2020/10/21 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にF.U.R.Yさんが現れました。
■F.U.R.Y >
男が、いた。
辺りは荒れ果て、周りに人は倒れ。
その中に、男が、いた。
大地を壊し、壁を壊し、辺りを壊しながら、振るうは拳一つ。
雷を、闇を、光を、熱を、刃を受けながら、しかし止まる事なく。
命など惜しくはないと言わんがままに、叩き、潰し、砕き、追ってゆく。
血にまみれ、土煙にまみれ、泥にまみれ。
肉裂け、骨軋み。
それでも止まらず拳を振るう。
振るい続ける男がいる。
気が付けば、立っているのは男一人。
地に伏す者共が死んでるか生きているかなど、男に興味はなく。
ただ向かう者がいない、それさえ分かれば、振るう拳を止めた。
「――――あんま舐めた真似してんじゃねェぞ、ゴラ」
暴れた理由は、単純だった。
そいつらが、ただここらで幅を利かせる者達で、いつも通り”商売”をしていた。
”それを見ていて、反吐が出た”
ただそれだけ。
男にとって関係がある事でも、何でもない。
それで女子供、無知な阿呆共がどんな目に遭っていたであろうと、知った事ではない。
正義感もない。
同情もない。
ただ、男の目の前で、男の気に食わない行いをしただけ。
殴りかかる理由など、男にはそれで十分だった。
■F.U.R.Y >
殴られ、腹を刃で貫かれ、雷で焼かれ、男の体に傷は無数にある。
今も受けた傷から、血はぼたぼたと流れている。
しかしそれを気にする事もなく、倒れている者のうち適当な一人から金品を奪い取る。
人数が人数故、全員分奪うのも面倒だった。
今日1日食える分、奪えばいいだけ。
「チッ……腹減ってきやがった」
この体になってから、随分と腹の減りが早くなった。
暴れ回る分栄養とやらが必要なのか。
まぁ、バケモンの体になったらそういうモンなんだろう。
深く考えるのはニガテだ。
だから考える気は起きねェ。
■F.U.R.Y >
血が噴き出ようと、肉が抉られようと。
気に入らないモノを殴る為にならこの体は動くらしい。
後で反動のように体は重くなるが、メシを食えば治る。
面倒だが便利な体だ。
それすらも、苛立ちの原因になっちまうが。
「……チッ」
舌打ちをして、その場を後にする…
ご案内:「落第街 路地裏」からF.U.R.Yさんが去りました。