2019/02/23 のログ
ご案内:「産業区/農業区」に白鈴秋さんが現れました。
■白鈴秋 > 農業区、その一つの区画である春の作物をこれから植えようという場所に一人の男がいた。
遠めで見れば何をしているかよくわからないかもしれないし、通り道でもあるから目立つかもしれない。それ故にたまに”不審者?”みたいな目線を受けるときもある。
まぁこんな場所で薄汚れたツナギ姿で座り込んでいればそうもみえるというものだ。さて、だが本人はいたって真面目に仕事をしているわけで。
「よし、これでどうだ」
立ち上がると少し汗を拭う。今回はこの区画からの正式な仕事。なんでも水の魔術を含めた機械で水を自動化していたそうなのだが……春を前に急に動かなくなったという。
そういうわけでこうして修理に来たのである。
「電源まで……いくのもめんどくせぇな。ここでかまわねぇだろ」
道具箱から薄い板を取り出すとその機械に差し込む。そして軽く魔力を流し込む……ビシュッという音と共に少し汚れた水が配管から噴出。それから綺麗な水が流れ出す。
「とりあえずは直ったか。しばらく出るか様子見だな」
水に濡れないよう移動し、畑の外へと出る。そうしてボーッと畑を眺めていた。
■白鈴秋 > さて、しばらく見ていると。ガシュッガシュッという音と共に水が止まる。
「……はぁ、やっぱりダメか」
頭をガシガシと掻く。なんとなくダメな理由はわかっている。おそらくは単純に水がつまっている。そしてその理由は経年劣化によって水が押し出しきれて居ないのが原因だ。端から泥交じりの水が出ていたのは単純にチョロチョロとした水すら押し出せず、配管の中に泥が入っていたからだ。電源を入れた直後は強い勢いが入るから流れるがそれ以降は止まってしまう。
そしてそれを直す方法は二つ。ひとつはそもそも配管を取り替える方法。それが1番早い。
そして二つ目の方法は……単純にマナを増大させる方法だ。マナを強くすれば単純に水の勢いが強くなる為、結果的に水が止まることなく押し出される。
だがどっちも問題がある。一つ目は一人で出来る規模じゃないし、二つ目は失敗すると畑が大爆発で風紀委員所の騒ぎではなくなる。
となると。
「まぁこうするしかねぇか」
再び畑に入ると畑をウロウロと歩き始める。視線は下、配管が流れている位置をしっかりと見ている。そして時折サクサクと畑に緑色の板を差し込む。
ご案内:「産業区/農業区」にアリスさんが現れました。
アリス >
私、アリス・アンダーソン!
去年の四月から常世学園に通っている一年生!
今日は授業の一環で農業区の作業手伝いに来ている。
その授業も終わり、ちょっとした野菜(水菜と葉わさび)をお土産にもらって帰る途中。
うん? 見知った顔が何か作業をしている?
と、声をかけてみることにした。
「秋ー? 何してるの、こんなところで」
大きなリュックを背負ったまま畑脇の道から声を張る。
■白鈴秋 > 「これでよし、後はこの場所を……あ?」
緑の板でマークはした。後はそこに少し細工を入れれば一時凌ぎだが、マナの流れがよくなるはずだ。
そうして細工をしようとしていたときに声をかけられる。集中して作業していたから少し遅れたが……ふと視線をめぐらせると畑の外に気がついた。
「アリスか。ここの配管の調子が悪いらしくてな。その修理中だ」
丁度下準備を終えた後なので、畑を見れば彼方此方に緑の板が突き刺さっているのが見えるだろう。小さいので見ようと思ってみなければ土に隠れてしまっているが。
「そういうお前こそこんな場所に何しに来たんだ。たしかお前農業部じゃなかっただろ」
少し首を捻る。
たしかであり、入ったという事ならばわからないが。
アリス >
「…配管工?」
頭の中でキノコで身長が二倍になるキャラクターが浮かんだ。
同時に秋がキノコを食べて背が伸びる妄想をしてちょっと笑った。
「私は授業よ、ここの農業のお手伝い。近代農業学の」
「足りないパーツとかあったら作るわよ」
さすがに構造を理解していないものを作ることはできないけれど。
劣化したパーツを元通りに作り直すくらいなら手伝えるかも、と。
■白鈴秋 > 「魔術や異能を使った道具の職人だっての」
相手の言葉に少しだけ笑ってしまう。
たしかにそう見えてしまっても仕方が無いかもしれない仕事内容ではある。というより今やっているのはまんまそれだ。
「授業……ああ、あれか。取ってたんだな。今は何作ってんだ?」
少し思い出すように顎に手をやったのち思い出したかのように顔を上げる。
シラバスで見たときに絶対自身の役には立たないとバッサリ切り捨てた記憶がある。
さて、そう声をかけるが、その後の言葉を聞くと。
「……それならかなり長い針金だけ出してもらっても良いか。かなり作業が楽になる」
足りないパーツと言われそう答える。足りないパーツという意味では配管全てが足りないが、一人ではどうにもならない為今回は一時凌ぎの方向に変更である。