2021/12/18 のログ
ご案内:「落第街 路地裏」にガスマスクマンさんが現れました。
ガスマスクマン > 正義のガスマスクマン、参上!
今宵は強い冷風が吹き付ける日。
風に抗いながら、表通りよりも更に危険な、路地裏を歩くガスマスクの男。

前回は表通りを探索していたら、斬奪怪盗『ダスクスレイ』に遭遇。
負け寄りの痛み分け、という形で幕を閉じた。

(今日はちょっと万全にしてきた…が)

首に巻き付けてある機械的な首輪を触り、そう思案する。
学園都市の闇が燻っているこの場所なら、ダスクスレイを発見し、仕留めることは出来ずとも
自分が力になれる、解決できる問題があるのではないかと。

それこそ、誘拐された正規の学生などがいれば、救い出せるやもしれぬ。
最も、見つけ出せなければそのようなことも叶わないが…

まずは怪しい動きをしている人が居ないか、目を光らせて路地裏を奥へ奥へと進んでいく

ガスマスクマン > 正義のガスマスクマン、こと、霧島 孝介は耳が良い。
先ほど、浮浪者の男性二人がヒソヒソと会話している内容をこの耳でキャッチすることに成功。

『おい、あれ、正義のガスマスクマンじゃないか?』
『あぁ?ダスクスレイと殺り合ったっていう?っつかんだよ正義って…」

落第街の路地裏という、この島で最も危険であろう場所で襲われないのは
ダスクスレイと戦った時に名乗ったからだろう。
それほど、ダスクスレイという存在、ひいてはそれと戦ったという功績は大きなものなのだろう

(まぁーこっちとしては、襲われないのは嬉しいけどね)

一々、突っかかってくる人を往なすのは疲労が蓄積する。
アイツは危険だ、と箔が付くのはそう悪くないと、マスクの下で神妙な顔をして考えて。

ガスマスクマン > それにしても、此処を歩けば色々なうわさ話が聞こえてくる。
目つきの悪い探偵や顔面に傷のある中華系の用心棒。
セーラー服の赤い瞳の女性。ストリートファッションに金髪の少女。

本当にそんなの居るのか?と疑いたくなるものが大勢いるが
この島のこの場所だ。どんな姿形の人物…いや、『モノ』が居ても不思議ではない。

(そう考えると、ガスマスクマンって割と珍しくないのかもなぁ…)

いや、恐らくめっちゃ珍しいし、目立つ存在だろう。
ともあれ、そのような奴らに会えるかはわからないが、もし邂逅したとして
戦闘が発生したら、いつまで正体を隠しきれるか、不安になる。

(異能を隠しきるのにも限度があるしな…)

自分の異能は島でも珍しい創造系の異能。
名簿等を調べれば、異能と体格等から特定されるのは容易だろうか
もっと、上手く戦う方法を考えなければ…と、顎に手を添えて考え込み

ガスマスクマン > 『ぎゃああああああ!!』

近くで悲鳴が聞こえる。
誰かが襲われた声…!
声がした方向を特定し、背中の刀を抜いて向かって行く

(これ、正規の学生の声かなぁ…)

首輪に備え付けられているボタンを押して、そんな心配をする。
何はともあれ、無視できない。

そのまま、夜の闇を掛けながら、声の主の方へ消えていった―――

ご案内:「落第街 路地裏」からガスマスクマンさんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」に紅龍さんが現れました。
紅龍 >  
【前回までの紅龍おじさん!】

 違反部活『蟠桃会』の用心棒、元軍人の紅龍は。
 『斬奪怪盗ダスクスレイ』の情報を集めるために探偵の『ノア』に仕事を依頼する。
 そんな探偵からの情報を得て、『怪盗』との遭遇に備えるため、風紀委員『芥子風菖蒲』が行った戦闘を分析していた。
 そうした日々の中、懐かしさを覚える少女、『マヤ』と知り合う。

 協力者に仕立て上げた『マヤ』を、何も知らないままでいるわけにはいかない。
 理不尽に憤る探偵を宥めながら、追加の依頼として『マヤ』の調査を依頼したのだ。

 ――人間は家畜だ。

 身に心に染みついた上官の教えを思い出す。
 殺しは情で殺せ。
 引き金を引くのは誰でもない、己自身なのだから。
 

紅龍 >  
 こんな街でも賑わいのある表通りから一本入ると、そこはすでに『裏』の世界。
 違法な取引に、人身売買から人殺し、人攫い、なんでもありだ。
 この街をねぐらにしていても、好き好んでうろつきたい場所じゃねえ。

「――このあたりだったか」

 だってのにこんな場所を歩いてるのには、当然理由ってもんがある。
 どうやら先日、ここで例の『ガスマスク』が目撃されたらしい。
 探偵に色々と情報面では任せちゃいるが、任せきりにするもんでもない。
 だから、なにか痕跡でもないかと歩いているわけだが。

「ま、んなもん残ってねえわな」

 こんな裏通りだからこそ、何かあればその痕跡はすぐに消される。
 先日、オレが『花』の痕跡を一切燃やしたように。
 せめてなにか目撃してるやつでもいりゃあいいんだが――
 

ご案内:「落第街 路地裏」にガスマスクマンさんが現れました。
ガスマスクマン > 落第街、路地裏。
一歩踏み込めば闇の世界。

そこで、かの男の目的であるガスマスクは戦っていた。

「―――――――ッ!!」

軍人崩れの男性の数メートル先、右手の建物の壁にヒビが入り、次の瞬間。
四足歩行のロボットとガスマスクの男が壁を破壊して、出現。
ガスマスクの手には長柄の先端に鉄塊のごとき頭部が付いているメイスが握られていた。

取っ組み合いをしながら、反対側の壁に激突。
多脚ロボットは脚に装備された爪で攻撃しようとするが、メイスでガード。
そうして、力が拮抗すれば、態勢を立て直すため、紅龍の方へと下がるガスマスク。

(ん!?)

軍人崩れの男性の存在に気付き、驚いた表情をマスクの下でする。

『アンタ』《危ないぜ》【下がっていなさい】[こいつはァ俺が仕留める!!]

機械の首輪から、老若男女の合成音声が流れる。
そうして、紅龍の前に出て、多脚ロボットを迎え撃つ構えをする。
ロボットは依然健在。威嚇するように前足を上げている。

紅龍 >  
「――あん?」

 あてどもなくうろついていた所に、センサー類に反応。
 振動に音響、反応からして割と派手な事をやってんな。
 しかも近づいてくるか。

「なんだなんだ――?」

 一応ライフルを手に取り、やってくるものを待つが。
 取っ組み合いながら飛び出してきたのは、多脚兵器と、まさに『ガスマスク』。
 本当にいやがったよ、『ガスマスク』。

 聞こえてくるのは合成音声。
 まあ当然、あんな被り物してるってこたぁ、正体を隠したいって事だもんなあ。

「――おう、取り込み中悪かったな。
 まあゆっくりやってくれや」

 どういう理由かしらんが、ヤルって所にちょっかいを出すほど血圧は高くねえからな。
 数歩下がって様子を眺めるとしよう。
 さて、噂の『ガスマスク』はどんな手合いかね――。

 

ガスマスクマン > 〚好都合!〛

紅龍の言葉を聞けば、壮年の男性の声で返答する。
メイスを握りしめ、亀のような多脚ロボットに一気に接近を試みる。
多脚ロボットは背部に装着していたライフルで迎撃してくるが、メイスの頭部を振りまわして防御。

荒々しい方法で接近すればメイスを大きく持ち上げ、上段から振り下ろす。
突き刺すように先端を背部装甲にめり込ませれば、そのまま飛び乗って更に更に内部を
ぐちゃぐちゃにしようとメイスを押し込む

(足りない…なら…!)

自分の筋力だけでは足りず、暴れまわるロボットに振り落とされまいと柄に摑まる。
そして、柄尻に掌を当て、魔力と念を込めて、呟く。
その掌には、『R』の文字に似たルーン文字が。

{発動…!}

その瞬間、ドンッという音と共にメイスが射突し、ロボットの装甲を貫通。
茶色の油をまき散らしながら、ロボットは機能を停止する。

「フゥー…!」

息を吐いて、ギロッと壊れた建物の内側を睨む。
そこには怯え、逃げていく男性が数名。
どうやら、このロボットを開発し、犯罪を重ねていた違法部活のメンバーのようだ。

〔すまないな、アンタ〕『怪我はないかい?』

と、メイスを引き抜きながら、紅龍の方を向いて

紅龍 >  
 ――ほう、大したもんだ。

 判断力、思い切りの良さ、身のこなし、どれも及第点と言った所か。
 最後に使ったのは魔術か。
 案外と持ってる手札は多そうだな。

「御心配には及ばねえよ」

 ライフルを背負いなおし、両手で軽く手を叩いてやる。
 逃げて言った連中は――へえ、そこは見逃すのか。

「いや、なかなかの手際じゃねえか。
 ――最後のはルーン魔術か?」

 魔術の発動過程、周囲の魔力変動、短いキーワード。
 詳細に絞り込むには情報不足だが、おおよその似た系譜くらいはわからんでもない。
 懐から『タバコ』を取り出して口にくわえた。
 

ガスマスクマン > 首の機械をいじる。
複数の声の合成音声は何だか気分が悪くなってくる。
首輪に付けられたダイヤルを回し、声色を調整する。

「あはは、どうもどうも」

声は野太く渋い男性の声に変わる。
目の前の男性に褒められれば、その声に似つかわしくない仕草で
後頭部に手をやって、ペコリと小さくお辞儀をして

「あー…さぁ、な」

ルーン魔術と指摘されれば、短く返答し、知らないフリをする。
だが、その声は若干震えており、仕草も図星を突かれたといった具合にソワソワとしている。

出来る限り、自分の正体に繋がる情報は与えたくない。
しかし、嘘が下手くそなこの青年。声と仕草でルーン魔術という情報は筒抜けに。