2020/09/11 のログ
刀々斬 鈴音 > 「えーと……ちょっと待ってね。」

取り出したスマホは二つ。
……以前使ってたものと現在使っている物。

以前使っていたものは仮面の彼女が出したそれと同じように裏で調達していたもの。
……ただし、電池が切れている。

仕方なく現在メインで使っているそれに連絡先を入れる。

「血風の白妙……じゃあちーちゃんだと被っちゃうし…。
 シロちゃんね!!」

白妙だからシロちゃん。
……とても安直。

「えー!鈴音の口軽くないよ!ね!ちーちゃん。」

『……鈴音に悪意はない。悪意はないが見せないほうが賢明だろう。』

苦労している…。

柊真白 >  
「それ。表のだったら裏のに移したあとに消しておいてね」

一抹の不安。
ここからバレることがあったりはしないだろうか。

「――ん」

図らずも本名に近い呼び名になってしまった。
まぁ名前にシロと入ってる人はたくさんいるだろうし、問題はないだろう。

「ほら、相棒もそう言ってるし。騙す意図はないから、そこは安心して」

嘘を吐く理由もないし。
怪しいと思うのなら、仕事を請けなければいいだけだ。

刀々斬 鈴音 > 「大丈夫、大丈夫!ちゃんとやっとく!」

そう言いながら血風の白妙 素顔 でスマホで検索しているよく分からないソシャゲのwikiしか出ない…。。

仮に鈴音が覚えていなくとも…。
優秀な相棒がいるので問題は無い。

「そう……じゃあいいけど…。」

…我慢するしかない。
人には見られたくないモノの一つや二つ……。
でも、とても気になる……。

「いつでも連絡してね、鈴音は暇なときは暇だから!!」

柊真白 >  
「――検索しても出てこないよ」

そもそも遥か昔、江戸時代あたりの通り名だ。
検索結果をずっと次へ次へ進んでいった先の怪しい過去の都市伝説をまとめた様なページに、名前だけはぽつんとあるかもしれないが。

「そうして。――わかった。手が必要な時は、連絡する」

そう言って、歩き出す。
去り際に、彼女の死角から小石を投擲。
それは壁のパイプに当たって音を立てる。
彼女がそちらに気を取られた瞬間にその場から姿を消すだろう。
後に残るのは、彼女のスマホに残された連絡先のみ――。

ご案内:「落第街 路地裏」から柊真白さんが去りました。
刀々斬 鈴音 > 仮面の少女が去った後。

「……めっちゃ早かったね……戦ったら勝てた?」

『一撃当てれば可能性はゼロではないが……恐らく人ではないだろう……。』

血腐レの特殊な力、斬った相手を麻痺させる毒の刃。
それが効けば勝てるだろうが……あれは人間以外への効果が薄い。
まず、勝てない。

「シロちゃん……なんかまぼろしみたいだったね……試しにかけてみる?」

『止めておけ。』

残ったスマホの番号を見て鈴音も家へと向かうだろう。

ご案内:「落第街 路地裏」から刀々斬 鈴音さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
情報は集まりつつある。
協力してくれる、と言ってくれた者も、随分と集まって来たと思う。
あと一歩。あと一歩で、シスターの元へ辿り着きそうな気が…する。
気がするだけだが、それを事実にしてしまえば良い事。

だから、神宮司からの仕事も引き受け続ける。
少しでも多くの違反部活と接触し――用が無ければ、消してしまえば良いだけ。

「――此処も外れか。いや、此方が選んで接触している訳では無いから、贅沢は言えないが」

黒煙を噴く雑居ビル。周囲に散らばる死体と瓦礫と、銃痕の刻まれた異形達。
此れで何個目だろうか。授業が終わって直ぐに落第街へ直行し、神宮司からの指示の儘に違反組織と戦い続けた。
ぼんやりと端末に視線を落とせば、受信したメールは此れで――4つめか。

「……拠点を抑えているだけで、違反組織の壊滅にも繋がっていない。摘発と言うには厳し過ぎるが、殲滅と言うには手温すぎる。
正しく、奴の思う通りと言う事か。抑圧ではなく、憎悪をばら撒くだけの行為か」

ずるずる、と。近くの瓦礫に座り込んで懐から取り出した煙草に火を付ける。
普段は皺一つない制服も、今宵は煤と埃に塗れ、薄汚れている様に見える。浮かべる表情にも、疲労の色が濃い。

「……あと一歩。あと一手。その情報があればきっと、辿り着けるのに」

神代理央 >  
己に出来るのは、破壊のみ。
落第街で聞き込みをすれば住民達は逃げ出してしまうし、公的な機関での情報収集は恋人やその母親代わりの少女。最近また太り始めた上司の風紀委員に任せた方が早い。
適材適所、と言えば聞こえは良いが――己に出来る事は鉄火場に立つ事だけかと、改めて思い知る此の頃。

「…とはいえ、疲れている暇もない。表立っては動けぬのだから、言って分からぬ連中に銃口を突き付けて聞いて回るしかあるまい。
今は、それしか――」

吐き出した紫煙は、己の心情とは真逆に甘ったるく漂うばかり。
棚引く紫煙を視線で追い掛け乍ら、深い溜息を吐き出した。

神代理央 >  
何にせよ、仕事は仕事。
今は、己に出来る事をしていかなければならない。
己に出来る事は――戦う事だ。

「…次は、有用な情報が得られれば良いのだが」

受信したメールを確認してから。
疲れた体を持ち上げて、少年は次の『現場』へと向かう。
この日、少年が『摘発』した違反部活の拠点は7つ。
生存者は――確認されなかったという。

ご案内:「落第街 路地裏」から神代理央さんが去りました。