2021/11/12 のログ
雪景勇成 > しかし、嵐の前の静けさ――とでも言おうか。
既に嵐は一度ならず何度も吹き抜けているが…。

(そろそろ”次”が来るかもな。もしくは――)

その次で”最後”かもしれないが。
どのみち、面倒臭い事になりそうな予感はする。
それが外れてくれたなら有り難い事だが、業腹な事にこういう勘だけは割と当たる。

足元の小石を無造作に蹴飛ばしながら、短くなった煙草の吸殻を携帯灰皿に押し込んで。

「……ノーフェイスのヤツが俺に与えた分不相応な力っつぅのもわかんねぇし。
不安要素が自分自身にあるっつーのがどうにも、だな。」

先ほどからただ、闇雲にダラダラと歩いている…ように見えるが。
実際はある”確認”をしながら歩いている。時々視線を周囲に泳がせるのもそのせいだ。

雪景勇成 > 取り合えず、”確認”は済んだ。そのまま学生街へと戻る方角へと足を向けながら。

「――さて、また面倒なお仕事の時間が来るかね。」

ぽつり、とした呟きは闇に溶けるように消えて。
それでも、きっと己は何時も通りに淡々と仕事をこなすのだろう。

――飴玉一つ分の頼みを聞けるかどうかは、今の己には分からない。

ご案内:「落第街 路地裏」から雪景勇成さんが去りました。