2020/12/07 のログ
ご案内:「スラム」に日下 葵さんが現れました。
■日下 葵 > 「はい、予定通りのブロックにて配置につきました。
日下葵、22:00より警邏を始めます」
インカムから聞こえてくる本部の人間の声。
寝ながらでも言えるくらい慣れた報告をすると、
端末に映し出される地図を確認してスラムの中へ。
「それにしても……」
寒い。
12月になってからというもの、気温が急激に下がった。
冬服の制服だけでは正直暖を取るには心もとなかった。
しかし下手に上着を着ると今度は身体の動きが制限される。
「個人的には夏より冬のほうが良いですけど、
仕事をするとなるとこの時期は嫌ですねえ?」
ぽつりと独り言が漏れると、その言葉が白い呼気とともに消えていく。
”今日も何事もなければいいですねえ?”
そんなことを考えながら、足を進めていく>
■日下 葵 > 「いやはや、
さすがに寒くなると露店や浮浪者も減りますねえ。実にいい事です」
夏場に限らず厚着をしなくても人が外を出歩ける気温の時期は、
こういうスラムには違法な露店が道を塞ぎ、
浮浪者が路肩に転がっている光景が日常だった。
しかしここまで寒くなると皆、店を畳み風の当たらない場所を探して消える。
警邏をする側からすれば見通しが良くなって仕事をするには都合がいい。
「とはいえ、全く人気がないと私の本業にとっては都合が悪いですし、
一人一人への警戒度は高くなりますけど」
そう、いい事ばかりではない。
厚着できるということは武器を隠し持てるし、人に見られれば悪目立ちする。
結局、仕事の重さは変わらないのかもしれない>