2021/11/25 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にスライムさんが現れました。
■スライム > 路地裏の使途気のない場所を蠢く形のない生物。
違反部活一掃作戦により巣を失い逃亡をしていたソレは再び落第街へと戻り。
しかし以前のように不特定に拉致や捕食を行う訳ではなく、襲う者は選び、逃走時に捨て置いた特殊なクリスタルを抱擁した同種を捕食するだけとなり。
そして今もクリスタルを有した同種を、強いと感じた異能持ちを食らい路地裏を這い。
人の気配を感じれば物陰や捨て置かれるごみの影へと身を潜め。
気配が去れば餌を探して蠢き。
■スライム > 路地裏をそうして這い進み向かった先はかつての巣があった近辺。
この辺りは結局は被害がなかったようだが火事のような跡が見えるのはあの時に去って行った同族が投げた焼夷手榴弾の燃え跡か。
残り火すらない場所を這い進んであの日に捨てた巣、部屋へと潜り込めばそこは腐臭、それを感じる事は出来ないが、漂うそう広くもない部屋。
嘗ては複数の苗床と無数の同族が蠢き、今は何も残らない部屋の真ん中へと這い進めばその場へと留まり小刻みに震え始め。
■スライム > 最初は小刻みだった震えはスライム全体が大きく波打つほどに変わっていき。
半透明で中心のコアが透けていたゲル状の体は紫から青、赤と色が変化をし始めその透明さが失われていく。
その色が一つ、赤一色となれば波打っていた体は卵のような楕円形となり再び小刻みに震えるようにと動きが変わり。
やがてその動きもなくなればしばらくの静寂の後、その内側から体を引き裂くように手が腕が生え人の体が這い出して。
「この地で生きるニハ、こちらの方ガ都合はイイ」
同族と判れ別の生きる術を考えたソレはこの地で多い生物、人間と同じ見た目を得る選択を選び。
今までに食らい得た知識と身体構造のデータを基にコアを中心に体を再構成。
うまく行ったとその手を見るも直ぐにゲル状に溶けてしまうのを見て。
「構成ガあまいナ。追々、調整スルか
この先、モット知恵を得ねばナ」
溶けた手に意識を向ければ再び人の手に固まるのを見て頷き。
この先、手段を変えこの地で生きる為に進化した化け物は一人部屋の中で笑い始め。
一折笑い続ければかつての体、構成で不要となったソレを吸収しその場を去って。
ご案内:「落第街 路地裏」からスライムさんが去りました。