2020/09/10 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 刀々斬鈴音。落第街でもその名は意外と知れ渡っていて一種の都市伝説のようにも語られていて…。
下手をすれば表でも知ってるものがいるほどに有名でその姿を実際に見たものも少なくない。

鈴音は犠牲者を殺さない。

死人に口無しの逆、生きているならとても騒ぐ、痛めつけられた者達は鈴音の強さに尾ひれを付けて流す。
いわく100万人の命を奪っただとか、ビルを簡単に斬れるだとか、凄まじい爆発の魔法を使うだとか。

……だが、当の本人はそこまで強くはない。

「夏休み終わっちゃってこっちに紛れ込んでくる人減ったねー……斬り足りないなあ…。」

刀々斬 鈴音 > 落第街に紛れ込んできた一般学生に痛い思いをさせてこっちに来ないようにする趣味と実益を兼ねた趣味。

実際に鈴音と出会った一般学生は落第街へのトラウマを刻まれて殆ど来ることはなくなる。
そして、鈴音の噂が流れ普通の生徒は更に落第街へと来なくなる。

損をするのは簡単に斬れる相手がいなくなる鈴音だけ。
……斬られた生徒はまあ勉強代とおもってもらって。

「……夏休みは良かったよね。皆、肝試しみたいな気分でこっちの方に来てくれて……。」

そして、事件に巻き込まれたりしていく。

「……誰か来ないかなあ。」

『普通の生徒は来んだろうな…。』

刀から無機質な声がする。

ご案内:「落第街 路地裏」に柊真白さんが現れました。
柊真白 >  
「こんにちは」

彼女の後ろから声をかける。
音もなく気配もなく、最初からそこに居たかのような。
よほどの手練れであれば察知出来たであろうが、そうでなければびっくりするかもしれない。

「血のにおい。あなたが人斬り鈴音?」

こてん、と首を傾げて。
敵意はない。
人に道を尋ねるような気楽さ。

刀々斬 鈴音 > 「……きゃっ!びっくりしたあ!!
 急に後ろから話しかけるなんてびっくりするじゃない!!」

後ろから急に話しかけられば明らかに驚く。
足音も気配もなかった……。

「……。」

後ろに急に現れた仮面の……恐らく少女。
曖昧な感じになってしまう。
……仮面をつけてる相手にろくな相手はいない。

「そうだよ。鈴音が鈴音だよ?何か用?」

こちらも敵意は見せないあくまでフレンドリーに……刀に手を持っていく。

柊真白 >  
「そう」

最近落第街で名前を良く聞く。
人斬り鈴音とか、妖刀女とか。
見た目は普通の女の子だ。

「人斬り鈴音について調べてこい、って言われたから、色々聞こうと思って」

聞き込みをメインに情報収集をしようと思ったけれど、本人がいるなら聞くのが一番手っ取り早い。
じ、と彼女の顔を見つめて――面のせいで視線の先が分かりにくいだろうが――。

刀々斬 鈴音 > 「インタビューね!流石、鈴音有名人!何を話せばいいの?
 好きな食べ物とか?鈴音、甘いもの好きだよ!」

……まるで芸能人にもなったみたいな気分になっている。
答える気は満々だ……その情報が正しいかどうかは分からないが…。

『鈴音、あまり調子にのって答えすぎるなよ…。』

……そんな風に刀にまで釘を刺されている。
いまだに手は刀の位置にある。

柊真白 >  
「そういうのは良い」

別に彼女のプロフィールには興味はないし必要もない。
要らない、とばっさり切り捨て。

「人を斬るのは何故?」

まずはそれだ。
仕事とか生命維持とか、そう言う理由。

刀々斬 鈴音 > 「えー……。」

色々、既に考えてるのに…。
バッサリいかれてしまった…。

「えっと、簡単に言えば趣味?
 弱い相手を斬るのが楽しいから!」

趣味、そう趣味だ。
別に人を斬らなくても最悪、血さえあればなんとでもなる。
血を得る手段も人を傷つけない他の手段を持ってるし取ろうと思えば取れる…。

なら、人を斬るのは趣味だ。

柊真白 >  
「趣味」

なるほど、わかりやすい。
別にそれを否定するつもりもない。
納得したようにうなずく。

「次。違反部活を潰してるのはどうして?」

趣味と言う割に、彼女が違反部活を潰して回っていると言う噂が多い。
ただ弱い者いじめをするだけならば、わざわざ違反部活に手を出す必要はない。

刀々斬 鈴音 > 「ちーちゃんで斬ると気持ちいいんだよね。」

『私が血を吸うと所有者に心地よさを与えている、ウィンウィンの関係だ。』

妖刀の特性、血を吸えばそれだけ強くなる。
所有者にはそれに応じた快楽を与える。
寄生虫とその宿主のような関係。

「それはお仕事だよ!風…『とある、違反部活の存在を憂いる個人からの依頼だな。』」

明らかに何かを言おうとしたのを刀が封じる。
……風紀委員と刀々斬鈴音の関係を探っても一人と知り合ってる事が分かるくらいだろう。
大きな影響力を持つ一人。

柊真白 >  
「ふうん」

妖刀の意思か。
どれほど侵食されているのか、しかしそれは自身が気にすることでもない。

「仕事、そう」

彼女が言いかけた言葉と、それを隠すような妖刀の言葉。
更にその内容から、風紀委員だろうなとあたりを付ける。
まぁそれもどうでもいい。
別に風紀の弱みを握って同行するつもりもないし。

「一般生徒と違反部活で被害に差があるのはどうして? 弱い者いじめしたいなら一般生徒襲う方が理に適ってるけど」

刀々斬 鈴音 > 「そう!お仕事!!」

恐らく、誤魔化せていると思っている。
……妖刀がどう思ってるのかは分からない。

「普通の子イジメるとと怒られちゃうから……。」

怒られてしまう。
恐らく今のレベルでもバレたら少し怒られるだろう。

「というか!鈴音ばっかり話してるのズルくない?
 そんなよくわからないお面付けて!せめて顔くらい見せたほうがいいと思う!えい!」

仮面をじっと見てから……急に仮面に向けて手を伸ばす!

柊真白 >  
「怒られる?」

誰にだろうか。
風紀委員か。
いや、その割には微妙に態度が違う。
彼女の背後に二人以上の人物がいるかもしれない。

「だめ」

後退して手から逃れる。
必要以上には下がらず、しかし伸ばした手が届かない位置をしっかりキープ。

「あなたには顔を見せるわけにはいかない」

口が軽そうだし。

刀々斬 鈴音 > 『……鈴音、あまり話しすぎるな。』

事前に刀が釘を刺す。
あまり、触れられたくない話らしい。

「だめって言われると余計に気になる……。」

頑張って何回も手を伸ばすが届きそうで全く届かない。
避け方がうまい…。

「……大丈夫!鈴音は変な顔でも笑ったりしないよ!!」

全く…全く……手が触れない。

柊真白 >  
「まぁいいけど」

そこを探るのは自分の仕事ではない。
次々に伸ばされる手をすいすいと余裕を持って避けていく。

「次。どういう基準で襲う違反部活を選んでる?」

彼女の言葉は無視しながら、手を避けつつ次の質問。
まっすぐ下がって避けたり、伸ばされた手を潜るように避けたり、振り回される腕の内側に入り込んで避けたり。
最初の位置から大きく動かないように、彼女の動きをコントロールしながら避けていく。

刀々斬 鈴音 > 「むぅ……気になるなあ。」

しばらく続ければ諦めた。
……仮に刀を振ったとしても当たるビジョンが見えない。

「えーと!簡単なところ!!」

大きくないところ、新しいところ、有名な人がいないところ、大手の後ろ盾が無いところ……
鈴音が潰した違反部活はそういうところが多い。それらの条件を満たすものばかり……
大きく落第街のバランスが崩れないような場所。

彼女の言う簡単な所というのは間違えていないだろう。

「でも、鈴音が知ってる簡単なところは大抵潰れたからちょっと困ってるよ。」

……最近は風紀委員があまりに暴れすぎている。
地下に潜った部活も多い…。

柊真白 >  
「ん、もう終わり?」

意外と早く諦めた。
どうやら彼我の実力差が全くわからないほどではないらしい。

「ふうん」

潰しても報復がなさそうなところや、仕事しやすいところを選んでいるのか。
しかし確かにそれではすぐに獲物はなくなってしまうだろう。
事実それで彼女は困っているようだし。

「――仕事、紹介しようか?」

彼女を放置していればいつか潰されてしまうだろう。
そうするとまた雑な組織は沸いてくる。
それは、自分の仕事のやりやすさ的にも望むところではない。

刀々斬 鈴音 > 「……鈴音は疲れることしないし…全然気にもならないし…。」

そんな風に言う。
見え見えの嘘。

「……仕事?鈴音に紹介しちゃったらあなたの仕事が減るんじゃない?
 鈴音、優秀だからあなたの仕事全部なくなっちゃうよ?」

警戒と疑問。

顔も見えない名前も知らない相手から与えられる仕事を信用しても良いものなのか?

柊真白 >  
「そっか」

拗ねているように見える彼女はなんだか可愛い。
妙な保護欲を掻き立てられる少女だ。

「それは別に。紹介と言うか、仕事手伝って貰おうと思って」

自分は暗殺者だ。
正面からなぎ倒すのではなく、相手の意識の外から殺していくのが基本だ。
であれば、対象の気を引いてくれる相手――それが今話題の人斬り鈴音ならば、囮としては一級品だ。
彼女の実力に合わせた相手を当ててやれば死ぬこともないだろう。

「あなたは言われた相手を斬ってくれればいい。報酬も欲しければ渡す。どう?」

悪い話ではないと思う。

刀々斬 鈴音 > 「……うーん。」

値踏みするように顔を見る。
仮面の向こうの表情は当然全く読めない。
……言葉も表情が読めない。

「斬る相手の事聞かないと決められないかなー。」

今までの鈴音の態度からすれば意外と慎重。
落第街で生き残ってきただけの事はある。

「相手によってはいいよ
 ……で、幾らくれるの??」

お金には困っていないが…。

柊真白 >  
「毎回って訳ではないし、嫌なら断ってもいい」

そこは強制ではない。
仕事を振って、それを請けるかどうかは彼女の自由。

「ん。私が受けた仕事の二割」

仕事によってまちまちなので、一概にこの値段、とは言えない。
ただやはりリスクに応じた値段でしか受けないので、少なくともその辺のバイトなんて目じゃないほどの収入にはなるだろう。

刀々斬 鈴音 > 「二割…まあそんくらいかなあ……。
 じゃあ、いいよ!仕事受けてあげるね!
 鈴音がいれば百人力だよ!」

未だに信用はしていない。…だが、断る理由もない。
鈴音の命が目的ならば一番最初に会った時奪われていたのだから……。

「名前はなんていうの?あと、顔も見せて?」

一緒に仕事するのなら最低でも名前くらいは聞いておきたい。
あと、願うなら顔も見ておきたい。

柊真白 >  
「ん。じゃあ、連絡先」

スマホを取り出す。
裏で動く用の、足が付きにくい非正規品。
それの連絡先を呼び出し、彼女へ見せる。

「名前は――「血風の白妙」」

本名は名乗れない。
だから、昔の呼び名を口にする。

「顔は見せられない。あなたは口が軽すぎる」

さっき風紀委員と言いかけた彼女には、流石に正体は明かせない。
即妖刀が言葉を被せていたが、それだけで妖刀の苦労がわかる。