2021/02/09 のログ
ご案内:「異能学会 第三研究所」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
「……そうか。いや、恐らくそいつは雪景の報告書に記載されていた人物と同じ人物だろう。増援の手配はかけても構わないが、戦闘への直接関与は避ける様に。極論、彼女が撤退する際の安全が確保できていればそれで良い」

違反部活の拠点において戦闘中、との通信を受け、短く指示を出す。
一瞬、己が増援に行くべきかとも考えたが――彼女の実力を知る良い機会か、と増援の準備をしながら先ずは静観。

「……さて、お話中失礼致しました。ああ、御気になさらず。
此の研究所が松葉博士と関係の無いという事は、既に刑事部の捜査によって明らかになっています」

「とはいえ、だから捜査しません、という訳にもいきますまい?
あくまで形式的なものです。多少騒がしくはしてしまうかも知れませんが、御容赦頂ければ幸いです」

がやがや、と研究所のホールから空の段ボールを抱えて奥へ進んでいく刑事部の委員。
それを護衛するかの様に周囲に配置されているのは、漆黒の装甲服とガスマスクの兵士達。
特務広報部と、刑事部の合同任務。異能学会の研究所の立ち入り捜査。

「……ええ、何も出てこなければ直ぐに終わりますので。
では、私も捜査の指揮を執りますので、これにて」

怒りと困惑を滲ませた所員に事務的な挨拶を済ませると、令状を突きつけて己も研究所の奥へ。
この研究所は、申請通りならば『異能の増幅』について研究していたとのこと。
松葉博士と直接の関りがあった、との報告は受けていないが…。

神代理央 >  
刑事部がバタバタと駆けまわっていくのを横目に、一人研究所の奥へ。
何かしら目的がある訳では無い。しかし『異能の増幅』を謳って研究しているというのなら――何かしら、役に立つものが無いかな、程度のものなのだが。

「……まあ、一般人が見ても分からない様なものばかりだろうが…」

『第二薬品実験室』とプレートが掲げられた一室。
施設から借り受けたIDカードを翳せばプシュン、と空気音と共に扉が開く。
中にあるのは、壁一面の薬品棚。膨大な資料。無数の計器類やパソコンと、診察台の様なベッド。

「…異能の強化、と言えば特殊異能研究所も携わっているらしいが…」

こつり、と室内に歩みを進めれば、机に置かれた資料をパラパラとめくる。
希望者を対象とした投薬実験。流石に異能学会の所属という事もあってか、きちんとした手順を踏んでいる実験ばかり。
その分、極端な副作用を及ぼす可能性のあるものは排除しているらしく、目だった成果は出せていない様子。

「……まあ、得てして外れ、というわけでは無さそうだが…」

神代理央 >  
やがて、捜査を終えた風紀委員一行は資料やデータの山を押収し、研究所を後にする事になる。
あくまでパフォーマンスの一環、という形を崩さなかったが――資料の一部は、特務広報部室へと運び込まれたのだという。

ご案内:「異能学会 第三研究所」から神代理央さんが去りました。