2020/06/16 のログ
ご案内:「スラム」に妃淵さんが現れました。
妃淵 >  
この時期はどうも物憂げだ
塒にしているプレハブは雨漏りするし、かといって出歩くにも雨足が強ければ二の足を踏む
薄っぺらい屋根は雨が叩きつければ寝れもしないし、寝不足になれば機嫌も悪くなる

「ふぁー……──あ…。だる……」

更に気圧の関係でついでに気だるい、とくれば
雨が降るだけで、少女は不機嫌になるわけである

雨足の強まる中、廃ビルの一つ
適当に窓辺で外を眺めながら──

妃淵 >  
夕暮れ前
普段なら歓楽街なんかでやらかしてきた仲間…と呼べる程でもない二級学生達の、くだらない話をBGMにだらだらとしている時間

こう雨足が強くては、表には誰もいない
退屈も極まれり、ではあるけれど

「───つまんね。どっか顔だそうかな」

この辺りの違反部活が根城にする廃屋なんかには、人もいるだろう
誰がパクってきたのかは忘れたが、盗品の高級そうな時計をポケットから取り出して、盤面を覗き込みながらそう呟く

妃淵 >  
「コイツも換金しねーと、飯の種にならねーしな」

ポケットに時計を仕舞い込み、代わりに翠色の宝石を取り出す
換金するにも手間のかかる宝石だが、、ホンモノなら当分歓楽街あたりで飯が食える

スラムの闇市場で買い叩かれるんもアレだが、かといって正規のルートで売り払うのは、当然面倒くさい

「──あーあ、雨止んだら、ちょっと外出るか…」

再び欠伸をしながら窓際から離れて、少女は気だるい夕暮れ時を過ごすのだった

ご案内:「スラム」から妃淵さんが去りました。