2020/08/31 のログ
ご案内:「訓練施設」に日下 葵さんが現れました。
ご案内:「訓練施設」に持流 童男さんが現れました。
日下 葵 > 訓練施設の一角。
既に肌には汗が浮かんでいた。
今日は非番で予定もなかったため、ずっとトレーニングをしていたのだ。

グローブを嵌めてサンドバッグの前に立つと、軽くステップを踏んで構える。
誰に断るでもなく動き始めれば、決して大柄とは言えない身体から、
バスバスと重い音がサンドバッグを揺らす。

打って躱して蹴りを入れて躱して肘を入れてまた打って。
決して間を開けず、ひたすらに打ちこんでいく。
その目はハッキリと殺意を宿らせて、
目の前につるされた砂の入った袋を殴り込んでいく>

持流 童男 > 「今日も今日とて、素手の練習でござる。いまいち体の部分がわかってないんでござるよなぁ。あと武器の練習もいいでござるよな。」

そう思いながらもサンドバックを揺らす音が聞こえてくる。
そしてそちらを見れば、一角でサンドバッグを揺らす葵殿がいた。
そちらを見てすこしだけ硬直した後に、大声で

「葵殿ー!!!」

そう呼びかけながらもバッグをかけながら、葵さんのほうに走っていこうとする。
しかし見事な攻撃でござるなぁと思いながらも。

日下 葵 > 「……持流さんじゃないですか。どうかしましたか?」

どれくらいの時間打ち続けていただろうか。
自身の体感では30秒ほどのつもりだったが、
時計を見ると既に数分経っていたようだ。

大きな声で名前を呼ばれると身体を止めて声の主に向き直る。
以前ここで手合わせをした男、
慰安旅行で風呂を覗いていた男、
風紀委員の同僚、

そういう順番で彼の情報が頭に浮かんでくる。
一度グローブを外してタオルで汗を拭う>

持流 童男 > 「・・・この前、お主に手合わせの際に加減をしちまったので、今度は本気でやるっていうか・・異能ありの対人戦を本気でお主とやってみたいと思うんでござるが・・どうでござろうか」

汗をぬぐう姿を見ながらも、
以前手合わせをした情景が思い浮かぶ、逃げてしまったことと、加減してしまった無礼が思い出されてしまった。

しょんぼり言いながらも、しかし葵さんの目をじっと見て。しっかりという。バッグは揺れている。

「もちろん、お主を本気で取りに行くつもりで行くでござる」

そうしっかりと今度はおどおどしないように目を見て言った。

日下 葵 > 「なるほど。
 異能アリの手合わせとなると、
 私は血を流す前提で動くことになりますけどいいですか?」

異能あり。
彼が知っているかはわからないが、私の異能は一撃必殺の強力な技を出すでも、
人智を超えた力で特殊な戦い方をするわけでもない。
ひどく野蛮で醜い戦い方をすることになる。

「私は貴方の能力をちゃんとは知らないですが、
 どんな異能であれ血を見るのが嫌ならただの手合わせの方が平和です。
 私を本気でとるつもりなら、私に対して残酷になれると約束してもらいます」

そうでないと、訓練にならないから。
そうでないと、私は異能を使えないから。

「あとさすがにここで爆薬や実弾を使うわけにもいかないですから、
 恐らく私が貴方に”本気の”一本を取ることも期待できません」>

持流 童男 > 「うぐぐぐ、うーむ・・・それならば、すまぬ、やはりただの手合わせで。本気で行くといった手前、でござるけど、
残酷にはなかなかなれないでござるよ。」

そうしっかりと、葵さんに撤回をしていう。
本気で取りに行くといった手前だが、
やはり血を見ないほうがいい。
取りに行くといった手前情けない。

「某も、お主の異能をちゃんと知らないでござるけど、血を見るのはここではないところでするでござる。」
しっかりと葵さんに言ってから
宣言する

「ただ、今度は、お主に本気の手合わせをするでござる。」

本気で手合わせをするということを。

日下 葵 > 「では武器の使用はなしですね。
 別に構いませんよ。いつでも100%で職務に当たる訳ではないんですから」

むしろ全力で異能を使うのは落第街のごろつき相手ではオーバーキルだ。
大抵ああいう有象無象を相手にするなら、
普通の格闘訓練で想定する程度の武力で解決する。

「ただ、持流さんはもう少し残酷になる訓練はしといたほうがいいかなと」

そう言ってリングに上がると、今度はグローブをしないでステップを踏む。
手合わせとは言ったが、
要するに異能を使わない本気の殴り合いということだ。

「異能なしとはいえ、本気でやるといったんです。
 異能を使わなければなんでもあり、というルールでいいですか?」

彼とて異能に頼りっきりの戦い方しかできないわけではあるまい。
そう見越して>

持流 童男 > 「あぁ、それで大丈夫でござる、
異能を使わなければなんでもありでござるよ。葵殿」

そう、了承する。普通の格闘訓練だ、本気で行く。
そしてこちらもリングに上がって
ファイトポーズをとる、戦闘態勢に入って、すごく手になじむ。

そして少し残酷になる訓練に対しては

「・・・あぁ、きちんと訓練をするでござるよ。」
笑顔でそう返してから、
握り拳をして体中の無駄な力みをなくす

そして

「------では、征くぞ、葵殿」

瞬間すっと表情が抜け落ちて、
空気が変わり、
辺りの温度が少しだけ下がった感覚に襲われるかもしれない。
そして、蛇のような滑らかな動きで間合いを詰めた!!!

日下 葵 > 「では、遠慮なく」

了承を得られたのなら遠慮はいらない。
彼の掛け声と同時に、彼があっという間に間合いを詰めてくる。
前に手合わせしたときに比べてずいぶんと動きが軽い。
しかし距離が近いのはありがたくもあった。

右腕を引いて腰に溜め気味に引いて、脇を締める
少しだけ身体を低く腰を落とせば、彼と身体が接触する。
そして拳を彼の腹部に軽く当てると、
その位置で落とした腰を上げながら引いた身体を戻した。
打撃というよりも押し込む動作に近いそれは、
打撃よりも深く、腹の内に手を入れるように内臓を揺らすだろう。

「なんでもありですから」

そう言って左の肘を彼の胸の中心に突き立てれば、
彼自身が距離を詰めた勢いを使った打撃を繰り出す。
腹部と胸部、どちらも人間の急所、そこを遠慮せずに虐めていく。
そう、残酷になれれば、異能なんて使わなくても存外戦えるものである>

持流 童男 > 「・・・っぐ・・!!あぁそれでいいでござる」

内臓を揺らされ、距離を詰めた勢いを使った打撃を繰り出され
突き飛ばされそうになるが、
踏ん張った勢いで拳を繰り出し打ち放つ、痛くないわけではない、
ただのやせ我慢である。それを表情には出さない
ダメージは入っているなかなかに痛いが、

「それならば某はまっすぐ行く」

そう言ってから、真正面から
急所を打たれながらも、拳のラッシュを打ち放つ。
真っすぐに。あらゆる角度から彼女の体に打ち放つ。
体をまんべんなく狙う、
一発食らえばわかるかもしれない、なかなかに重い一撃だ。一発一発がそれである。インファイトラッシュだ。
だが、非情にはなり切れない。

日下 葵 > 「そのうちわかりますよ、私がどういう存在か」

間違いなく2撃とも入ったはずであるが、
さすがに伊達に訓練しているわけではないのだろう。
KOとはいかなかった。
私とは違ったベクトルで丈夫な身体をしている。

そして今度は反撃とばかりに拳が放たれる。
最初の数発は敢えて喰らった。
どれだけの重さがあるか推し量るためだ。
そしてすぐに食らうのをやめた。
――打ちどころによっては”意識が飛ぶ”そう判断したためだ。
それ以降の打撃のうち、致命的な打撃を腕必要最低限に受ければ、
今度はこちらから彼に向けて一歩踏み込む。

「あなたは自分の身体の大きさを自覚したほうが良い」

彼はかなり大柄だ。
故に四肢のリーチが長い。これは格闘技において大きなアドバンテージだが、
相手が私の様に小柄ならどうだろうか。
当たり前だが人間の四肢には途中に関節は一つしかない。
つまり上腕や上肢よりも近い場所へは打撃は打てない。

腰を目一杯落として彼の懐に潜ると、勢いよく顔を上げる。
狙うは彼の顎。
頭頂部による顎への打撃。
まともに食らえば脳震盪をおこす一撃を、どう凌ぐのだろうか>

持流 童男 > 潜り込まれて、頭をあげられる。
だがそれを受ける。脳が揺れる感覚がして
辺りが、まどろむ、意識が飛びそうになるのを、
意識して、数歩よろめきながら下がる、
拳で自分の顔面を殴りつけて
痛みで自分の意識を覚醒させる。そしてニッと笑ってから

「やるじゃないでござるか、葵殿」

そう笑った、闘志は依然消えず。
まだぐらぐらするが、リングに震脚をして、震えさせる。
そして自分を奮い立たせてる。一瞬だけ気迫で、
猛牛が見えるかもしれない

「必殺・・ストレートパンチ」

一言少しだけ、つぶやいてから
そして、握りこぶしをして、大ぶりの拳を思いっきり真正面から突撃して
葵さんに放つ、一瞬だけ気迫で拳が大きく見えるかもしれない、
食らうと思いきり意識が飛ぶかもしれない一撃を放つ。

日下 葵 > 「まだわかっていないようですね」

一瞬揺らめて、ふらついた彼を見る。
そして自分の顔を殴って意識をつないだ様子を見て

(ああ、意識がつながるくらいには痛みを感じるんだなぁ)

なんて感想を抱く。
痛みが眠気覚ましになるなんて羨ましい。
そんな間抜けた感想が頭によぎった。

そして震脚を繰り出す彼を見るが、
こちらの表情はピクリとも変わらなかった。
恐怖心など思春期と一緒に置いてきた。

そして動物を威嚇するようなすさまじい拳。
普通の人間が喰らえば両手の指では足りない本数の骨が砕けるような、
そんな拳に向かって、避けるでもなく、躱すでもなく、往なすでもなく、

 ――拳を放った。

握りこんだ右手の骨がお互いに接触すると、
もちろん此方の骨が負ける。
手だけではない。手首、下腕の骨が砕けるような音と感覚が、
拳伝いに彼に届くだろう。
そして肩ごと持っていかれる勢いで――彼の右側頭部に左手で掌底。
自身の体重と、上半身のバネと、彼の突撃の勢い全てを彼の側頭部に打ち込んでいく>

持流 童男 > 「・・・・!?」

そう驚愕とともに、嫌な感触が手に伝う
そしてためらった、躊躇ってしまった
右側頭部に、思いきりすべてを受けてしまう。

かっはと息をついて、痛みで飛びそうな意識を
精神力でつなげる。だが体はよろめく。
そして片膝をつく寸前で思いきり思いとどまる
心配そうな声で、掠れ掠れになりながら

「だい・・・じょうぶ・・で、ござるか・・?
早く・・ちりょう・・を・おわ・・・らせ・・なければ」

そう本気で心配する。ろれつが回らない、侮辱であるのは知ってるが。どうしても言わずにいられなかった。
だがしかし、闘志は絶えず。
自身を鼓舞するように叫ぶ。

そして、またもやファイティングポーズをとる。
「まだ・・まだでござるよ・・・!葵殿・・!」
そうふらついてはいるが爛爛と闘志は燃ゆる。
そして・・・そこから今度は右手で思いきり、右手に力を入れる

凝縮された力が、

そして、思いきり振り上げて解き放って

英雄の一撃:マッシブスタイル右ストレート

全霊の一撃、時が止まったような一撃が葵さんを襲おうとするが

葵さんの状態、骨が砕けている様子を見てしまい。寸止めしてしまう。

日下 葵 > 「残酷になる練習がどうして必要かっていうのはですね
  ――こういうことをしてくる奴がいるからですよッ」

彼は優しい。心が優しい。
優しいがゆえに、ためらった。
その優しさは守るべき相手に向けるべきであって、
打ち倒すべき相手に向けるべきではない。

「ええ、大丈夫ですよ。
 治りましたから。

 それよりも持流さん、
   ”貴方は大丈夫ですか?”」

これを耐えるか。
本当に丈夫な身体をしている。
彼が再度ファイティングポーズをとるまでの間に、
こちらの砕けた右手は半分ほど治ってしまっていた。

「いいですねえ。
 その目、素敵な目をしています。
 この間の貴方よりも素敵ですよ」

そして彼が再度強烈な一撃を放ってくる。右手はまだ使えない。
なら左手を使えばいいじゃないか。
そうして放たれる拳に、左手のストレート。
彼が躊躇して寸止めをしても、こちらは止める気などない。
拳が触れた瞬間、また砕ける音。
もちろん、砕けたのは彼の骨ではない。
続けざまに身体を翻せば、前回の手合わせで初手に繰り出した海老蹴り。

しかしこちらは寸止めした。

「……あー、やってしまいました。
 今回はわたしの負けです」>

持流 童男 > 寸止めされる蹴りを見て、少しだけ間の抜けた顔になり
そして寸止めしている拳を引く。

「なんで・・お主・・・蹴りを止めたでござるか・・?」

そう少しだけふらつきながらも、拳を収める。
笑顔で辛そうに笑いながら、治っていく様子を見て
こちらも、まだ、きついが、辛うじて立つ。

「某は、大丈夫・・本当は・・・わかってるのでござる、残酷にならないといけないのも・・こういうことをしてくる奴も分かってるんでござる・・だけど、」

そう悲しそうに笑いながら、そして辛そうにする。

「辛いんでござるよ。『仲間』を、殴るのは。骨が砕けた様子をみて、案じちまったでござる。
本気で行くって言ったのにこの体たらくでござる。済まない。」

そう辛そうに笑って、頭を下げた。

日下 葵 > 「なんでって、ルール違反をしたからですよ。
 異能なしって最初に言ったじゃないですか」

そう、異能なし。
つまりこちらは怪我をしてはいけないのである。
しかしついつい楽しくなって異能前提の動きをしてしまった。

「真面目過ぎるんですよ。
 真面目過ぎるし優しすぎます。
 仲間であっても悪い奴は倒さないといけません。
 私にそんなに情を移して、
 私が犯罪者になったときに取り締まってくれないようでは私が困ります」

そんな話をしている間に右はもちろん、左手も元の形に戻っている。
リング外にかけてあったタオルで汗を拭けばため息をついた。

「いやー、良くない。
 ついつい異能を前提にした動きをしてしまって。
 この悪い癖は抜かないといけませんね」>

持流 童男 > そうして戻っていく、葵さんの左手と右手を見て
心底よかったぁ、って思いながらも

「あぁ、・・ぜひとも・・
異能を前提に・・した動きは・・やめておいてくれでござる・・・」
冗談めかして笑いながらも、そう言ってから

リングから降りて葵さんにお礼の言葉を述べる
ふらつきながらも

「葵殿、付き合ってくれてありがと・・う。おぬしが・・たとえ異能でも、その・・ケガが治ってよかった・・。」

そう言ってからふらつきながらも訓練施設を後にする

ご案内:「訓練施設」から持流 童男さんが去りました。