2020/09/26 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に殺音さんが現れました。
殺音 > 「すーんすすーん♪」

鼻歌交じりに、散歩でもするように路地裏をあるく獣の耳の少女。
実際散歩なのだが、機嫌も良さそう。
それもそのはず、退院したばっかりの鉄火巻野郎が調子くれて警邏してたら
またいい具合に痛い目にあってくれたらしい。

ザマァ見やがれいい気味だ。

生死にかんしては、なんかごたついていたらしく
情報が得られなかったが…

「死んでくれてりゃ万々歳なんだけどなー」

いや、それはそれとして問題はあるか。
仲良しクラブのアホどもがこぞって動きかねないし。

殺音 > 落第街やスラムもなければ困る。
そういう人間は多い。
特にこのあたりに住んでるものは行き場がなくなってしまう。
そういう意味では大きな手入れというのは、こちらとしても望むものではない。

風紀で死人が出れば学校側としても
何らかの対策を出してきそうなもんだ。
くっそめんどくせぇ

「いっそキングが独立宣言でもしてくれりゃーなぁー、なーんて」

無茶言ってるのはわかるが、別の領土として
向こうの落第街及びスラムでの自治権をなくしてしまわない限り
自分たちは風紀の驚異にさらされ続けるわけで…

殺音 > たらたらあるきながら、周囲を見渡せば…まぁ、活気など無い。
今となってはそこらにいるチンピラだって身を潜めてる。
そりゃーまーあたりまえ。
誰だって死にたか無いもんな。

風紀がいる限りはここの住人の死亡率はいつまでたっても変わりゃしないんだ。
気まぐれで殺されても何も言われない存在なんだから。

「やっぱ死ねばいいのに…」

ふぅん、とため息。
まったく、これでもうちょっとこっちも盛り上がってりゃ楽しかったのに
アレがやられたところでこんなに沈んでるようじゃこっちも萎えちまうよ。

ご案内:「落第街 路地裏」に日下 葵さんが現れました。
日下 葵 > 「今日は雨が降ってなくて助かりますねえ」

今日は普通の警邏。
風紀委員の制服を身にまとって、落第街を指定のルートで歩いていく。
もともと大小さまざまな事件が起こっては消えていくこの街。
そんな街を警邏することになんの意味があるのか。
その意義をいまだに見出せないまま、
シフトを割り当てられるがままこなしていく日常が、数年続いていた。
今日もそんな日常と何ら変わらないはずである。

「……今日は少し違うかもしれませんねえ」

最近は落第街もスラムも大きな事件もなく落ち着いている。
それに関係してのことなのか、
普段よりも出歩いている人間の数も幾分少なかった。
しかしそんな道を、あてもなく彷徨うかの様にゆるゆると歩く小さな影を見つけた。
子供、の様に見えるが――なんだろう、少し雰囲気が違う>

殺音 > そんな静かになった路地裏。
たらたらと歩いていると人影。
それは見覚えがあるし、その腕には忌々しい腕章。

「……風紀」

なんでこんなところをうろついてんのか。
巣に帰れ巣に。
露骨に嫌そうな顔をして、その女のそばを通り過ぎようとする。

日下 葵 > 頭の中に浮かんだ選択肢は二つ。
一つは事なかれ主義で見逃すという選択。
二つは声をかけて任意で職務質問をするという選択。
前者は面倒が少ないが、
不審な人物を見逃した事実は後々さらに大きな面倒を呼ぶ。

「こんばんはぁ。お嬢さん、少しお時間いいですか?」

そして、不審だという直感は存外当たるものである。
であるならば、声をかけないという選択肢は除外される。

「職務質問にご協力ください。
 こんなところを女性が一人で歩いているというのはちょっと見過ごせません」

適当な理由をつけて、そばを通り過ぎようとする少女を呼び止めた。
過激な二級学生とかだと、この段階で仕掛けてきたりすることも珍しくないが……>

殺音 > 「え、ヤダ」

なんで声なんてかけてくるんだ、うっとおしい。
目を細めて眉根を寄せて、声のトーンもいくらか落とした上で
スルッと通り過ぎようとする。

職務質問なんてのはあくまで任意。
付き合う必要なんて無い。
それにこんなところを女性が一人とか
鏡を見ろ、鏡を。

日下 葵 > 「おっと、即答ですか。いやまぁ慣れてはいますが。
 じゃあ歩きながらで構いませんから、お話をお聞かせ願えませんか?」

『え、ヤダ』その一言は想定内だった。
この街を警邏していて話しかけられると大抵煙たがられる。
通り過ぎようとする少女を止めることはせず、やや広い歩幅で話を続けていく。

「そんな風紀委員だからって目の敵にしないでくださいよ。
 一応私も仕事でやっているわけですから」

まるで『お前だって女じゃないか』と言わんばかりの視線に臆することなく、
”逃がしませんよ”と圧をかけるようにとなりを歩き続けていこう>

殺音 > 「えー、ヤダ」

二度目。
シッシと手を振って追い払おうとする。
あんたの仕事なんて知ったことじゃない。
追っかけてくるし…

「点数稼ぎなら他所でやればー?
あーしも時間とかないんでー」

もちろん嘘ではあるが、それを嘘だと問い詰めたところでしらばっくれるだけの話。
いきなりどんぱちかます鉄火巻野郎よりはマシだけど
風紀に付き合ってやる必要もない。

日下 葵 > 「またまたぁ、つれないですねえ。
 面倒なのはわかりますが、
 ここで頑なに拒否るとさらに面倒になるかもしれませんよ?

 ぶっちゃけ点数なんてどうでもいいんですよ。
 正直にいいますと、なんだか怪しいなぁと思いまして」

だから職務質問にご協力願えますか?
そういって、今度は彼女よりも一歩前、
進路をふさぐように対面して立った。

これはもうはっきりと”怪しいから止まって確認させろ”と圧をかけているも同然だった>

殺音 > 「…」

何だそれは。
脅しか?
怪しいか怪しくないかで言えば、頑なに声かけてきてるお前のが怪しいよ。
イライラが表情に出てしまう。

立ちふさがるように立つ女。
面倒くさい。

「ヤダ」

廻々《ワンダー・アスポーツ》

彼女と場所を入れ替えれば、さっさと走り出す。
そもそも、職質なんて状況になれば
学生証を持ってない時点でアウト。
向こうからすれば取締対象だ。何もしていなくても。
つきあってられるか。

日下 葵 > 「おっ―――ッと?」

イライラした表情を隠そうとしない彼女に、
ニッコリと威圧感のある笑みを向けた瞬間、目の前から少女が消えた。
いや、正確には場所が入れ替わってお互いがお互いの背面に回ったというべきか。
一瞬の驚き。思考が追い付いて振り返ると、少女はすでに走り出していた。
その背後を追いかけるようにこちらも走り出す。
決して鈍足ではないが、果たして身体能力で勝つのはどちらだろう。
スタミナも瞬発力も相応に鍛えているが、特別高速に移動できるわけではない。
もし彼女が空間を移動できる能力者だった場合、すぐに見失うことになってしまう。

逃がすわけにはいかなかった。
少なくともこの心に引っかかった疑惑を晴らすまでは>

殺音 > 追っかけてきている。
しつこい。

異世界由来の体は高い身体能力をもってはいるものの
それはそれとして、一瞬で引き離せるというわけでもない。
あまり、風紀の前で異能を多用したくはない。

「しつっこいな…」

あの女が何をどう思おうが、何もしてないのに捕まってたまるか。
学生証をもってないというだけで。
ただ、この島のスラムに生まれついたというだけで。

とりあえず走って巻けるならそれに越したことはない。
路地の道をぐねぐねと曲がりつつ、風紀の女を引き離しにかかる。

日下 葵 > 「追いかけっこですか!
 いいですねえ!最近ルームランナーばかりで退屈していたところです!」

なんで逃げるのだろう。
そんな思考をずっと頭の中で巡らせていた。
別に学生証がないくらいで捕まえたりはしないのに。私は。
そう、私は。
そんな前提が頭から抜けていたせいで、彼女から私がどう見えているのか、
その視点が落ちていた。
逃げるのであれば追いかけたくなるものである。
そんな心理で、路地裏の複雑な路地を縦横無尽に走り抜ける彼女を追いかけていく。
まだこの辺りは頭の中にマップが入っているからついていける。
が、これ以上先に進まれると正直厳しい。

「別に捕まえようだなんて思ってないですから!
 怪しいなって思っただけなんで!」

辛うじて彼女の背中を見失わないように走りながら、そんなことを叫ぶ。
これで止まってくれる二級学生なんていないとは思うが>