2021/06/29 のログ
ラヴェータ > 「"似たような場所"か。それまた随分と恐ろしいワードだな
良ければその落ちかけている輩と魂を扱おうとする理由を聞かせてはくれないか?」

透過した少女の姿を見て「ほう、スライムだったか」と何気ない一言。
人を装う人外の正体は同族かよほど見慣れたものでなければぱっと見で見抜くのは容易ではない。
それゆえどのような正体であれど大して驚くようなものではない。
さて、少女が本格的な捜索を始めた傍ら、適当な瓦礫に腰掛けて少女の働きっぷりを眺めて。

フィーナ > 「…さぁてね?それを教えて私に利があるなら教えるけど、貴方は手伝うつもりはないのでしょう?」

腰掛けてこっちを見るだけのラヴェータを見て。

コイツは手伝うつもりがない。なら、これ以上話しても意味はないし、下手に嗅ぎ回られても困る。特に、『あの子』の本質を見抜かれるわけにはいかないのだ。

「話してほしいなら何かしらこっちに得を用意するべきだと思うのよ。情報はタダなんかじゃないのだからね」

ラヴェータ > 「申し訳ないが軽率に手伝える身分ではなくてな
それに下手に私が手を出すと風紀に付きまとわれるかもしれんぞ?」

第一級監視対象ともなると、こんなところで危うい探し物をしている人外の手伝いなどしようものなら何かしらの処分か余計な制限をかけられても文句は言えない。
それに、この手が関与した危うい出来事を風紀が見逃すわけもなく。
下手に手を出さないほうが少女としても都合はいいだろう。

「そうか、得か...歓楽街の美味い店程度なら教えてやれるが、逆に言えば私が提示できる得...ああ、私の主は私の尻尾が好きだが、貴様も触れてみるか?」

憎らしい笑顔を浮かべる狐。
最後の方は冗談であるが。
まあ、その程度でいいならばそれはそれで差し出すが。

フィーナ > 「……そういう割には、立ち入り禁止区域には気軽に入ってくるんですね?まぁ、リスクに見合わないですね。『どんな得があろうとリスクに見合うことはない』と思いますが」

そう、あれはともすれば火種にもなりかねないものなのだ。故に彼女には厚遇をし、護衛も付け、自己防衛の手段も与えた。

自分もそれに引き寄せられたが故に、固執し、匿い、甘い汁を吸おうとしているのだ。

彼女の危険性は、身を持って知っている。そう、知っていても、手を出さずには居られないほどに。

ラヴェータ > 「なに、別に私はここに迷い込んだだけだ
それに立ち入り禁止区域は特段指定されていないからな
あちらの不手際というやつだ、私は何もおかしくないぞ?」

恐れているのは手助けした相手が悪事を働き何かしらに危害を加えることであり、手伝うこと自体ではないのだ。
つまり自分が危険地帯地に入ることは特段問題ではない。何かしでかせばその限りでもないが。

「まあ、貴様が言わぬと言うならこちらでデータベースなり報告書なり、漁ってみるとしよう。先ほどの結界破りといい、擬態能力といい、貴様それなりに何かしらしでかしていてもおかしくないだろう、なあスライム」

漁るだけである...のだが。

フィーナ > 「……一応言っておきますけど。個人的に懇意にさせてもらってる方もいるんで、それには手は出さないでほしいですね。あと、ついでにいうとちゃんと結界は『正当な手順』で通らせてもらいましたよ?」

そう、結界を壊したわけでも手順を飛ばして不当に通過したわけではない。『不法に解析』し、『正当な手段』を用意して、『真正面』から入ったのだ。

「まぁ、漁ったり調べたりするのは良いけど…『敵』を作らないように気をつけることね―。もしかしたら死ぬより嫌な目に合わされるかもしれないよ?」

これは、明確な警告だ。
無知は罪というが、好奇心は猫を殺す。

深入りすれば、ただでは済まないぞ、と。

ラヴェータ > 「正当な手順か、違いない。正当な理由と許可があったかは知らんがな」

鼻で笑って一蹴。
どうせ手段以外何一つとして正当ではない。

「死ぬより嫌な目か...どういうものかは知らんが生憎私はそうは"なれん"
それに安心しろ、私は特段貴様の邪魔をする気も対立する気もないからな」

警告を受けても、軽率な軽口と軽薄な笑みで受け流して見せて。
この身は死どころか死に値し得る異常にすら反応する。
そうなれば死ぬのはあちらであろうが...恐らくそれで済まないだろうが、まあそうはならんだろう。

フィーナ > 「なら、下手な勘繰りはやめておくことね。『知られただけで消しに来る』人なんてごまんといるんだから。『教えない』と言ってることを無理矢理調べようとするのは、敵対行為であるっていうのは知っておくべきよ。好奇心だけじゃ済まないんだから」
このスライムはラヴェータの不死性については知らない。
だからそういう物があると知っていても、警告はする。無駄な争いは嫌いなのだ。

「お、これかな?」

一冊の本を見つける。手の形を形成し直して、読み始めるだろう。

ラヴェータ > 「なぁにその手の輩には手を出さんさ
仮に出したとしても...これ以上は詭弁にしかならんか
忠告としておとなしく受け取らせてもらおうか」

片手をひらつかせ撤退の意を示す。
おそらく自分について知らない相手に語る理由は特にない。
軽口ではなく強がりに聞こえるやもしれない。

「ほう、見つけたか?
...改めて思うのだが貴様人でも取り込んだのか?」

手を形作る様子を見て、この擬態はそうたやすいものではないだろうに、といぶかしむ様子を見せて。
多くを殺した自身はそれを批判する立場にないのだが、ただただ気になったから問うた、ただそれだけであり。

フィーナ > 「一応私は人を取り込んでもないし喰ってもないわよ」

人になる前のものは取り込みはしたが。

「うーん…………」
ぺら、ぺら、と。ページを捲って読み込む。

どうやらかゆうま的な日記のようだ。ゴミのように捨てる。

「欲しいのはこれじゃないな―」

捜索範囲を広げて、更に探し始める。

ラヴェータ > 「ほう、では人の魔力でも取り込んだか?
ともあれそうも幼い姿をわざわざ模倣するのには何かしら理由がありそうだが...
そうだな、深追いはよしておこうか」

やれやれとでも言いたげに首を振りため息を零す。
どうせ何をしたかは答えてくれないのだ。相手は自身の飼い主でもない。
なれば不必要に煽って...コミュニケーションを楽しんでも楽しくはない。

「要らんなら私に読ませてくれ、見てるだけでは如何せん暇でな」

うち捨てられた哀れなそれを拾い上げるべく立ち、本を拾いに向かう。
本を拾い、座っていた瓦礫の場所へと戻る途中、スライムの感触を確かめるべく少し屈み、そっとスライム少女の背中?のあたりをつっつこうとして...

フィーナ > 「…なに?」
触れられ、顰めっ面に。
触れた感触は、『人そのもの』であった。それもそうだ、『人の遺伝情報を参考に作り上げた体』なのだから。

この知能も、この遺伝情報によって作られた脳があってこそ、なのだ。

「邪魔しないでもらえます?」

ラヴェータ > 「そう怒るな、触っただけだろう...
にしても...スライムらしくないな」

不機嫌そうな少女を尻目に瓦礫の場所へと指先を見つめながら戻っていく狐。
少女の機嫌などより、スライムの感触を期待したのにもかかわらず人の触感だった事に不満を隠せない様子で。
少女に初めて見せる複雑な心境の表情を見せており。

しばらく指先と少女を見比べた後ため息をこぼし、わきに抱えたかゆうま日記もどきを読み始めた。

フィーナ > 「人を参考にしてますからね。それっぽくするのに結構苦労したんですよ?」
穴周辺はある程度調べたが、出てくるものは有象無象ばかり。

穴の中まで調べるべきだろうか、と。考え始めた。

ラヴェータ > 「そうなのか...スライムっぽい触感に期待したんだが...
まあ貴様ほどになるとそれぐらいなら成し得るというこの...なのだろうな
...気になったのだが、そこまでして何故人に似せようとするのだ
別に人でなければならんこともなかろうに」

このスライムについて知っていれば、また何かしら察せる点はあったのやもしれないが...
このスライムについて何一つ知らない狐からすればスライムは人になりたがりなようにも映るようで。

何かを考える少女に問う。

フィーナ > 「そりゃ、簡単に看破されちゃ擬態の意味はありませんから」
嘘である。

本当は情報通りに作ったらこうなっただけだ。

穴に作られている比較的新しい結界に触れる。今度は鍵など無い、正真正銘の、封印だ。

それを、解き明かし、再度張るために、解析を始める。

ラヴェータ > 「...つまらんな」

かゆうま日記もどきは思ったよりボリュームがなかった。
日記を放り投げ、あからさまにがっかりした表情で腕と足を組む。
何かを具体的に期待していたわけではないが、普通過ぎる理由でなんとも言えない気持ち。

「貴様、怖いもの知らずか?流石にその結界は破らん方がいいと私は思うぞ?」

出入りを想定していないであろう封印を破ろうとする少女に鋭い視線と真面目な声色で警告する。
これほどの場所に施された封印ともなれば、その複雑さや規模、使用されるコスト、そして探査もかけられていてもおかしくはない。
それこそ、風紀やらにバレてもなんらおかしくはないだろう...そして何より、封印解除時の影響は計り知れないのだ。
これは撤退する風紀を呼ぶなりするべきであろうか、と身構えており。

フィーナ > 「ん~…まぁ、そうよねぇ」
といいつつ、解析だけはやめない。

この技術も、必要になるかもしれないから。

ラヴェータ > 「なかなか貴様...怖いもの知らずだな」

スライムというのは恐ろしいものだな、だなんて適当な事を呆れ気味に考えつつ。
解析している姿しか見ていない以上、解析をやめないその姿は封印解除以外の姿のなにものでもなく。
狐の足元がわずかに影に沈んで見えなくなりつつある。
念のためにも逃げる準備をしており。

フィーナ > 「人のこと言えないわよ」
成程、これは念入りな結界だ。情報だけで溺れそうだ。

逆に言えばそれだけ堅牢で、それだけ使いみちがある。

封を切らずに、中身を漁ろうとしている。

ラヴェータ > 「体質上恐れるものがないものでな」

死もそれよりも恐ろしいものもない存在であるわけで。
しいて恐れるなら風紀に"あの制御を緩められる"ことで。
今のうちに去る方が賢明であると結論を出しかけており。

「...どうなっても知らんぞ...と言いたいが...どうしたものか...」

影に半身を沈めながら、腕を組んで悩む様子を見せており。

フィーナ > 「…よし、こんなものか」
手を離す。とりあえず同じようなものを組み上げられるぐらいには学べた。本来の目的は達成出来なかったが、まぁ仕方ない。

今度禁書庫にでも潜ってみよう。

「今日はここまで。もう会わないことを期待してるわ、狐さん」

そう言って、黄泉の穴を離れようとする。

ラヴェータ > 「私はまたからか...話したいものだがな。次はここではないことを願おう」

次ここで会って封印触ってたら今度こそ解いてしまいそうで恐ろしい。
結界を超えられる身でありながら封印を超えないのはそれ相応の危機感を持ち合わせているからなのであって。
しかし、まだこの少女基スライムについては知りたいことはある。
いつになるかは知らないが、多少は下調べしておこうかと思う。

「それではな、スライム。精々風紀に狩られぬ事だ」

忠告というより、また会おうといった意味合いでの言葉をかけ、影の中へと姿を消し、その場から静かに去った。

ご案内:「黄泉の穴」からラヴェータさんが去りました。
ご案内:「黄泉の穴」からフィーナさんが去りました。