2020/09/25 のログ
ご案内:「スラム」に日下 葵さんが現れました。
■日下 葵 > 雨。
まるで死に損なったかの様に蛍光灯がチラチラと点滅を繰り返すスラム。
天気のせいか、普段よりも露店の数も、人の数も少ないように感じられた。
今日の任務もスラムの警邏だったが、風紀委員の制服は着用していなかった。
いつもの私服のままスラムを歩く姿はとても浮いた雰囲気で、
少ないなりに道を往来する人々の目を引いた。
髪が濡れるのを嫌ってか、はたまた顔を見られるのを嫌ってか、
パーカーの大きなフードを被ったまま歩みを進める。
遠い昔に舗装されたっきり管理のなされていない道にはくぼみができていて、
降った雨を逃がせずに水たまりを作っていた。
その水たまりを、ごつごつと重い音のする安全靴で踏むと、
波紋が広がって水面を不規則に揺らしていく。
今日の警邏は人探しの任務だった>