2020/06/08 のログ
ご案内:「訓練施設」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 >
もう随分此処での訓練にも馴染んだ気がする
訓練施設の片隅えd軽くストレッチをしていた制服姿の少女は慣れた様子で訓練マップを起動して、呼吸を整える
「っても休み明けて久しぶりだし…おさらいから……」
異能の制御テスト
自身がどれだけ、自身の異能の力を制御・コントロールできるか…
その確認と、練習のための訓練
■雪城 氷架 >
少女のもつ力はいざという時、制御が効かなかった──それで済むような、力じゃない
運転を誤って車で人を跳ねてしまったらどうなるか
あるいはそれ以上の惨事になる可能性だってある
「──よし」
呼吸を整えて、スタートを待つ
ランプの点灯とともに、跳ね上がる球体へと意識を集中する
──これどういうギミックなんだろう、魔法かナニカなのかな
やるたびに思うが、そういうのももはや雑念である
パンッ、と乾いた破裂音がして、球体が横へと逸れる
さっそく外した
■雪城 氷架 >
「は…やっぱこうしないとダメだな」
小さく嘆息し、すっと右手を水平に、手のひらを向けて構える
異能の行使に必要な所作ではない
『対象に力を行使する』ということを自身の脳に再確認させるため
そして力を使う方向を視覚的に認識しやすくするため──
ランプが点灯し、球体が跳ね上がる
「──"Feuer"」
バンッ、と小さな爆発音が響き、球体が爆発し小さな炎が舞い上がる。今度は上手くいった
力の行使のタイミングに特定の言葉を発する
これも自身の脳にどういった異能を行使するかという命令を擬似的に認識させやすくするテクニックの一つだ
■雪城 氷架 >
ランダムに打ち上げられる球体に、的確に力を行使するには
対象の位置、加える力の強さ、発動までの時間差…
これらを精密に制御しなければいけない
単純だが、異能の制御訓練には適している
特に力を発現させる位置は、三次元的な空間を把握していなければいけない
距離、高さ、上昇速度、落下速度──
当然、遠ければ遠いほどに精度は落ちてゆく
何度目かの球体を爆破した後、プログラムが切り替わる
■雪城 氷架 >
ランプが次々に点灯する
色は位置、時間は射出順、位置は距離──
確認して、すぐに集中、連続して不規則に射出される球体を補足し、異能を行使する──
「……っ」
乾いた破裂音が連続して続く
その中で球体が落下する音がいくつか混じり…ブザーが鳴った
「……あー!難しいな…ゲーセンのレバーとボタンのがまだやりやすいぞ」
そんなに自分の脳みそがぽんこつなのか、と少し悲しくなる
が、まぁ悲しんでいる間もなく、次のプログラムがはじまり……
■雪城 氷架 >
「──ふう」
30分くらい経った頃、訓練が段階終了
頬に伝う汗をタオルで拭きつつ、疲労感たっぷりに近くのベンチへ腰を降ろす
「…少しは、マシになったかな」
以前は1行程終わらせると全速力ダッシュをした後のようになっていたものだが、今はやや心臓の鼓動が早い…程度で済んでいる
ちょっと無理するとすぐに貧血気味に倒れる己の虚弱さに諦めかようかと思った時期もあったが…
ご案内:「訓練施設」に鈴木竜一さんが現れました。
■鈴木竜一 > ふらりと近寄るのは,単純な筋トレをしていた男子生徒。
片手にはスポーツドリンクを持っている。
「やー,途中から見てたけど,すっげーな。
もう何がどうなってんだかさっぱり分からなかったわ。」
見るからに貴女とは対照的な体力系というか,体育会系の雰囲気に,それなりに鍛えられた身体。
ベンチに座っている貴女に,気安く話しかけてきた。
■雪城 氷架 >
一休みしたらもう一回ぐらいやるかー、と思っていたところ、不意に声をかけられそちらを見上げて…
「今の初歩のやつだよ。制御テストの後半のやつはもっと難しい」
と、かけられた声で異能の制御まわりに縁のない生徒であることがなんとなくわかる
「…身体鍛えてんの?よくやるなー、アツいのに」
■鈴木竜一 > 「うげ,まだ上のあんのか……マジかよ,そーいう異能羨ましいけど,それはそれでけっこーキツイな。」
苦笑交じりに訓練装置を見上げてから,
「やー,ちっと落第街に迷い込んで死にかけたから,何かできるよーになんねぇとって思ってたんだけどさー。」
魔術とか意味分かんないし,結局筋トレくらいしか出来そうなものがない。という有様である。
■雪城 氷架 >
「正直メンドイ、けど。必修科目にされてるからやんないと単位もらえないし…」
むしろこのテストより筆記のほうが危ないのだが、それは言わないでおく
「…はぁ?あんなとこ近寄るもんじゃないぞ。なんでまたあんなやばいとこに…」
一般学生は近寄らない、が基本のはずだったが
■鈴木竜一 > 「だよなー,普通のテストだって十分ダルいのによー。」
この男も筆記が得意な方ではなさそうだネ。
「ん,近道しよーとして入り込んじまってさ……やー,マジでヤバいな。なんつーかもう,映画みてぇだったわ。」
苦笑交じりにそう言いつつ,スポドリをググッと飲む。
「異能とか持っててもさ,あーいうトコっておっかねーモン?」
■雪城 氷架 >
「ま、しょうがないよな。使い方わかんなかったり、上手く使えないと危険だって言うんだから。
ちゃんと制御できるようにならないと」
理解も納得もするのだが、人には向き不向きというものがあり筆記とか座学は、とてもつらい
蒼い瞳を細めてはーっと溜息
「そりゃあそうだろ。異能の力があるからって、フツーは喧嘩とかしないし。人に向けて力使ったりなんかもしないんだから」
■鈴木竜一 > 「ははは,悪ぃ悪ぃ,俺なんかそーいう異能もってねーからさ,今やってたみてーにバシバシ戦えんじゃねーかって思っちまった。」
そんなことを言いながら,楽しげに笑う。
それはきっと,人を傷付けるような能力が無いからこその気楽さ。
「この後,上級コースもやんの?」
■雪城 氷架 >
向けられる言葉にやや渋めな表情
「やろうと思えばやれなくもないだろうけど。やんないよ、死んじゃったら怖いし。あと多分停学になる」
言いながらその手のひらに小さな火の玉を灯して見せる
これを、誰かに向けて放つだけでも普通の人間なら大火傷だ
──異能の制御に難アリ
人を対象に行使することは厳罰だと言われていた
……といっても、いざと言う時…例えば命の危険…なんかのときは、除外されるのだろうけど…
「やろうと思ってたけど久しぶりで疲れたしいいかなー…。
あんまり使いすぎると、明日にも響くしな」
■鈴木竜一 > 向けられた表情と,その手のひらの上の火球を見て…
「あー,停学はヤベーな。
ホント“そういう力”持ってるってのは色々大変だな…。」
貴女の異能を詳しく知っているわけではない。
今こうして見ている限り,上手く制御しているように見える。
だからその言葉はまだ,どこか軽かった。
「やんなら見学しよーと思ったけど,そんならまた今度だな。
邪魔して悪ぃ,またどっかの授業で一緒んなったらよろしくなー。」
名前も名乗らずに,手をひらひら振って,そのまま帰る…
…と思いきや,また筋トレルームへ向かうのでした。
ご案内:「訓練施設」から鈴木竜一さんが去りました。
■雪城 氷架 >
「(…なんか)」
手をひらひらと、背をむけて再びトレーニングに向かう少年を見送って
久しぶりに、普通のヤツと話したなあ…なんて思いながら
ショルダーバッグを肩に引っ掛け立ち上がる
フツーのやつでも、フツーに生きるのはタイヘンだよな、なんて
哲学か何かかな?なんて普段なら笑っちゃうようなことを考えながら、その日は帰り道へと着くのでした
ご案内:「訓練施設」から雪城 氷架さんが去りました。