2020/11/03 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 「なんだか久しぶりだねー。」

常世学園の奥の奥。
落第街のその路地裏。

夜のその場所を無警戒に歩く制服姿の少女が一人。

この学園では珍しくもない事ではあるが刀を帯刀していて。
そこからは仄かに古くなった血の匂いがする。

ご案内:「落第街 路地裏」にF.U.R.Yさんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 違法な品の売買や、殺人、その他、目を覆いたくなるような所業の数々。
そんな事が行われているというこの場所をまるで自分の庭のように歩く。

実際に少女にとっては自分の庭で縄張りであるこの場所。
最後に来たのはどれくらい前だっただろう?

「最後に来たのいつだっけ?」

『2か月近く前だな。』

「あー…確か大量の悪い人に襲われて鈴音の隠された力で全員倒したんだっけ?」

『……それを聞いたらあいつはきっと泣くぞ。』

そんなうろ覚えの回想をしながら路地裏を歩いていく。

F.U.R.Y >  
「オイ」

制服の少女に声をかける者が一人。
路地裏の隅で座り込んでいたそれは、ボロ布を身に纏って全容は見えない。

ただ、瞳だけ。
ぎらぎらとした瞳だけが、そのボロ布の下から覗いていた。
獣のような、瞳。
それに違わぬ荒々しい声が、響く。

「ガキが来る所じゃねェぞ。
 さっさと家に帰りな」

座ったまま続ける言葉は、そんな今にも襲い掛かってもおかしくない雰囲気に反して、少女に対する気遣いを感じさせるものかもしれない。

刀々斬 鈴音 > 「もしかして心配してくれてるの?優しいねお兄さん。」

声をかけられれば無警戒にボロ布の男の方に近づいていく。
この場所を落第街であると知らないようにも思うほどの無警戒さ。

「でも、大丈夫だよ!今はそんなに危ない人もいないだろうし!!」

根拠のない言葉。
そんな言葉を言ってボロ布の男の前でしゃがみこんでその中を覗こうとして……。

「それともお兄さんが危ない人だったりする?」

F.U.R.Y >  
「ガキ襲うほど倒錯しちゃいねェ」

ハッ、と吐き捨てるように笑いながら言うそれは、表の住人とは程遠く。
この街に長く住み着いた、荒くれもの然とした声。
覗き込んだ先には、赤がかった髪が垣間見える、20代中ごろほどの男性の顔があるだろう。

「だが、どうだろォな。
 アブねェ奴……ねェ
 テメェの言うのがどういう奴次第だろォな。

 どうせ、ここは”そういう街”だろ。」

ここは、落第街‥‥法など関係のない無法地帯だ。
薬、暴力、金、SEX…なんでもあれの街。
何が起ころうと自己責任の世界。
そこで何に巻き込まれようと、それに文句を言う筋合いはないのだ。
そういう街、だから。

刀々斬 鈴音 > 「ガキって!鈴音もう17歳だからガキじゃなあれ……?鈴音17歳であってたっけ?」

指を立てて数えはじめるものの途中で諦めてしまう。
結局あってるかどうかは分からない。
……この島にきた時から17歳だとかいってるような気もする。

「そうだよね!!
 流石、お兄さん分かってるね!」

そこはそういう街。
他の場所よりも露骨に理不尽がはびこる街。
人間の汚い部分がむき出しになった街。

「お兄さんは結構しっかりしてる人だし……女の子が一人で歩いてると心配してくれるような人だし……。
 今から斬っちゃうの本当にごめんって思っちゃうよ!!」

何故か謝りながら、何故か刀を抜く。
今までと同じように殺意や害意を感じさせない自然な動きで。
……それを構えて振り下ろす。

「本当にごめんね!!なるべく痛くないように斬るからね!!!」

F.U.R.Y >  
「―――――」

謝罪しながら振りぬかれた刀を握る掌を、左腕が掴む。
その腕はまるで金属で出来ているかのように硬質で、そしてまるで万力のように強く掌を握り、刀の動きを止める。
刀の動きは、それによって止められるかもしれない。

「言ったろォが」

小さく言い放つその声には、静かに、しかしはっきりと”怒気”の混ざった声。
馬鹿な真似をする小娘に向けられた”怒り”を含んだ声だった。

「――――”ガキが来る所じゃねェ”ってよ」

睨む、瞳。
ボロ布が外れ‥‥…露わになるその姿は。
左腕から先を異形のそれへと変えた……”怪人”と言うに相応しいものだった。

刀々斬 鈴音 > 「離してよっ!!」

握られた刀から溢れる血。
その血が異様なまでに滑る血がニュルリと刀を逃れさせて……。

掴まれた刀を抜いて三歩分の距離をとった

「……また、化け物かー。
 この路地裏化け物多くない??」

”怪人”へと刀を向ける。
さっきまで一応持っていた罪悪感はどこかに消えてしまっている。

F.U.R.Y >  
「人間のが少ねェだろォが、この街はよ」

ハッ、と吐き捨てるように言いながら、距離を取るのを見据え立ち上がる。
背丈は180そこそこ、長い手足と獣のような瞳を携えたその男は、刀を向けられても動じる事もなく、力を抜いたラフな姿で少女を見据える。

「ツジギリ、って奴かい。
 風紀のアホに加えてこんな奴もいるたァ………ホント、どうしようもねェ街だなココはよォ。

 ま…人の事は言えねェか」

ククク、と自嘲気味に笑う男のそれは、教養を感じさせない。
感じさせるのは”凄味”。
荒事と共に、生きて来たであろうという”暴力の香り”だけがするだろう。

「で……どうすんだい。
 不意打ちは失敗したぜ?

 何が理由だか知らねェが……まだやるってんなら、俺ァ女だガキだで加減出来るほど、器用じゃねェぜ?」

来るならこい、とでも言うように、手をくいくい、とする。
武術の型等は、そこに存在しない。

刀々斬 鈴音 > 「そうかなあ?鈴音は普通の人間の方を多く斬ってると思うんだけど……。」

……荒事に慣れてる雰囲気。
そこそこの体格、刀を防がれた事実。

「……風紀委員と辻切一緒に言うだなんて大分嫌ってるね風紀委員。
 どうしたの?いじめられたりした?」

そんな事を言いながらもう一度距離を取る。
……漂う実力者の気配。
恐らく戦ってもお互いタダでは済まないだろう。

「……じゃあ、もういいや。
 鈴音の負けでいいよ……本気だしたら簡単に倒せちゃうかもだけど。
 あんまり暴れすぎると色々な人に怒られちゃうし……。」

刀をしまうと同時にフッと戦意を捨てる。

F.U.R.Y >  
「アンなクソ共好いてる奴のがすくねえだろうぜ。
 特にここではよ。

 ‥‥ふゥん、そうかい」

いい、と言うのなら戦う意志はなく。
風紀委員なら別だが、それ以外にやたらめったらケンカを売る気はない。
苛立ちはあるが、それでもそれに身を任せるのは”外道”のする事だからだ。
だから、相手がやらぬなら、やる理由など、ない。

「お前、名前は。
 随分物騒な真似してるが……ここでやってりゃそのうち痛い目見るぜ?

 …いや、もう見てるかもな」

揶揄うように笑いながら、座りなおす。
もう一度不意打ちを喰らう可能性もあるが、そのときは容赦なく拳を振るえばいい事だ。
なら、別に立っている必要もない。

刀々斬 鈴音 > 「まあ、鈴音も風紀委員は嫌いだけどね。」

一部を除いては嫌い。
嫌いというか避けている。
お互いに出会っていい事はない。

「鈴音は刀々斬鈴音だよ。
 痛い目は……まだ見てないよ!」

もしかしたら聞いたことがあるかもしれない名前。
路地裏の通り魔。人斬り刀々斬鈴音。

狭い路地を挟んだ男の正面に座り込む

F.U.R.Y >  
「ホントかねェ」

ケラケラと笑いながら、隣に座るなら拒否もせず。
そのまま動く事もせず、煙草を取り出し火をつける。
相手が煙たいなどと言っても、意にも留めず。

「スズネ…ねェ。

 どこぞ…街の一角でそんな名前の人斬りの阿呆がいた気がするが。
 ま……別にどうでもいいか。

 で?
 なんでそんな下らねェ真似してやがる。
 ハナシ聞けねェほど頭悪いようにゃ見えねェがな」

素朴な疑問を、少女に問う。
衝動か、師恩か。
どちらにしてもここで人斬りをするなど仕返しを覚悟せねばならず、ここの外でやれば法の下に裁かれねばならぬ。
どちらにせよ……莫迦な真似、というべき事には、違いない。

刀々斬 鈴音 > 「人斬るの邪魔されたり……
 人斬ろうとした時にやって来て邪魔されたり……本当に酷い人たちだよ!!!」

そう風紀委員は嫌い。
煙たい……露骨に嫌な顔になって正面から少し横に動く。

「うーん……。
 例えばお兄さんはご飯……じゃなくて……。」

ご飯ほど命に結びつくものではない。

「そう!お兄さんタバコ吸ってるでしょ??
 それ身体に悪いし、他の人が嫌がってるから止めてって言われたらどうする?」

目の前の彼がそれで辞めるかどうかは知らないけども。
……それでタバコを辞めれるような人物ならこの落第街にはいないだろう。

「多分そんな感じだと思う!鈴音タバコ吸ったことないけど!!」

鈴音の持つ妖刀の性質。
人を斬ると快楽を得られるというもの。

人斬り中毒。

F.U.R.Y >  
「ふゥん」

少女の言葉に、肯定も否定もせずに返事をする。
趣味…っつう訳か。
ずいぶん悪趣味だなと思いつつも、趣味にとやかく言うのは筋違いだ。

どうせ、ここに褒められた趣味持つ奴なんで、そうはいねェ。

「趣味かい……そりゃ悪かったな、邪魔してよ。
 だが相手は選びな。
 そのうちカラダでも穢されかねねェぜ?
 ガキとはいえオンナだからな」

ククク、と笑いながらそう言う姿は、品というものには程遠く。
少女相手に言う言葉かとは思うだろうが、一応、気遣いゆえの言葉なのかもしれない。

しかし、趣味、ねぇ……
強い奴とケンカしてェってのなら分からねえでもないが、そういう訳でもないらしい。
なら…相手を怪我でもさせてェのか?

まるでバンパイアか、何かか。

「…血がいんのかい?」

そう言いながら、右腕を少女の方に向ける。
異形化していない、人間の生身の腕だ。
刃物で切れば簡単に血は、出る。

それを、差し出すかのように少女へと向けた。

刀々斬 鈴音 > 「お兄さんすぐにガキ扱いする!鈴音は17歳だっていってるじゃん!結婚とかも出来る歳だよ!!」

穢される?穢されるというのは良く分からないけども……。
多分なんかエッチな意味の言葉だと思う……。

「……血はあったほうが嬉しいけど。
 もしかして斬らせてくれるの?なんで?」

差し出された右手に対して感謝よりも沸いてくるのは疑問の言葉。
なんでこの人いきなり斬らせてくれるんだろう?

斬りかかった自分に…。

F.U.R.Y >  
「ガキはガキだろォが。
 それとも抱かれてェのか?」

ヘンな奴だなという顔をしながら、歯に衣着せず言う。
別に抱く気もさらさらないが。

「別に急に切りかかった時はキレそうになったが、どうせ有り余ってるような血だし構いやしねェだけだ。

 オマエが言った通り”バケモノ”の体なんでな。
 普通の人間よりちィとばかし死ににくいんだよ。

 多少血抜かれる程度、屁でもねェ」

どうせ飯でも食ってりゃ血なんぞいくらでも元に戻る。
辺り構わず切りかかって目の前のガキが仕返しでレイプされるよりか、何倍もマシだと思っただけの事だ。

傷なぞを気にするような生き方も、してはいねェ。

「それともいらねェのか? ま、それはそれでいいがな」