2020/11/04 のログ
刀々斬 鈴音 > 「えー……お兄さん服ボロボロだしあんまりお風呂入ってなさそうだから嫌だなあ…。」

実際に風呂に入ってるかはともかくそのボロボロの衣服からは不潔な印象を受ける。
そんな人に抱きしめられるのは嫌だなあ……。

「そう?じゃあ遠慮なく……」

優しくサクリと刀を刺す。
恐らく痛みはない。
ただ急激に血を吸われている感覚はあるかもしれない。
ジュルジュルと音を立てて刀が血を啜り赤い血液が滴る。

「……お兄さん大分お人よしだよね。
 もし、このまま鈴音が血を吸い切っちゃったら死んじゃうんだよ?」

100、200、400…献血で採られる血の上限まできた。

F.U.R.Y >  
「意味分かってねェだろ、てめェ……」

呆れた顔で言い放つ。
17とか言ってたが…本当に17か?
その位その年になりゃ嫌でも知るもんだろ。

ま……別にいいが。

「そん時ャその前に”こっちの腕”でブン殴るだけだ。
 痛ェぜ?コイツァ。

 その上キレる程に力が増すみてェでな。
 そんな真似すりゃ……いい威力が出るかもな」

カカカ、と笑いながら、左腕を見せるように上げる。
先ほど刀を振るう腕を止めた腕。
明らかに人のそれではないその腕が、更に力を増すというなら……確かに、ひとたまりもないかもしれない。

「それにしても……」

刺された腕を見る。
痛みがない。ヘンな刀だなと思いながら、少し眉をひそめた
血だけ抜けておかしな気分だ。
どんだけ抜けてんのかはあんまわかんねェが……まだクラクラする程じゃねェ。

「なんだそのカタナ。
 痛くもねェ、血だけ吸いやがる。
 随分とユニークな獲物つかってやがるな」

刀々斬 鈴音 > 「抱くってハグでしょ?
 ……なんか違うの??」

なにか違うみたい……。
……これもエッチなやつなのかもしれない。

「えー……じゃあどれくらい吸っていいか教えてよ。
 鈴音急にパンチされるの嫌だよ……。」

そういいながらも血を少しずつ吸っていく。
大体50キロくらいの人間は800mlくらいの血を急に失うと出血性ショックを起こすらしい。

「うん!ちーちゃん!普通に痛いように斬れるし色々出来る鈴音の相棒だよ。」

『妖刀血腐レだ…。』

刀から無機質な声が響く。
血を吸うのは止まらない。

F.U.R.Y >  
「んなワケねェだろゥが。
 オンナ襲ってハグして帰るヤツが居るかっつーの」

少し相手の無知さにイラッとしたが、それは変質した男の身の不具合みたいなもの。
可能な限り冷静に、返事を返す。
イライラとしてる事くらいは、顔から察せれるが。

「相棒ね……随分面白ェ隣人と一緒にいるモンだな。

 …ア?どれくらい?
 ……

 ……別に1リットルでも2リットルでも持っていきゃいいじゃねェか。
 これ以上とったらブッ飛ばすってツラしたら、離れりゃいい。

 どのくれェとられりゃなんてコッチも知らねェんだよ‥・」

つまるところ、勘で判断しろという事。
散々な言い方だが、顔に出やすい目の前の男なら、察するのは難しくない…かもしれない。

凡そ2400cc程抜いた頃、イライラで拳を握りしめたのが分かるだろう。
常人なら半分の量で生死を彷徨いかねない量だ。

刀々斬 鈴音 > 「いるよ!鈴音の可愛さに抑えが効かなくなったりして!
 襲ってくるタイプの人とか!
 ……斬ったからわかんないけど違ったのかな?」

……違ったのだろうか??

「分かった鈴音!ぶっとばされないように頑張って判断するね!」

じーっと顔を見つめる…。
表情の変化を観察する……。
ぶっ飛ばされないように……。

「……お兄さん顔のここにシワできちゃってるね。
 怒ってばっかりだもんね。」

F.U.R.Y >  
「マージで天然で言ってんのかコイツァ……」

イライライライライラ
もう仕方ないので、左拳をあからさまに振り上げた。
なんとか、振り下ろすのだけは抑えたが。

それでもやめないなら振り下ろすまでだが、それは少女次第。

「……オマエ、マジで気ィつけとけよ……
 見ててつくづく思ったが、ココで遊ぶにゃガキすぎらァ

 ‥‥ァー、まァぼかしても伝わりャしねェか。

 ”犯されんなよ”っつってんだよ!
 こんだけ言やショーガクセーでもわかんだろ……!!」

もうデリカシーに考慮するのもめんどくさくなり、そう言い放つ。
女性相手に言うのは完全にセクハラ発言だろうが、そんな事は、知った事じゃない。

刀々斬 鈴音 > 「ああっ!そういう事ね!!
 まあ、別に減るもんじゃないし……。」

ケロっとした顔で言う。
鈴音にはそういう経験がないわけでもない。
……吸血鬼に魅了を食らった末のもので真っ当な経験であったとは言いずらいものではあるが。

「そんなの心配してくれてたの?
 やっぱりお兄さんすごい優しいよね。」

そんな事を言いながら刀を抜く。
かなりの量は抜いたし……怒ってるし。

F.U.R.Y >  
「はん」

不機嫌そうに、顔を背ける。
ここまで言わねェとわからねェもんか、最近のガキは。
いや…確実に目の前の奴がアホなだけか。

「心配じゃねェ。
 単純に夢見が悪ィだけだ、勘違いすんじゃねェダボが。
 オマエがどうなろうが知った事じゃねェが、俺の目の前に不快な真似だけは見せんじゃねェっつってんだよ

 分かったかアホガキ」

口悪くそう言いながら、ふんぞり返る。
血を随分吸われたからか少し頭の働きが鈍いが、動けないほどじゃないだろう。
そもそも、この体でどの程度血を喪ったら動けなくなるかもわかったモンじゃねェが。

「…で、満足いったかよ」

刀々斬 鈴音 > 「……この街でそんな風な生き方絶対生きにくいでしょ?
 初対面で斬りかかってきた女の子に対してそこまで言うのはやっぱり優しいよお兄さんは。」

きっとこの街では生きずらいと思うくらいに優しい。
……同じくらいに怒っているけどそれでも。

「かなり満足したよ!!ありがとうね!お兄さん!!」

腕から刀を抜いて血に濡れた刀を見せる。
……突き刺していた傷は何事もなかったかのように閉じてしまう。

「これで私もちーちゃんも絶好調だよ!!!」

F.U.R.Y >  
「…マジでブン殴るぞテメェ」

優しい優しいと言われれば、何故かイライラする。
未だ異形の左腕が、威圧する。

「そうかよ、ならさっさと帰るんだな。
 ここにいてもロクなモンじゃねェぞ」

そう言いながらさっさと行けと手を払う姿は、どうにも不器用で。
怒りは、確かに苛烈だが…逆に言えば『気に入らないものを飲み込まないもの』で。
恐らく、”筋”が通らない事を、嫌うのだろう。
法も何もないこの街で、自分なりの”筋”を通しているのだろう、と。

そんな風に、見えるかもしれない。

刀々斬 鈴音 > 「そんなに怒らないでよ!
 もう!鈴音が折角褒めてるのに!!」

パッと距離を取る。

「……お兄さんの名前まだ聞いてないんだけど!!
 鈴音の名前だけ教えてて不公平だよ!!!」

教えてもらうまでは帰らないとばかりに男の方を見る。

F.U.R.Y >  
「何か気に入らねぇ」

優しい、は気に入らねぇ。
別に何言われてもどうでもいいが、優しいは気に入らねぇ。
随分と我儘な男だ。

「ァ…?
 聞いてどうするってんだ……ァー
 
 名前なんてねェ。
 もう捨ててんだよ、ンなモン。
 だが……

 F.U,R.Y
 ヒューリィって呼ばれてら。
 勝手にそう呼びやがれ」

好き勝手暴れていて、いつの間にかそう呼ばれていた渾名。
怒りという意味のそれは……それなりに気に入っていた。
元の名をもう名乗る気はない。
呼ぶなら…今のオレは、この名。
ヒューリィが、今の名だ。

刀々斬 鈴音 > 「えー……わがまま。」

折角の誉め言葉が良く分からない理由で否定されている。
実際に優しいと思うのだけど……。

「ヒューリィ……。
 ヒューちゃんとお兄さんどっちがいい??」

ヒューちゃん呼びでもいいが怒られそうなので先に聞いていく。
とても偉い。

「……まあいいや!名前も教えてもらったし!鈴音帰るね!!」

そう言い残すと路地裏を駆けていって。
曲がり角で……

「また血吸わせてね!!お兄さん!!」

そう言い残して去って行った。

F.U.R.Y >  
「分かっていってんだろオメェ……
 オウ、寄り道しねェで家帰れアホガキ」

どうやら、相手の事はアホガキ呼びで決定らしい。
血を吸わせてと言われて拒否しない限り、甘いのかもしれないが……
ま、ガキが痛い目見るよりかはマシだ。

そう思いつつ、また路地裏で身を休める……

ご案内:「落第街 路地裏」からF.U.R.Yさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」から刀々斬 鈴音さんが去りました。