2020/10/10 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にレクターさんが現れました。
レクター > 路地裏の袋小路で男が二人。
一人は外傷は無いものの衣服はボロボロで、気絶しているらしく地面に倒れたまま動かない。

「随分と手間がかかってしまいました。おかげでこの有様です。」

それを見下ろす男の額には茨でできた冠が乗っていた。
黒一色の神父服の右袖からは5本の茨が伸び出ていたのが巻き取られるかのように袖の中へと納まっていく。
激しい抵抗を受けたようで、あちらこちらに傷が出来て血も流れている。
しかし、本人はそれを他人事のような素振りで一人呟いていた。

レクター > 地面に倒れて気絶している男は壮絶な痛みを味わったのか、白目を向いて時折手足を痙攣させている。
それを見下ろす男は目は何の感情を抱いていないような目だった。

「二度と出会わないことを願いましょう。お互いに。」

倒れている男をそのまま放置して引き返す。
死んではいないのでいずれは目を覚ますだろうが、その後のことまで気に掛けるつもりはない。
ただ、また会いに行くことがないようにとだけは聞こえていなくても言っておく。

半分は自分へそうなることを望むと意味を込めてはいた。

レクター > 来た道を引き返す途中、分かれ道の角から覗き見している男が見えた。
恐らくは先ほどまでの出来事を聞きつけてきたのだろう。

「すいませんね、少し声が大きかったようです。」

まるで騒音での近所迷惑に謝罪するような調子で声をかける。
その男は自分が通り過ぎた後、袋小路の方へとそそくさと歩いて行った。
おおよそ、何があったのかの興味と金になりそうなものがあるか見に行ったのだろう。

レクター > 様子を見に行った男がそこで何をするのかまでは知るつもりはない。
その行いを後から自分が知った時に悪事だと判断するかどうかは、その時の自分が決めること。

そのまま後ろを振り返ることもなく、住処の一つへと戻っていくのだった。

ご案内:「落第街 路地裏」からレクターさんが去りました。