2021/11/05 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にフィーナさんが現れました。
フィーナ > 「あー…クソ、早すぎる…!」
がら、と。崩れた建物から這い出る少女の姿。
鉄火の砲撃の直撃を受け、老朽化していた住居は崩れ去ってしまった。
作っていた資料も、万が一の時のために作り置きしたスクロールも、黄泉の穴から持ち込んだアーティファクトも全部駄目になった。

「とにかく、無事を確認しないとな…」
懐から情報端末を取り出し…多少の傷はあれど動くのを確認したら、まず黛薫に連絡を送る。

無事かどうか、今どこにいるのか。

返信は…あれば良いが。なければ探し出すしか無い。

「クソ、計画も前倒しになる…っと」

崩れた住居から、いくつかの物を取り出す。

発煙手榴弾と、焼夷手榴弾だ。軍用のものだから多少頑丈に出来ている。
拾い上げると、懐に仕舞った。これは、切り札だ。母親を救うための。

フィーナ > 「杖は…うん、使える」
瓦礫の中から使えるものを探し出す。
手札はどれだけあっても足りはしない。

瓦礫の中から物を取る姿は、何も知らない人から見れば火事場泥棒のようにも見えるかもしれない。

「…本とアーティファクトは駄目、かな。保管してた所が燃えちゃってる」
小さくはない火の手が上がっている。あそこに突入して回収するだけの無謀さは持ち合わせていなかった。

フィーナ > 「…うーん、これ以上時間は掛けていられないか」
自分が持っている情報が正しければ、先程の砲火は、おそらく準備砲撃だ。
砲火にて焼け野原にした後に、風紀委員という歩兵が蹂躙する。
此処に人が来るのも時間の問題だ。

立ち上がり、周囲を見渡す。煙が上がっている所は…幸い、スライムの住処はまだ砲火に呑まれていないようだ。

明日にでも、行かねばならない。

フィーナ > 「連絡は…帰ってきてませんね」
気付いてないだけかもしれない。
出られない状況なのかもしれない。
今のフィーナには知りようがない。

「…此処に留まるわけにもいきませんし。物資の蒐集がてら、探しますか」
情報には敏い彼女だ。恐らくは逃げてはいるだろうが…万が一、という事もある。

杖を抱え、住居だったものから離れる。
路地裏にあるマンホールを開け、下水道へと下りていく。

そして、そのまま路地裏を離れていった。

ご案内:「落第街 路地裏」からフィーナさんが去りました。