2020/09/11 のログ
ご案内:「スラム」に虞淵さんが現れました。
虞淵 >  
──さて、ここ数日あちこちがキナ臭い
目当ての連中は尻尾でも出すかと思っていたが…なんてこともない
相変わらず熱心な風紀委員様が出張って解決、いつもどおりだ

まあ、それでいい
これ迄も繰り返され続けてきたことだ

男は巨躯を壁に預け、ただ闇の中で煙草を吹かしていた

虞淵 >  
昔に比べれば随分と大人しくなった…
男の過去を知る者がいればそう言葉にする者もいるだろう

──が、それは男が拳を振るう場所が、表ではなくなっただけの話
餓えた獣のような行為が表に出ていないだけの話である
本質的な男の暴虐性は、何一つも変わっていない

「──雨、か」

ぽつ、ぽつりと小さな雨粒が落ちはじめる
面倒臭えなと舌打ちし、男はスラムの中を歩きはじめる

まぁ、適当に雨を凌ぐ場所くらいあるだろう──

巨躯の男は雨の降るスラムの闇へと、消えていった

ご案内:「スラム」から虞淵さんが去りました。