2020/09/21 のログ
ご案内:「黄泉の穴」にレディ・シルヴァーさんが現れました。
レディ・シルヴァー > ――ピッ

掛けているスマートグラスに反応。
個体識別を思考すると、ヘッドフォン上のデバイスが読み取り。
グラスに浮かび上がります。
西洋小鬼。数は2体。

思考誘導で機能を起動。微細な肉体の動作をアンダーユニットが読み取り、
スカートの下にあるホバーユニットが身体を少し持ち上げ、マルチシューズで姿勢を制御。
滑るように目標へと近づきます。
シューズがジャンプ特化やホバー特化ならさらに上空へ短時間な飛翔も可能ですが。
今回は何があるか分からないのでマルチシューズを装着しています。

レディ・シルヴァー > 対象の位置を表示させ、視線の先の風景を可視フレーム可。
ルートを背中に背負った鞄状の輸送及び処理補助ユニットを使い算出し。
僅かな音と共に近づきます。

しゅるりっ、首に巻いていたリボンを外して右手に接続。
くたりとしたそれがぴんっと伸びて振動します。
茂みの向こう!
超小型の偵察ポッドにより、先に少し空間があるのを確認して、
軽くジャンプします。
2mほどある茂みをふっと飛び越えるとともに。
80cmほどになるリボンの刃を振るい、目の前の1体の肩を切ります。
浅い。片腕を半ば切り落としかけましたが、切り落としまではいっていません。
・・革ジャンのパワー増幅機能の反応が遅い。
いえ、これは思考の切り替えが遅かった自分のミス。

同時に左手を別の一体に。
かちっとなるほど手首を曲げると、手首に小さな穴が現れます。
そこから飛び出す白い糸・・手首を微細に動かし対象に絡ませてから。
アンダーユニットで電流を流して硬化。
上手く対象の首とこん棒を持った手首に絡まりほとんど動かせなくさせることができました。

レディ・シルヴァー > まだ混乱している対象にむけ、次は革ジャンによる筋力増加を意識。
ぼこっと革ジャンが膨れ上がり、アンダーユニットでサポートされた筋力を、更に増大させます。
振り抜いたリボンが、次は西洋小鬼の首を飛ばします。

そのまま、返すリボンの刃でリストワイヤーに絡まった西洋小鬼を袈裟切りに。

「――状況、クリア。テストプログラム31.5終了します」

どこかで聞いている研究員に無線での音声報告。
リボンの状態を確かめて首に巻きなおし、各種ユニットやデバイスのエネルギーなどの残量をグラスで確認。

「――補給の必要性を申請します」

朝からの対UNKNOWN実験で、半分を下回っているのです。
周辺を操作し対象がいないか確認しながら、使用データを転送すると無駄が多いと叱られました。
すこし叱られた犬のようにしゅんっとした雰囲気を見せますが。そんな表情を見た人は少ないです。
ただ、今のレディは知りませんが。
この実験で担当する研究員、どんなに効率的にしても前機、前々機を含めて褒めたことがありません。

帰還の許可がおりましたので、「了解しました」返事を返しますと、
信号を送り、高機動型ユニットのバイクを呼び寄せるとともに、
こちらからもホヴァー移動で近づき合流しようとします。

レディ・シルヴァー > 今回は浅いところでの実験。
実験装備が日常装備範囲内だからです。
銃器の使用や、対UNKNOWNユニットの実験であれば、更に中にとなるでしょう。

――常世島。
ここは、大災害での変質に抵抗し機械技術だけで対抗しようとする研究所にとって。
都合のいい実験ができる場所。

ずざぁと目の前に現れた無人のバイク。
それが180度ターンして、滑るように走るレディに並走します。
ふわり、と飛びますとシートに座り。
ハンドルを握りリンク。
そして速度を上げますと、穴から飛び出すのでした。

ご案内:「黄泉の穴」からレディ・シルヴァーさんが去りました。