「努力が評価されるのは嬉しいですが、やはり結果で評価されたいものです」

努力で評価されるならもっと諸々待遇が良くなるはずだ。
それを不満に思うことはないが……複雑である。

「態度が気に食わない相手を

”ちょっと揶揄ってやろう”

 って思うのはおかしい感覚でしょうか?
 それを実行しないのが大人だと言われればそれまでですけど」

とはいえ態度が気に食わない、
生意気なひとを見るとちょっと虐めたくなっちゃうんですよねえ。
なんて。まるで反省している様子はない。
反省の色が見えないばかりか、目の前の彼に意味ありげな視線さえ向けている。

「悪評……例えば女を侍らせてるとかそういう話ですか?
 恋人ができたとかできないとか、そういう話も耳にしますし」

確かに悪評、と言えばこれも悪評なんですかね?なんて>

神代理央 >  
「ならば、相応に努力する事だな。名前を覚える事、警邏の任務に出る事。ああ、勿論。学生街等で困っている生徒達の力になることも、努力と結果に繋がる行為だ。
何にせよ『風紀を守る』事に全力を注ぎたまえ。……私が偉そうに言える立場でも無いがね」

と、言葉を締め括る。
此処で終われば良い話で終われたのだが――

「…おかしくは無いし、気持ちは分かる。しかし、それを実行に移すならTPOを弁えなければならないという事だ。
――…その揶揄ってやろう、という枠に私が含まれているのなら。別に止めはしないがね?」

彼女の視線の色に気付けば。
ゆっくりと唇が弧を描き、笑みの形を作る。それは、彼女の言葉を明確に肯定している様で――そうでは無い様な、強い意志の色を浮かべている。
だが。

「……そういう、そういう悪評なのか?それは何というか、非常に不本意なのだが…。
恋人はいる。それは、私も隠し立てはしていない。それくらいのゴシップネタなら、可愛げがあるのだが」

思っていたのとちょっと違う悪評だった。
何とも力の抜けた溜息を吐き出して、やれやれと言わんばかりに肩を落とす。

日下 葵 > 「そんなこと言ったらもう私他の委員よりもかなり活躍してますよ。
 専門が荒事な上に特殊なものですから警邏部と勘違いされがちですけど」

風紀委員としてめちゃくちゃ風紀守ってますよ。
なんて自信ありげに言うが、恐らく一部から猛烈な抗議が飛んでくるだろう。

「TPOをわきまえてなかったらとっくに私は豚箱に入れられてますよ。
 いつか誰かにも言いましたけど、
 すれすれのところでヒヤヒヤするのが楽しいんです。
 こないだの謹慎はちょっとすれすれを損ねただけです。

 ――その言い方だと虐めてほしいみたいに捉えられちゃいますよ?」

まるでやれるものならやってみろ言わんばかりの視線、
非常に挑発的な視線は”おいしい”ものだ。

「あれ?
 あれあれ?もっとカッコいい悪名高い内容だと思いました?
 やだなぁ、うぬぼれすぎですよ。
 それとも色恋沙汰で揶揄われるのは不慣れですか?
 さっきの視線が勢いを失って肩と一緒に落ちてますよ?」

ため息と一緒に呆れて肩を落とす様子は何とも滑稽だった。
まるでまくし立てるように彼の目の前に一歩出れば、顔を覗き込んでニコニコする>

神代理央 >  
「…すれすれを損ねたのなら、反省して欲しいものなのだが。
それとも、『損ねる』事すらも、貴様に取っては悦楽の類なのかね?
………相手の感情を読み違えぬ事だ。私が、貴様から激昂する程の感情のぶれを受けると、そう思っているのかね?」

フン、と鼻で笑い飛ばす。
その感情は、其の侭次いで投げかけられた彼女の言葉にも続けられて。

「事実と剥離した悪評であるから、多少気が抜けただけだ。
この私が、派手な女遊びをする様に見えるのか――と、会ったばかりの貴様に聞くのもおかしな話だが。
……しかしまあ。女と言う者は、そういったゴシップに食いつくのが早い事だな。安易に揶揄う種が出来て楽しいかね?」

此方の顔を覗き込む彼女を、深紅の瞳がじっと見つめて、笑う。
攻撃的、と言わずとも。挑発的な態度と言葉を続ける彼女を、面白がっている様な素振りすら、見えるだろうか。

日下 葵 > 「反省はしてますよ?
 落ち込んでいないだけです。

 損ねることもまぁ……場合によっては楽しいですね。
 ハプニングは好きです」

逆に楽しくないことなんてあっただろうか、と内心自問する。
今のところ思い当たる節はない。
なんでもたのしいと思って生きてきた気がする。

「なんだ、事実は違うんですねえ?
 でもほら、今さっき会って話した印象ですけど、
 神代さんも人のこと虐めるの、好きそうですし。
 ”そういう態度”が”女を侍らせてる”
 ってところにつながりそうな気もするんですよねえ」>

神代理央 > 「…無理に落ち込めとは言わんがね。
ハプニングを、火遊びを楽しみ過ぎては、何れその火は貴様自身を焼き尽くす。
程々に、相手を選んで。貴様の欲を満たすと良いさ」

落ち込んでいない、という彼女に向ける視線は、先程と同じ様に呆れを滲ませたもの。何時か、その火遊びが彼女自身を焼かない様にとの、忠告。

「……ほう?それは否定せぬよ。私に嗜虐の気がある事を、決して否定はしないさ。
けれど貴様のその言い分では、私の嗜虐性に女が釣られている様ではないか。そしてそれは、貴様自身にも同様の感想を持って良い、ということなのかな?」

ほお、と少し意外そうに己の内面を見て取った彼女を見遣りながら。
クスクスと笑いを零しつつ、揶揄う様な声色で小さく首を傾げて見せるだろうか。

日下 葵 > 「それで焼かれて死ねるなら本望ですよ。
 つまらない死に方するより数倍マシです」

呆れの色を持って忠告されれば、ニコニコとして煙草をくわえた。
どうせ普通に生活していても死ねない身だ。
火遊びを楽しんで死ねるならそれは本望だろう。

「実際つられていると思いますよ?
 女の子ってそういう男が好きなもんじゃないですか。
 それに、あなたのその自信ありげで来るものを拒まない態度。
 『女に屈したりしないもん!ぜんぶ自分の思い通りになってるもん!』
 って主張してるようで。
 むしろ思い通りにならないものを、
 思い通りにする過程も含めて楽しんでるっていうんですか?」

少なくとも私はそういう過程も楽しいと思ってますけど。なんて。

「ですです。
 私自身そういうことを言われたことありますし。
 事実がどうであれ印象は相手次第ですよ。
 でも、相手に与える印象は自分次第です」>