2020/07/27 のログ
ご案内:「スラム」に蕃茄 大地さんが現れました。
蕃茄 大地 > 建物の屋上で、真っ黒な空を見上げる。
スラムは相変わらず、化け物の巣窟で。

聞いてくれよbrother.

昨日まではな?『真理』を求めて必死に手を伸ばす人が沢山いたんだ。

蕃茄 大地 > 俺が思ったより沢山いた。
足掻いて足掻いて足掻いて。最後まで手を伸ばそうとした人が。

そいつらの未来に幸あれってもんだ。

俺?どうだかね。
そっちに転がっている『ゴミ』と『布切れ』が答えさ。

蕃茄 大地 > 聞いてくれよbrother.

俺の生き様はそれらと同じさ。
役目があるようで、役目を果たせなかった。

ある時はアーティスト。ある時は大魔術師。ある時は無敵のヒーロー。ある時は……、

盛りすぎだって?そうかもしれないな。
こんなの、一日、一時間、一分、一秒だけだった。
それ以外のときは『役立たず』ってな。

蕃茄 大地 > ゲームのステータスってわかるかい?
攻撃力、守備力、回避率etc.
そういうものが時間が経てば変化していつもバラバラだったらどうなる?

俺になる。

そんな奴、いなくてもいいよな。
強い時と弱い時がまちまちな奴なんて、パーティに入れる価値がない。

じゃぁ何で存在してるんだろうな?
知らないね。俺が聞きたい。
俺は何で存在している?

蕃茄 大地 > 俺はそれが知りたくて手を伸ばしたさ。そこの『ゴミ』を手に。

自由に割り振れるボーナスポイントの貯金みたいなものを全部「LUC」に振り込んでその時を待った。

そしたらな?いつの間にか寝ちまってよ。
手の届くはずだった『それ』が『ゴミ』になってから目が覚めた。
笑っちゃうね。
ステータスを全て捧げて『役立たず』を二年分つづけたボーナスポイントでも届かなかったってよ。

蕃茄 大地 > 「聞いてくれよbrother.」

自分なりに足掻いて、得たものが何もなかったよ。
また同じ毎日の繰り返しだ。もう何も残っちゃいないよ。
お終いだ、お終い。

俺はこんな俺が生きる理由が欲しかっただけなのにな。

蕃茄 大地 > 「……聞いてくれよbrother.」

俺にゃ何も残っちゃいないよ。
でも俺は手を伸ばすことを諦められないよ。

俺には何がある?知らないね。教えてくれよ。
聞かせてくれよbrother.
トマトやるからさ。

ご案内:「スラム」から蕃茄 大地さんが去りました。