2020/08/09 のログ
ご案内:「演習施設」に小鳥遊 巫優さんが現れました。
小鳥遊 巫優 > 少し遅めの学校。
深夜ではないが夜。
夜ごはんが良い時間の頃に一人、演習施設にいる。

小鳥遊 巫優 > 「……」

きょろきょろと周りを見て、誰もいないことを確認。
小さく、しかし深く深呼吸をしながら息を整える。

小鳥遊 巫優 > (ちゃんと、練習しないと、いけないし)

なんのために与えられた力なのかはよくわかっていないけれど、
使う理由はあって、使う方法が分かっているのだから。

小鳥遊 巫優 > 「――チェンジフォーム!」

耳につけた、青いクリスタルのイヤリングを弾く。
瞬間、クリスタルが割れ、彼女を中心に青白いフィールドが展開される。

小鳥遊 巫優 > まとっていた制服は一瞬で光の粒子となって消え、代わりの服が、スカートが、靴が纏われる。
青と白の、少しフリルのついた衣装。
そして長い髪は白色から青色へ。
横に二つ結び、そして後ろ側で一本で結びなおされ。

「変身、完了!」

フィールドが解放されると、別の装いの彼女が出てくる。

小鳥遊 巫優 > 「――」

誰もいないとはいえ。
肌を出す魔法少女服。
ちょっとしたフリル。
幼い子がしてそうな髪型。

(恥ずかしい……)

その場にしゃがみ、顔を抑える。

髪の毛が白から青になったのと、髪型のせいで自分が巫優だとはバレにくくなっている……はずではあるが。

(こんなところ誰かに見られたら自殺する……)

恥ずかしくて泣きそうだ。

小鳥遊 巫優 > とはいえ、今はくじけている場合じゃない。
ある程度練習を続けて、そしてキリのいいところで帰ろう。

コンソールを操作し、フィールドをセット。

小鳥遊 巫優 > フィールドの内容は市街地。
人型の黒いモヤが二匹と、大型――ビルよりデカいのが1匹。
これを倒しきれば終了。

「よい、しょ」

ぴょん、とフィールドに飛び乗って腰につけた刀を二本抜く。

――魔法少女ならステッキとかじゃないのかと思っていたが、これだけは幸いだった。

手元でくるくると刀を回し、右手と左手に持てば相手へと向け。

「――スタート」

状況開始の合図をつぶやく。

小鳥遊 巫優 > まずは一体。
隠れもせず、堂々と目の前に出てきた黒いもや。
斬れる距離まで数十mあるという状況を急いで走る。

が、相手は体を少し曲げてから

「――んっ!」

腕を伸ばして襲ってくる。
それは間一髪屈んで避け、すぐにビルへと飛び移る。

小鳥遊 巫優 > ビルから今度は地上へ。
異能を発動して地上へと飛び移り相手の後ろをとる。

「っせい!」

刀で一閃すれば、黒いモヤは消え四散する。
しかし油断は出来ない。
近くのビルにすぐに飛び移る。

一秒後には、いた場所に黒いモヤの玉が着弾する。

小鳥遊 巫優 > 玉が飛んできた先を見るが、相手はいない。
立ち止まっていればいい的だろう、そのままビルの横を走り続ける。
その後を追うように、どこからか黒いモヤの玉が着弾し続ける。

(どこらへんだろう。
追尾弾みたいに追ってくるけど……)

とにかく追尾弾を避けながらも、前へ前へと、飛んでくるほうへ走る。

小鳥遊 巫優 > 飛び乗り、避けて、走り、飛び乗り、避けて、走り。
幾度か繰り返したところで黒いモヤが吐き出されているビル、その一部屋を見つけ。

「チャージ……発射!」

左手の刀を前に突き出して青い玉をチャージ。
人の頭ほどの大きさになったところで発射。

ビルのガラス、柱を壊しながら黒いモヤを貫通し、霧散させる。

小鳥遊 巫優 > 「あとは――」

そう呟いた瞬間、自分のいるところが暗くなる。
いや、影だ。

ビルが上から崩れてくる。
最後の黒いモヤ――巨大な相手が、ビルを崩している。
巻き込まれないよう、別のビルに飛び移るが、今度はそちらを崩してくる。

(やっぱりデカい相手は面倒)

小鳥遊 巫優 > 相手の姿は見えているが、一発食らえば即アウト。
そう考えると気は抜けない。
ビル間を飛び移り、やはり前へ前へと進みながら相手の懐まで潜り込む。
この大きさだと一撃で消滅させるのは難しいだろう。
方法は二つ。

大きな一撃を与えるか、無数に攻撃するか。

(得意なのはいうまでもなく)

二本の刀で相手を切り刻んでいく。

小鳥遊 巫優 > 一回。二回。三回四回五回。
斬るたびに黒いモヤが霧散するがすぐに修復されていく。
効いているはず、だがいまいち実感はなく。

(大きな一撃の方が早いかも。
それじゃあ)

戦法を切り替えよう。
ビルの間を再度飛び回り、相手から視認されにくい場所へと移動する。

小鳥遊 巫優 > 相手は無造作にビルを破壊し始め、こちらを視認しようと躍起になる。

その間に後ろへと移動し、相手より高い位置に魔法陣の足場を作り出し、飛び乗る。

(上からなら、当てやすい)

そう考え、両手の刀を鞘に納め、鞘ごと手に持つ。

小鳥遊 巫優 > 「キャノンモード、用意」

声にこたえるかのように、鞘は変形する。
その姿はまるで銃に近い何かになる。

「チャージ。
5…4…」

銃先に青い粒子が集い、大きな玉へと変わっていく。
それに気づいたかのように黒いモヤは空を見る。

小鳥遊 巫優 > 銃先の粒子はまだ溜まり切っていない。
そのまま撃つことは可能だが、あまりに威力が出ない。

(後3秒……2秒……)

その隙を逃すはずもなく、黒いモヤが手を振りかぶり――。

小鳥遊 巫優 > 「――あ」

いつの間にか地面で寝ていたのに気づき、目を覚ます。
一撃なら耐えるかとチャージを優先してみたが、ダメだったらしい。
ダメージを吸収しきれず、服はほとんどパージされており、さらに露出が増えていた。

どうせここまで露出が増えるなら、もういっそ制服に戻ってくれてもいいのだが、どうもぎりぎりのところで使用者の命を守るための保護措置、らしい。

(……恥ずかしいんだけど)

ともあれ、このままではよろしくない。
フィールドの設定も解除されているところ見れば訓練は失敗したことになっている。
変身を解除し、制服へと戻る。

小鳥遊 巫優 > ゆっくりと立ち上がり、髪や服についたゴミを払う。
やはり防御面の弱さは課題だと思う。
威力はきっと、それほど弱くないと思うが。

(比べようがないけど)

他に同じような人――つまり、魔法少女などいるのか知らない。
故に比べられるはずもなく。

すっかり遅くなった訓練施設を後にして、帰宅する。

ご案内:「演習施設」から小鳥遊 巫優さんが去りました。
ご案内:「訓練施設」に李 宇辰さんが現れました。
李 宇辰 > 普段からランニングを兼ねた見回りで休日を潰す事が恒例だがその日が気分を変える。
そうして足を運んだのは訓練施設。
休みという事もあり使用者は現状は自分だけ、なので自由に使う事が出来て。

「偶にはやっとかないと忘れるしね」

最近は体力つくりばかりでその他をおろそかにしていたと反省し。
目を閉じて大きく息を吸い、そして吐くと目を開け。
拳法の型をなぞるようにゆっくりとした動きで足を進ませては戻し、拳を突き出したりと始める。

李 宇辰 > 「やっぱり鈍ってるよ…」

型の動きをなぞるだけであったが自分でも思うほどに身体が動かずに肩を落とし。
これだと実戦になれば確実に思う通りに身体が動かないと。

「実家だと確実に怒られるよこれ……」

サボっていたと叱られると思えば顔色はみるみる悪くなっていき。
そしてブランクを少しでも取り戻さないとと型を繰り返して。

李 宇辰 > 「んー…やっぱり駄目だ」

少しはましになった気はしなくはないが最盛期に比べると全くな動き。
これだと駄目だとため息を吐いて肩を落とし。
一度座学からやり直してみようと考え訓練施設を後にする。

ご案内:「訓練施設」から李 宇辰さんが去りました。