2020/08/12 のログ
ご案内:「スラム」に柊真白さんが現れました。
柊真白 >  
夕方のスラムの広場。
治安の悪いこの場に似付かわしくない小綺麗な格好の少女。
探し物をするように辺りをぐるぅりと見回す。

「――いない、か」

どうやら探し物――探し人はいなかったようで。
ふむ、と息を一つ吐いてそこらへんの壁に寄りかかる。

柊真白 >  
ただ待つのもなんだし、少し聞き込みをしてみよう。
そこらへんでたむろしている人たちに、彼女のことを――

「――しまった」

名前を聞きそびれた。
仕方ないので特徴を伝える。

割とあっさり伝わった。
彼女の名前はどうやらフェイと言うらしい。
ウリだったり怪しげな薬を売ったり、まぁよくいるスラムの住人のような生活をしているようだ。

「ふぅん……」

そんな彼女が何故スマホなんか欲しがるのだろうか。
あれば便利だが、無いと困るような生活をしているわけでもなさそうなのだが。

柊真白 >  
しかし気になったのは、ここ最近姿を見ていない、と言うこと。
確かアレがあったのは二日ほど前のことだったはずだ。
どこかで野垂れ死んだか、住処を変えたか。
荒事には慣れていそうだったので恐らく前者はないだろう。
となると後者だが。

「――人にスマホ調達させておいて」

ちょっとむすっとする。
いやまぁスラムの住人なんてそんなものだろうけれど。

柊真白 >  
となると、さて。
彼女がどこに行ったのか探す必要がある。
一番早そうなのは情報屋だが、スラムで人探しなど足元を見られるに決まっている。
次は聞き込みだが、正確性に欠けそうだ。
そしてどちらにしても昨日の今日ではロクな情報もないだろう。

「名前ぐらい聞いておけばよかった」

あの時はそこまで頭が回っていなかった。
帰った後に有無を言わさず恋人を押し倒すくらいには。

柊真白 >  
まぁ、どちらにせよここで足を止めていてもどうしようもない。
今も昔も、情報は――

「足で稼ぐに限る」

その場から掻き消えるような高速移動。
地を蹴り壁を蹴り、とにかく彼女の姿を探してスラム中でも落第街全域でも駆けまわることにしよう――

ご案内:「スラム」から柊真白さんが去りました。