2020/10/06 のログ
ご案内:「訓練施設」にレオさんが現れました。
ご案内:「訓練施設」に園刃 華霧さんが現れました。
レオ >  
朧車の亜種、”ロ型”と名付けられた個体との戦闘から数日後。
その戦闘に参加して居た青年……レオは、訓練施設でリハビリをしていた。

常世島の医療技術は非情に高い。
一か月ほど前に腹を貫かれて死の縁にいた自分の先輩は、もう既に前線で活動していた。
勿論、その先輩……神代理央に関しては、常世島でも最先端の医療設備での徹底的な再生手術が施されたからこそ、だが。

それでも足の骨折程度なら、ちゃんと治療を受ければ素早く治癒する。
治療の類が人よりも効きにくい体質の青年も、継続的に治療を受けた結果1週間たらずでギプスを外す事が出来た。

「…ほんとに凄いなぁ」

感嘆しながら、リハビリに励む。
といっても動かなかった期間は短いので、すぐにでも歩く位は出来るが。

ただ、少し関節が固くなったかな…と、足首の柔軟から始める事にした。

「……普通に鍛錬したいなぁ」

少し、ぼやきつつ。

園刃 華霧 >  
「…………」

……今の、この気分をなんといっていいのか。
ともかくも、一報を知って……まだ、目が覚めていないサラのところに、
自分の身代わり、とでも言うようにぬいぐるみを一つ、置いてきた。

行った時には既に一体居たが、おそらく置いていった主の予想はつく。
……今日は、会わないで良かった、とも思う。

どうにも、冷静になれない感じがする。
いけない。
少し落ち着くために……珍しく身体でも動かそうかと、訓練施設に来てみれば……

先客が居た。

「……ン……?」

見覚えのある髪色、そして瞳の色

レオ >  
「よっ…と」

びたーっと足を180度程広げて柔軟をしていると、一人の女性が入ってきた。
見覚えのない人だ…でも風紀の制服を着ている。
と言う事は、自分にとっての先輩だろうか?

「あ…どうも、お先に失礼しています。」

軽く挨拶をしながら柔軟を続ける。
やっぱり右足の調子はまだ本調子じゃないな、等と思いつつ。

園刃 華霧 >  
「……えーっと」

あ、と。
ちょっと予想外。
いや、まだ探している相手とは限らないんだけど、ちょっと、ああ……うん……

「随分、熱心に体操するんだね」

柔軟を続ける少年を見て、声をかけた

レオ >  
「あはは…ケガで一週間体動かせなかったので。
 体が硬いままだと、いざって時に困りますから、ちゃんと柔らかくしておかないといけないので…」

そう言いながら、つま先を掴んでぐっと脛の方へ曲げる。
慣れてるのかぴたっと脛に当たる位曲がるだろう。

「…あ、えーっと。
 レオ・スプリッグス・ウイットフォードです。
 風紀委員の方ですよね? まだまだ新参ですが、よろしくお願いします。
 …あ、柔軟一旦止めた方がよかったですかね?」

言ってから気づくように、柔軟をやめて立ち上がる。
重心が少しまだブレるが、痛みはもう殆どない。
ぺこりと、改めて挨拶をする。
先輩だろうし、失礼なふるまいは出来ないし。

園刃 華霧 >  
「……レオ・スプリッグス・ウイットフォード」

その名前は、光にゃんから頼まれて調べて……至った名前。
確か、裏常世渋谷の怪異と戦闘して怪我した、だったっけか。
ということは、多分間違いないんだろう、と考える。

さて、困った。
会う予定はなかったんだけど……今はこんなだし……まあしょうがないか


「そう、風紀委員だよ。よろしく。
 ああ別に、柔軟は続けてもらっていいのに。」

なるほど、アブナい感じではない、ね。
とりあえず人の良さそう……という感じはあるけれど。

「というか……手伝う?」

首を傾げて、聞いた。

レオ >  
「…?」

なんだか、顔をまじまじと見られた気がする。
顔に何かついていたのかな?
そう思いながら少し頬を触るが、何もなかった。

…?

「そうですか…?
 あ、お願いします。それじゃあえーっと…背中を押してもらえますか?」

そう言いながら、再び足を開いて、体をびたっと床に着きそうな姿勢にして。
柔軟を手伝ってもらう事にした。

「ところで、僕に何かありましたか…?
 なんだか、考え顔をしていましたが…」

園刃 華霧 >  
「…」

おっと、見すぎたかな。
気をつけないといけないな。
変に警戒されても困る。


「……えっと、じゃあ……こうかな」

背中に回って、ギュッと押す。
力を込めすぎないように……ように……

「……結構柔らかい?」

べたっと床につきそうな身体を眺めてポツリ、と口にする。
ふむ……鍛えられてる感じ?

「…ああ、うん。ちょっと、ね。
 友だちに聞いた人と似てるなって。
 君のことかはわからないんだけれど」

少し考えたけれど、自分の頭ではちょっともう難しかった。
だから、割とストレートに入っていくことにする。

レオ >  
「あぁ、まぁ……一応。
 戦闘も多いですからね。基本的に毎日柔軟と鍛錬は。
 怪我で動かなかった所は出来ませんでしたけど……

 …友達、ですか?」

自分の事を知っている人…まだ一か月ほどしか島に来て経過してないから、そんなに多くない気はするけど。
知り合い……誰だろう。
風紀の人かな?
となると……

「あぁ、もしかして沙羅先輩ですか?」

最初に思い浮かんだ人の名前を出す。
一番風紀委員で一緒に仕事をしてる人だったから。
ここ最近、少し不安定で彼女の方が仕事から離れていた事と…自分が怪我をした事が理由で、会っていなかったけど。

園刃 華霧 >  
「ああ……前線組なのかな。
 貴方もだけれど……大怪我してまで、どうして頑張れるの?
 ああ、ごめんね。別に非難しているわけじゃないんだけれど。」

なんとなく体の様子を見ながら、聞く。
どうも安定しなくてよくないな。

「……サ……沙羅とも、知り合いなんだ?
 へぇ……まあ風紀委員同士だからおかしなこともないのかな。」

しぃと沙羅の両方と知り合い……?
なんだか妙なことになってきたな……
また、ちょっと頭を抱える要素が増えそうな気がする。

「……沙羅とは、どんな関係?」

少しいたずらっぽく聞いてみる。
まあ、どんな関係でもないはずだけれど。
 

レオ >  
「どうして、と言われると……
 
 …今はどうしてでしょうね。
 昔は一応、目的があったんですけど……
 今は……言われたからやってる、みたいな所大きくて。

 …沙羅先輩とですか? えっと……」

どちらの質問も、少し頭を悩ませた。
色々と人と出会って、在り方も少し変わった気がするけど…
なんで戦うのか、と言われると少し分からない。
自分の”我儘”で、何かあった時に戦ってでも助けになりたい人はいるけれど…
今仕事で戦っている理由も、怪我をしても続ける理由も、正直分からない。

強いて言うなら、ただ……今までやってきたから、みたいなもので。

沙羅先輩の方の質問は、また別の方向で悩ましかった。
どんな関係……
目の前の先輩には間違っても言えないけど、好きな人は別にいる。
でも気になってはいる。
その理由は、似たような人を沢山見て来たからで…
でもそれを言うのは流石に憚られるから。

だから、当たり障りのない返事しかできない。

「少し前から、仕事を教えてもらってて……
 色々良くしてもらってる、先輩といった所ですよ。
 
 沙羅先輩と親しいんですか?」

園刃 華霧 >  
「ふぅん……目的は会ったけれど、今は言われたから、か」

少し、首をかしげる

「……貴方は、言われたら命をかけられるの?
 自分のことはどうでもいいわけ?」

どうも要領を得ない、というより空虚、といった趣。
……少しメーターが変わる。

まだ、早い。


「沙羅に仕事を、ね……
 なにがきっかけだったの?」

沙羅は面倒見が悪い、とは言わないけれど。
ただ、どうしてそうなったのか、がなにかきになる。
その程度の問いかけ。 

「うん、沙羅は……そうだね。
 血のつながらない姉妹ってところかな?」

軽く考えて、答える。
ある意味、ウソはない。相手がどう思うかはこの際別だが

レオ >  
「…‥‥」

その言葉には、返事を迷った。
言われたら命をかけれるのか。
…ちょっと前に聞かれていたら多分、即答で賭けれる、と言ってた言葉。

今はどうだろう。
命の事を聞かれて思い出すのは、島に来る前に言われた、呪いのような言葉。

『生きて』

死ぬ気はない。呪われてるから。
けど、命じられたら……
それを断る”我儘”がまだ、言えない気がした。

「……」

けど、もう一つの”我儘”が、即答する事も出来なくしていて。
…どうなんだろうか。
やっぱりまだ、分からない。

「……沙羅先輩は、神代先輩の手術の結果を待ってた時に、偶然。
 その…ほっとけなくて。
 話を聞いたりしてて、それで…って感じですよ。

 姉妹……ですか?」

姉妹。
血のつながりのない姉妹。
全然知らなかったな、そんな人がいるなんて。

園刃 華霧 >  
問いかけに、黙り込む相手。
なるほど、この問には答えられない、と。

「そう、答えられないんだ。
 いいよ、別に。それなら"そういうこと"なんだろうし。
 でも」

じっと、うす濁った金を見つめる。

「貴方を止めるものがあるなら、貴方を揺るがすものがあるなら。
 ちゃんと向き合わないとダメ。
 ただ流されるだけ、なんて赦されない」

視線をそらさず、レオの反応の全てを見据えようとするように見る。


「ああ、理央が入院したとき……って、あいつはよく入院するからいつのことかはわからないけれど。
 そう。まあほっておけない……っていうのも、わかる。」

今は尚更……思い出すと、もっとおかしくなってしまいそうだ。

「そう、姉妹。
 まあそれだけ仲がいいってこと」

レオ >  
「…すみません。
 でも、そっか……沙羅先輩と本当に、仲がいいんですね。
 最近顔を見ていないけれど……元気にしていますか?」

また一緒にご飯でも食べにいきたいなぁ、なんて笑いながら。
自分も怪我をしていたから、近況なんかは全然、聞いていなかった。
まぁ…前の時も大分疲れていたから、もう少し機を見てから、になりそうだけど。

園刃 華霧 >  
元気にしていますか、か。
まあ最近まで怪我人生活じゃ、最新情報には触れられてないんだろうな。

「あぁ……それは、自分で"調べて"……と、言いたいところだけれど」

……業腹だけど、確認しよう。

「沙羅は、今、入院中。
 ついでに、理央の部下でもなくなったって。解雇」

じっと、レオの顔をみる。

「さて……おまえは、どうする?」

レオ >  
「…‥‥えっ?」

一瞬理解が追い付かないかのように、先輩の方を見る。

沙羅先輩が、入院?
神代先輩の部下じゃなくなった?
解雇?
何で?

「入院…って…
 不死の異能は?解雇って…仕事できなくなったって、そういう事ですか?
 いや、神代先輩の……部下じゃ、なくなったって……」

動揺が隠せない。
あれだけ心を痛めていて、そのタイミングで?
これから落ち着いていくんじゃないかって、そう思ってたのに。
何で、今、そんな事に

「……ど、う……って……
 ………

 …沙羅、先輩は……今、話せる状態、なんですか…?
 何で入…、……
 ……っ……」

息が一瞬止まる。
どうする?
何をすればいいんだ?
何か出来るのか?
出来る事が、思いつかない。