2020/10/20 のログ
ご案内:「訓練施設」にレオさんが現れました。
レオ >  
「――――ありがとうございました。」

朧車異変から、早1週間。
戦闘で折った足も完全に回復し、もう既に通常の業務をなんら支障なく行うようになってきた。
それに伴い訓練内容も本調子に戻ってゆき、模擬戦等の訓練も再開を始めた、という所だった。

……結果は、上々。
勝手がわからず苦戦していた当初から、先輩に師事を仰ぎ”殺さぬ”戦いを少しずつ身につける事が出来たのか……
ここ最近の敗戦記録は随分と減りつつあった。
それに伴い、自分から模擬戦を誘いに来る先輩達の質も、段々と変化してきたが……
結局どちらにせよ、やる事は変わりない。

練習でやった事を、実戦を想定して行う。
それだけの事。

――――現在の模擬戦での戦績、25戦13勝12敗。
勝ち越し。

「…ふぅ」

汗を拭いて一息をつく。
鍛錬の時間は、心を落ち着かせるのに最適だった。
色々、考える事も多くなったから、なおさら。

自分が療養していた間に、大変な事になっている先輩がいた。
自分が好きになった人の問題は解決しないまま、その人の過去受けた傷を知った。
……ここ最近顔を見せていない先輩がいる。

それでも、仕事はやってくる。
私情を抜きに自分に出来る事、やらないといけない事をこなすのは、風紀委員という組織に属している人間として当然の事。

自分が出来る事は、何時だって限られている。
何でもできる訳じゃない。
だからこそ、今出来る事をやるしかない。
不安があっても。
いざ選択を迫られる時まで、出来る事をするしかない。

ご案内:「訓練施設」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
とってとって。
足袋に草履の足元で、同年の同性よりもちょっと遅い足取り。
風紀委員としては真面目に取り組んでいる美奈穂です。
本人として真面目なだけですけど。
少し神道流の型練習を老子に見て頂いていたのですけど、本人は満足満足。
と、老子と別れて帰ろうとしたところなのですけど。
なんか、他にも真面目に訓練している音が聞こえたので、ちょっぴり扉を開いて中を覗いてみたのです。

「あっ、ラッキーマンのお兄様」

知っているお姿に、つい、小さくお声をだしてしまいました。

レオ >  
「と‥‥…」

聞き覚えのある声に話しかけられた…と振り向いてから、ラッキーマン?と首を傾げた。
そういえば前にそんな名前をつけてもらった気がする。
ラッキー…な記憶は、あんまりないけれども。

「あぁ、幣先輩。
 お疲れ様です。」
にこっと微笑んで、手を振る。
前に会った時はまだ色々、慣れてない頃だなぁ…
なんて思いつつ、思い返せばそれから色々あった。

この小さな先輩の方は、どうだろう?
1か月。
短いけれど、長くもある位の期間。
何か変わった事でもあっただろうか。

「しばらくぶりですね、最近はどうですか? 

 僕の方は…ははは、色々ありすぎて何処から話せばいいか分からないですね」

幣美奈穂 >  
先輩!
そういわれますと、ぱあっとお顔が明るくなります。
テンションあがってしまいます。

「後輩さんなレオお兄様!
 いやいや、なになにですの」

ちょっとお胸を張って、お部屋の中にとってとって。
片手を腰の後ろに、もう片手をお鼻の下で何かつまんで撫でている仕草。
エアお髭です。

「最近ですか・・?」

小首を傾げさせながら、後輩さんの前をうろうろとしようとするのです。

「えと、昨日はポップコーンが幸せでした・・あっ、あと。
 そろそろはろうぃんの取り締まりだから、ちょっと気を付けております。
 あとあと・・あっ!」

思い出しましたっ、と。掌に軽く握った手をぽんっ。
人差し指を立てて、横に指を軽く振りながら。

「猫伯爵様と朧車さんのことでたくさん叱られ――きゃっ!?」

汗でぬれた床で滑り転びかけるのです。

レオ >  
「ハロウィン…?
 と、あぁ……そっか、幣先輩も朧車の事件に関わってたんですね。
 僕も少し、討伐任務に当たってましたよ。」

朧車の事件。
裏常世渋谷で起きた一連の騒動は、一応の収束を迎えたがまだ原因調査その他諸々は終わっていないと聞く。
元々怪異であるうえ、裏常世渋谷には中に入っていられる”制限時間”があるから、猶更手間取っているのだろう。
何せ、風紀委員も祭祀局員も、この手の怪現象だけを扱う訳ではない…所謂”専門”ではない者達なのだから。

「―――っと」

そうしていると…
つるんと滑って宙を舞う足に気づく。
反射的に体を起こして支えに入るだろう。

間に合うかな?多分間に合うか……

幣美奈穂 >  
近づくだけで、清浄な感じの空気に少しなり、回復力とかが増すかもしれません。

「えぇ、昨日知りましたけれど・・秘密ですわよ?
 ハロウィン、怪異なのと、子供だけがお菓子貰えるのとあるみたいですの・・」

声を少し潜めます。
大事な情報ですから。

おっとっとっ、となんか変な踊りになりながら、ぽてり、とレオ様の支えにぽてりっ。
思わずその腕に抱き着くのです。

「び、びっくりしましたの・・。
 あっ、レオお兄様も朧車さんに会ったのですか?
 わたくし、行くたびになんか追いかけられまして・・」

うむうむ、と先輩プレイはまだしているつもりなようです。
なんか、新しいのを2体も見つけちゃったようですし。

レオ >  
―――間に合った。

「ふぅ…大丈夫ですか?」

ほっと一息つきながら、そっと小さな先輩を立たせてあげる。
支えた時の体重は軽い…いや、あの人のが軽いかな。
そんな事をふと思いつつ「気を付けてくださいね」と優しく言って。

「と……まぁ、ええ。
 倒しましたけど、足怪我しちゃって。
 ついこないだまで休んでたんですよ」

今は大丈夫ですよ、と怪我した方の足を見せる。
もう傷は完全に塞がってるが、傷跡がくっきりと残ってしまってるそれが見えるかもしれない。
しかしもう平気なようで、少し跳ねたり足を曲げたりして、平常な様子が分かるだろう。

「それにしても、ハロウィン、かぁ……懐かしいな…
 …ふふ、そうですね。
 ナイショにします」

ハロウィン、という行事は知っている。
10月末に行われるお祭りの一種だ。
カボチャのマスクや仮装が懐かしい。

そういえば…”先輩”に連れられて、一緒にお祭り騒ぎの中を駆け回ったっけ。
思えば、子供らしくなかった僕が少しでも楽しい事を見えるようにって。
そういう風に、思っていたのかもしれない。

なんだか、全容を上手く捉えれていなさそうな目の前の小さな先輩に懐かしさを覚えて、少し微笑みながらそう返しつつ。

怪異、という言葉にすこし首を傾げた。

「……怪異? 
 ハロウィンに、怪異が出るんですか?」