2019/05/11 のログ
ご案内:「訓練施設」にセシルさんが現れました。
セシル > 訓練スペースの一つで、レイピアの鍛錬をしている細身の人影。
宙に浮かび上がる光の輪、その中には数字が書き込まれている。
その数字の通りの順番に、出来るだけ速く突きを入れるという内容のようだ。

「………ッ」

隅々まで意識の行き届いた姿勢。瞬発力を突き詰めるために制御された呼吸。
訓練を見るものにも緊張感が伝わりそうだ。

セシル > 1セット鍛錬を終えたところで、訓練用端末のところで結果を確認するセシル。
その表情は複雑そうだ。

(鍛錬にあまり時間を割けていない割には結果を維持出来ているが…成長は遠いな。
学業が忙しい以上、仕方がないのだが…)

軽くストレッチをした後、訓練スペースから出てくる。
浮かない表情のまま、休憩所の自動販売機でスポーツ飲料を購入した。

セシル > ベンチに腰掛け、スポーツ飲料の容器を開けると一気に三分の一くらいを飲み干してしまう。

「………ふぅ」

一つ息をつくと、表情の曇りは晴れきったとは言わないまでも見て分かる程度には軽くなっていた。
スポーツ飲料の容器を一旦脇に置き、軽く肩を回す。
最初は右、次は左。

(…将来のために必要なことを優先しているんだ、焦ってもしょうがない。
今は維持出来ているだけ良しとしておかなければ)

そんな風に考えて切り替えようとしていたセシルの脳裏に、ふととある考えが浮かぶ。

(…図書館で、トレーニング関係の書籍でも探してみるか?)

セシル > 基本的には故郷由来の古典的なトレーニングに頼り、新しいものを導入するとしてもここのトレーニング施設やら訓練用端末やらと体当たりしながらだったセシルにしては、なかなか画期的な思いつきであった。

(狭い室内や短時間で出来るトレーニングがあるならば学業との両立が楽になるし…書籍探しならば、授業の資料探しのついでに出来るしな)

主目的と「ついで」が逆転しそうなフラグがバリバリであるが、ひとまずセシルの顔からは陰りがすっかり飛んでいた。