2021/10/23 のログ
ご案内:「スラム」にさんが現れました。
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スラムにある集合住宅 その前で佇む男が一人
何ともなし携帯に目を落としていたのだが、2mを超すスーツ姿の大男がある一室から出てくると顔を上げた

「どうでした? タカハシさん」

大男は首を横に振るのみで言葉は発しない
男はそれを気にもしてないように肩をひょいと上げ

「どうにも進みませんねぇ ま、昨日の今日ですから
 仕方ないといえば仕方ないですがね」

あれから徹夜で今の今まで調べたが、出てきたのは一見繋がりのない
組織の名前がチラホラと

「ま、欺瞞目的でしょうねぇ」

此方も長年落第街で生きている
情報網はしっかりとしていたつもりだったのだが

「この有様とは情けない……タカハシさん。次に行ってください
 おそらく嗅ぎ回っているのはバレているでしょうから派手に行っても問題はありません」

大男へ指示を飛ばし、闇に消えていくのを見送る
さて、お次は電話だ

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やがて、かかってきた電話に出てみると諜報に回していたサトウからだ

「はい、どうでした? おや、少し進展しましたね
 ありがとうございます。では次にいってください」

先ほどタカハシにも話した内容を伝える――恐らくバレている――ということを
それを話したら通話終了の文字を押し懐に携帯をねじ込んだ
情報源や債務者までもあたった、後は地道な積み重ねだろう

「向こうから出てきてくれれば早いんですがねぇ」

そんな夢物語を語って鼻で笑う
恐らく慎重な男なのだろう、情報の隠し方が上手い
そんな男がのこのこと来るはずもない

「一方通行の恋ですねぇ いやはや」

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人数差もある。此方は精々二十人、向こうは総勢で何倍あるのやら

「はぁ、儘也ませんね」

しかし、尻尾は確実に捉えつつある
後はいかに掴んで離さず頭まで行くか それが問題だ

もしも、此方の探りが伝わってなかったとしても問題はない
その時はその時で驚かせることができる

伝わっていれば話は早い、向こうが接触してくるのを待つか
此方が接触するのが早いかの二者択一 それだけ

此方の諜報であるタカハシとサトウが捕まれば話は変わるが
今の所、此方に損は発生しないだろうと予測を立てる

「さて、どうなるやら」

勘違いされて噛みつかれたらたまらない
此方の手練は軍人上がりばかりだが、強力な異能には敵うまい

ま、上手くやりますか

それだけを零し、スラムから姿を消し去った

ご案内:「スラム」からさんが去りました。