2019/02/02 のログ
ご案内:「演習施設」に獅南蒼ニさんが現れました。
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■獅南蒼ニ > 試験の準備に勤しむこの季節。
獅南の受け持つ授業でも,あらゆる方向から,生徒たちの悲鳴が聞こえてくる。
昨年度までは術式構成に関するペーパーテストや,魔力制御と術式の構成に関するテストが多かったのだが,今年は珍しく,非常に実践的で技能に傾いた課題が出された。
【魔術を利用して,効率よく魔力防壁を突破し,効率よく標的を破壊しろ】
さらに生徒たちを悩ませたのは,その採点基準だ。
無論,成功すれば加点されるのだが…100点中僅か10点。
残りの90点は効率,術式構成,魔力制御……等,様々な要素を複合的に判断する,とある。
たとえ,魔力量にものを言わせて吹き飛ばすような真似をすれば,きっと落第するだろう。
■獅南蒼ニ > 一つだけ,温情あふれる配慮があるとすれば,
試験一週前の本日の授業において,当日と全く同様の形式での演習が実施されていることだろう。
演習場には7ヶ所のブースが用意されており,それぞれに獅南が設置した標的が置かれている。
標的は獅南が過去に試作した人工の魔石である。
複雑な魔力制御術式によって並の魔術師2人分近い魔力がプールされており,正直,破壊するのは勿体ない。
…が問題はそこではない。
■獅南蒼ニ > 問題は,その魔石を覆う魔力障壁の数と,魔石に刻まれた術式の辛辣さだ。
魔力障壁は32重に及び,外周の障壁が破壊される度に内部から即座に再生成されるよう自動化されている。
さらに厄介なことに,それらは一定の耐久性があるだけでなく,それぞれに属性を付与されており,
“物理無効”“火炎反射”“空間転移阻害”“純魔力吸収”……と,考え得る限り全ての方法をピンポイントで阻害してくる。
鬼か。
■獅南蒼ニ > 1枚1枚の純粋な魔力的強度は低いため,正攻法で行くなら玉葱の皮を剥くような地道な作業が要求されるだろう。
だが,獅南はそれを“効率よく”突破したとは言うまい。
さて,誰か……興味深い挑戦者は居るだろうか。
ご案内:「演習施設」にルギウスさんが現れました。
■ルギウス > 暗闇の舞台にスポットが当たるように姿を現した司祭風の男。
「いやいや、これは底意地の悪い試験を考え付いたものですねぇ?
どういった心境の変化です?
今までは筆記や基礎を徹底的に鍛える方針だとばかり思っていたのですが」
コンコンと試験対象の魔力障壁をノックしながら世間話のように言葉を紡いでいく。
「それはそうと、相変わらずの不景気そうな顔ですねぇ。
むしろ迫力が増しましたか?」
■獅南蒼ニ > 「…底意地が悪い?馬鹿を言え。
何の為にこの時間を用意しているのか,分かるだろう?」
中途半端に顔を向けて,視線だけ貴方の方へと向け,小さく呟く。
貴方の性格は知っているし,洞察力の高さや知識量も知っている。
だからこそ,貴方の言葉の裏には正確な理解があると,そう思った。
「誰かさんと違って,なかなか手が空かないのでな?」
殆どの生徒は“突破しようと”試みているだろう。
その中に数名,ほんの一握りだが,32枚の構成,生成速度…パターンを読み解こうとしている者が居るかもしれない。
■ルギウス > 「ソレに気がつく人がいったいどれほどいるのやら?」
くくくと楽しそうに笑って再び魔力障壁をノック。
「まぁ、“トライアンドエラー”は研究者の必須技能ではありますがねぇ。
なるほどなるほど……実に丁寧なよい仕事ですねぇ。
コレが突破できれば、一端を名乗ってのいいくらいです」
手が空かないと言われればさも心外そうに。
「これでも結構忙しいのですよ、私も。
副業にも精を出したり、舞台に足を運んだり……どうです、今度御一緒に。
最近の舞台演出は中々にすごいですよ、2.5次元」
■獅南蒼ニ > 「どうやら,目の前に一人いるようだ。」
貴方の事だろう。苦笑しつつも,身体ごと向き直り,
「自動詠唱術式は講義の中で教えてある…私なら,この一週間で術式を組み立てて来るだろうな。
もっとも,そこまで出来るような生徒が居れば…私から教えることは無いが,ね。」
周囲の生徒を順に眺めてから,再び貴方の方へ視線を向けて…
「副業ね……まぁ,想像がつかないでもないが,詳しくは聞かないでおこう。
魔術素材を横流ししてもらうような必要も,今は無いからな。
それと,演出はともかく,アンタの紹介では演目の方が心配だ。」
■ルギウス > 「残念な事に、今の私は教師ですからねぇ。
このような楽しそうなパズルを解く資格が無い。
“本当に丁寧でお手本のように癖が無い魔術式”だというのに」
ああ、嘆かわしいとばかりに大袈裟な演技をするミスター胡散臭い。
「御心配なく。2.5次元はそこそこにお金がかかるようで、大手の演目しかやってないんですよ。
まぁ、私が手がけるなら完全没入型とかやれますが。」
それはむしろビジョンクエストとかいうトリップ体験である。
「……随分と険しい顔に似合わず角が取れたようで。
人は変わるのを見るのは実に新鮮で面白いものですねぇ」
■獅南蒼ニ > 「アンタにやらせたら,どうせ抜け道を探して楽をするんだろう?
まぁ,基礎基本が十分に積み重ねられているのなら,そういう発想も大事だがね。」
こちらも大袈裟に肩を竦めて見せ,ポケットから煙草を取り出す。
授業中?知るか。
「…碌な事にはならないだろうな。」
ルギウス監督の作品にこうご期待。
…もとい,もし見かけても絶対に見に行ってはいけないよ。
「さて,何のことかな……?」
指先から魔力の炎を生じさせて,煙草に火を付け…静かに煙を吐き出す。
「まぁ,影響を受けていることは否定せんよ。
アンタも知っているだろうが…“アレ”は思い付きで動くし,言い出すと聞かんからな。」
アレ扱いは酷いですよ獅南先生。
■ルギウス > 「ルールに明記されてないのでしたら合法でしょう?
まぁ……そうですねぇ、私なら自壊式を書いたディスペルでも障壁中に紛れこませましょうかねぇ。
一層ごとに色でも変えて砕け散るのはさぞ綺麗なことでしょうし」
煙草を吸うのを見れば 火を貸してくださいよ なんて細葉巻を取り出してのたまう。
「誰かの人生をまるっと追体験できるんです。人生1回分お徳に思えるとおもうんですがねぇ。
飲まれたら自我が崩壊しますが」
駄目なやつ。
体感時間で数十年の自我なんて、そうそう保っていられない。
しかも見て感じるだけなのだから。
「実にいいじゃないですか。
用意している筋書きをこちらの予想を上回る手段で蹴散らしていく様は本当に面白いものです。
見ていて飽きませんから、手を出そうとも中々に思わないですからねぇ」
■獅南蒼ニ > 「障壁自体は使い捨てだが…生成も所詮は自動詠唱術式だからな。想定外の事態には対応できん。
…それにアンタなら,伝染病のように性質の悪い術式を組むのだろう?」
人差し指を伸ばして,音も無く青い魔力の火を燃え上がらせ…
「…繰り返しになるが,お前の人選では内容が不安だ。」
どう考えてもろくでもない人生を体験させられそうな気がする。
救いがないやつとか,深淵覗いてるやつとか。
「まったく,相変わらずの悪趣味だな。
アンタも教師なら,私ではなく周りを見たらどうだ?
……一人くらいは,アンタの眼鏡に適う素材が居るのではないかな。」
■ルギウス > 「主眼をどこに置くかですねぇ。
パズルを解くだけならば、真面目に一枚ずつタイムアタックしていきますよ?
効率よくと言うのなら、先ほどのように自壊ウィルスのような魔術式を紛れ込ませるでしょうし。
実戦なら……過負荷を与えて押し潰しましょうか。障壁で稼いだ時間で何をしてくるのか非常に興味がありますので」
実に美味しそうに細葉巻を味わう。
授業中です。
「……何人目の私なら、御眼鏡に適うのでしょうねぇ?」
ラインナップはもれなく全てが救いもなければ、深淵をガッツリ見てた。
「ダメですよ。
私の眼鏡に適ってしまうと、大成するか犬死かの二択です。
それに、私もまだまだ目標までの力が足りないのですから」
■獅南蒼ニ > 「この障壁郡を生成する術式自体は単純なものだ。
それこそ,スクロールに纏められる程度にはな…だからこそ,実戦であればそれをどのように運用するかだが……」
貴方と同様に,紫煙を燻らせつつ…
「……アンタのような底の知れない男が相手では,もう逃げているかも知れんぞ。」
実際,時間稼ぎには非常に有効な手段となるだろうし,視覚や魔力による探査をも阻害する術式を組み込んでおけば,煙幕代わりにも使える。
……問題は燃費がさほど良くないという点だ。
「……深くは知らんが,アンタは何人目だろうと全員却下だ。」
即答でありました。
「目標?その口から聞けるとは思わなかった言葉だが…
…精々,研鑽を重ねることだな。アンタなりの方法で,だろうが。」
■ルギウス > 「その運用方法の多様さこそが、知恵でしょう?
私は知恵者を尊敬しますし……逃げる事ができる方を賞賛しますよ。
逃げずに死ぬよりよほど見込みがある」
生き汚い人には共感すら覚えます と付け加える。
「生きるか死ぬかという場面で、スクロールの燃費なんて誤差でしょうからねぇ」
全員却下されれば、残念そうに――大袈裟な動作で――肩を落とす。
「ええ、未だに果てが見えません。
人の身には過ぎた願いなのかもしれませんが……私なりの方法で至って見せますよ。
“何を支払ってでも”……ねぇ」
珍しく苦笑しただろうか。
それも一瞬ではあるけれど。
「少し長話をし過ぎましたかねぇ。
私はここらで引っ込みましょう。
試験の『過程』を楽しみに観させていただきますよ」
■獅南蒼ニ > 「果てが見えない…か。」
貴方の苦笑,珍しいその表情に…目を細めて,
「…アンタが“人”だったとは,驚きだ。」
そんな軽口だけを向けておいた。
貴方の言う“果て”が何なのかも,貴方が支払おうとしている対価が何であるのかも,
この男にとっては取るに足らないことでしかない。
ただ,眼前の男の秘めた決意だけは,賞賛すべきものだと感じる。
「そうか…そうだな,そろそろ授業も終わる時間だ。
レポートくらいなら見せてやっても構わんぞ?」
携帯灰皿に煙草を入れて,貴方に背を向けつつそうとだけ告げた。
もっとも,無駄に緻密で読みやすさ度外視の獅南レポートでよければ,だが。
■ルギウス > 「私は人ですよ。
超越者を気取ったところで……斬られば血も出るし、刺されれば死ぬ。
脆弱な人間です」
舞台役者のように一礼をしたままで。
「レポートを提出するなら、パソコンを使って清書してからお願いします。
様式はこの学園のモノで。それ以外は点数を差し上げられません」
くすくすと笑って顔を上げ―――ルギウスに当たっていたスポットライトが消えた。
ご案内:「演習施設」からルギウスさんが去りました。
■獅南蒼ニ > 貴方の相変わらず胡散臭い発現に,獅南は肩を竦めただけだった。
否定をするつもりもなければ,肯定する気もない。
もっとも,真っ当な人間だとは,どうしても思えなかったが。
「…採点基準くらいは明示しておけよ。」
小さくそうとだけ呟き,周囲を見る。
時間も迫っているが,何人かは突破の糸口を掴んだ生徒も居るようだ。