2022/10/12 のログ
モールディングベア > 「うん!」
元気よくうなずく。アイデアを手に入れられるなら、
まったく相手の素性を気にする必要もない。
きっちりロックがかかったケースに手をかける。

「うん、中華大好き。 安いし、いっぱい食べられるし。
 野菜炒めののこったタレでご飯食べるのも好きだよ。
 本場の中華食べてみたい!頑張るよ!」
お行儀は別として、それだけ好きだということをアピールする。
本場ものを食べさせてもらえるとなると、俄然気合がほとばしる。
気合の入りっぷりは、周囲の空気がぴしぴしと小さな音を立てて
凍結するぐらいだった。

「ぐんじんさん。 なるほどね! じゃあ…ほい。」
えいやと両手で抱える。 自分にとっては、大丈夫な重さだ。
「よーし、運ぶぞ!そしてご飯を食べるぞー!」
労働のあとにはお腹いっぱいのご飯とアイデアが待っている。
テンションは最高潮で、元気よくおじちゃんを促して、アジトに向かうことにした。

紅龍 >  
 
「おお、おう。
 すげえ気合いだな、こいつはオレも、しっかりお礼しねえとな」

 気にしてるとかわいそうだから、口にはしねえが。
 ほんとすげえフィジカルしてんなぁ。
 ベア、熊ねえ。
 通り名に偽りなしだな。

「ああ、そうだ。
 嬢ちゃんさ、例えばなんだが。
 嬢ちゃんの能力で、オレを子供の姿にしたりとかは出来んのか?
 できれば――そうだな、十代後半くらいとか」

 路地を歩きだしながら、半ば興味本位――どこまでコントロールの利く能力なのか。
 性転換はちょっと勘弁してほしいところだが。
 外見年齢をコントロールできるのなら――

「それが出来るなら、なんだ。
 近々、嬢ちゃんに仕事を頼むかもしんねえ。
 報酬は――そうだな、ガキになったオレで遊んでいいぞ」

 ――ちょっとリスクの高い報酬な気がするが。
 頼む内容を考えれば、まあ、それくらいは呑み込むべきだろう。
 

モールディングベア > 「えっへっへー!」
褒められてご機嫌とばかりに顔を綻ばせる。
おもわずぎゅっと抱きしめたケースが、軋んだ音を上げた。
一緒に歩いている途中に、不意に投げかけられた質問に、
はて、と首を傾げて見せる。

「子供にはできると思うよ。 ちっちゃくして、かわいくするのなら絶対できるよ。
 十代後半は……どうかなあ。 やったことがないから、失敗しちゃうかも。
 いつもちっちゃくかわいくしてるから…。」
相手の問いかけの本意が掴みかねると言わんばかりに、
頭の上に?マークをたくさん浮かべる。続けての言葉を聞いて、
ぱあっと表情を明るくした。

「えっ、そうなの?遊んでいいの?!
 じゃあ、いっぱいかわいくしてあげる! ちっちゃくして、かわいくして…。
 わたしが満足するまで、かわいいかわいいしてあげるね。」
にこにこと相好を崩しながら相手の言葉に答える。
自分の力を求めてられるというのはとっても嬉しい。
しかも自分の願望を叶えられるとなればなおさらだ。

のっしのっしと歩く速度が早くなる。
ご飯も待ち遠しいし、任務も待ち遠しい。
頭の中は期待でいっぱいだった。

紅龍 >  
 
「そうか――まあそん時は練習も兼ねてもらうとして、かな。
 ――ガキになっても、あんまり可愛くはならねえと思うぞ?」

 昔から目つきは悪いし、可愛げのないガキだった。
 とはいえだ、こうして喜んでる様子を見れば、信用という面ではこの上ない。

「まあ、うん、かわいいかわいいは良いけど、なんだ。
 お手柔らかに頼むな?」

 あんまりされると、流石に参るかもしれない。
 というか、なんだ。
 おじさんも男なので、警戒心は持ってもらいたいね、一応ね。
 なんて思いながら、嬢ちゃんの頭に手を伸ばす。

「嬢ちゃんは素直でいいやつだな。
 もしもの時は、頼りにさせてもらうぜ」

 ちょいと性癖が怖い所だが。
 それでも頼もしい仲間が出来そうだ。
 これでちっとは、希望が持てるかもしれねえな――。
 

ご案内:「落第街 路地裏」から紅龍さんが去りました。
ご案内:「落第街 路地裏」からモールディングベアさんが去りました。