2020/07/21 のログ
■水無月 沙羅 > 「……一応。 だから、あの人もきっというかは私以上に強くなる。
……と思いたいんですけどね。」
相手にその気がないとわかれば、沙羅も必要以上に矛を構えるような真似はしない。
何処か安心したように肩を落とした。
「えぇ、ゴミとしか思っていない人。 確かにいました。
私の上司なんて、そう洗脳されていた、というのが正しく当て嵌まる。
なんとも嘆かわしいことで、悲しいことだと思います。
今は、マシに出来たと思いたいですけど。 如何でしょうね?
視えないリスクを踏みたくない、っていうのもわかります。
今の私がまさにそうでしたから、できればあんなのはごめんです。」
ヤレヤレと首を振って、壁に背中をもたれかける。
元来、喧嘩とかにらみ合いとか、そういうのは不得手なのだ。
必要に駆られればそうするだけ。
「私が、なんというか、言いたかったというか、聴きたかったというか。
言ってほしかったと言いますか。」
そのままずるずると腰を地面まで落として座り込む。
緊張したといわんばかりに。
「自分で粉をかけた男位、自分で守って見せる……って聞きたかっただけですよ。
護られてばかりの女って、私好きじゃないんです。」
心底疲れましたと言う様に、乾いた声で笑って見せた。
「私の兄さんの想い人なら、なおさら。」
■妃淵 >
希望的観測を口にする少女、沙羅
とはいえ、確かに芯はあるのだろう、と思う
でなければ…好きだとか恋だとか、一時の感情でスラムの女にアタックなんてかけない
「さあ?それでソイツが変わったなら別にそれはいいんじゃねえ?」
一人が考え方を変えたところで、大勢は変わらない
文字通り、氷山の一角
財団、ひいては学園がそれを認めなければ、何も変わらないだろう
「……いや、さっきはちょっと言葉のアヤというか、言い方がアレだっったんだけど、
先に俺のこと金で買って突然好きだなんだって言ってきたのアイツのほうなんで…
実はまだ俺のほうが理解が追いついてなかったり…?」
乾いた声と、笑みを向けられて
再びバツが悪そうな顔でそう返す
本当のことだからしょうがないよね
■水無月 沙羅 > 「千里の道も一歩から……、それはきっと大きな一歩になるって信じてますから。
何せ、私の彼氏の話ですからね。」
ふふんとどこか自慢げにして、後になって恥ずかしそうに顔を伏せた。
何を言ってるんだか自分は。
「あぁ、まぁそれはいいです。 置いておきましょう、極めてどうでもいい話です。」
ゴホンゴホン。
「……ふぅん。 ふぅん。 へぇ。」
思わず、ばつの悪そうな顔で返す顔に興味深そうに間近まで近寄って。
「理解が追い付いてない……でも心配はするし、妹だから手は出せない。
へぇ?」
にまにまとして。
「それ、好きって言ってると同義じゃありませんか?」
私だったら、そう結論付ける。
好きでもなけりゃ拒絶するし、相手の事なんて知ったことかとこの人なら言いそうなものだ。
恋愛に疎い、きっとこういう街で過ごしてきたからこそなのだろうか。
そんな少女を見ていたら、急に可愛く思えてきた。
■妃淵 >
「………?」
首を傾げている
よくわからない
身内がひどい目に遭えば、斬鬼丸の性格だ。当然悲しむだろう
あいつとは元々たまに遊ぶ仲だ
そんなやつの悲しむ顔を見て気持ちいいわけもない
けれど、それが『好き』なのだと言われても───
「……わかんねー。
いやそもそも好きだのなんだのがよくわかんねーってのもあるけど。
もう少しこう…なんかあるんじゃねえの?そんな簡単なモンじゃないだろ。…しらんけど」
腕を組んで首を捻り続けていた
■水無月 沙羅 > 「普通は……あぁ、これは私の想う普通なので、貴方には当てはまらないかも、と念押ししておきます。
普通は、好いてもいない男の寝顔を撮ったりしないし、見知った名前だからって聞き返したりしないし。
それこそ、地雷を踏むかもしれないところに足を突っ込みかねない様な真似を、
好きでもない男にはしませんよ。
たとえ金で買われて関係を持った相手だとしても、そこで終わるのがスラムだと私は思ってました。」
パンパンと、砂に汚れたスカートを叩いて立ち上がる。
もうそろそろ、暇つぶしを続けていたら上司が怒りに来るかもしれない。
「まぁ、いずれはっきりしますよ。 それが好きなのか、そうじゃないのか。
あぁでも、もし、何でもないときにザンキマルの顔が浮かぶ様になったら。
重症でしょうね。」
そう成ったら、私はうれしいけれど、と小さく零して。
「じゃぁ、私はそろそろ帰ります。 忠告を聞かないというのもなんですから。」
■妃淵 >
「……───」
言われれば言われるほど、わからなくなる
男女間の好き、って感情なんてそんな簡単に生まれるものなのかどうか
いわゆるLIKEとLOVEの境界
そんなに大きな枠組みで語られるものなのかどうかも
わからない
完全に未知の領域、それに尽きる
「ん、あ、あぁ……気ーつけて帰れよ」
考え込んでしまったところに、帰りますという言葉
ハッとしたようにそう言葉を返して、その後は特に何も言わず、その背中を見送るだろう…
「(いずれはっきりする…か)」
はっきりしても良いような、別にしなくてもそれはそれでいいような…
スラムで生きていく中で訪れた一つの転機、だったかもしれない
少女二人の邂逅は投石の波紋のように、少しずつ心の中の波を大きくしていった──
ご案内:「スラム」から妃淵さんが去りました。
■水無月 沙羅 > 「あの兄さんが、女を買う……ね。」
思春期男性なら、まぁ、そういうこともあるんだろうか。
本来なら一蹴に伏してしまうのだけれど。
あの人がそうしたかったというのなら、まぁ勢いだけじゃなかったんだろうと……想いたい。
仮にも初恋の男がそんな人だとは思いたくない。
「まぁでも、随分揺さぶられてるみたいだったし、これからが楽しみですね。
それはそれとして。」
風紀委員の腕章を腕に止めて。
「兄さんにはじっくりと、話を聞かないといけませんね。」
足音が急に重くなった。
異様な威圧感を周りにまき散らす風紀委員の少女がその日男子寮にいたとかなんとか。
ご案内:「スラム」から水無月 沙羅さんが去りました。
ご案内:「スラム」に神鳴 壬さんが現れました。
■神鳴 壬 > 「ふぅん、これがねぇ……。」
スラムの一角、誰かが気にもしなければ目にも入らないような視界の端。
ちょうど絵として言うなら背景として色が薄くなっているようなそんな雰囲気の場所に座り込みながら爪先程度の結晶体を眺めている。
少しだけスラム近辺で使用しているヒトがちらほらいるという新しいブツの一つ。
効果はそこらで手に入るクスリと大体一緒。
しかし入手方法がここ最近この辺りに出始めたスライム型のモンスターを倒した際に手に入るということ。
クスリと同じ効力がある割りに入手方法がお手頃なため、こぞって新たな試金石と考えた違反部や組織が現在スラム内で少しだけこの結晶体を巡って派閥争いが始まっているそうな。
■神鳴 壬 > いやぁ、明らかに都合が良すぎるだろ。
内心思うが隣りで勧めてくる違反部の男には伝えない。
こちらがこれまで卸していたクスリの代わりに見つけ良いものを見つけたと一つ渡されたのだが、なぜか使う前提で勧められてもそもそも使う気がない。
「スライムってけっこう危ないヤツじゃなかったか?」
スライムから手に入るのは問題なさそうだが、アレって一応それなりに被害が出ていたと思うのだが、と聞いてみるが何故か自信満々に大丈夫だと宣っている。
うん、これはやべーやつだわ。
スライム程度と言っている割りに人的被害も少なくない事も語っている。
しかし、手に入る新たな試金石と被害から考えてもこの結晶体の方が優先だと言うのだ。
ソレは危ない。お近づきになりたくない。
■神鳴 壬 > 「兎角、俺はやることもあるしノラないからな。」
ピンと指で弾いて結晶体を渡してやる。
男も無理にこちらを引き抜く気もないのか、受け取るとスラムの奥へと消えてしまった。
倒せば手に入るとは言え、そこまでして手に入れるモノではないだろう。
それなのにあぁも血眼になって求めるってのなら、あぁいうのは関わらないに限る。
とは言え、多少ここも物騒になったかなと肌でわかる。
例えば、さっきの結晶体もそうだが最近風紀の手がここまで伸びてきている。
ナニかしようとしているのはわかっているが興味はないし関わりたくもない。
なので今日ものんびりと本筋だった、情報の整理と入手である。
元々あの男と会ったのも結晶体の話どうこうより情報の仕入れとして呼んだのだから、とは言えあそこまでヒトが変わっているのはびっくりしたが。