2020/12/02 のログ
ご案内:「訓練施設」からレオさんが去りました。
ご案内:「訓練施設」からさんが去りました。
ご案内:「演習施設」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 「はあ…はあ……。」

息を切らせて刀を振るう。
演習施設の機能によって作られた疑似的なエネミーのその40体目を斬ればそのままへにゃへにゃと座り込む。

「はぁー……もう疲れたー!!」

刀々斬鈴音は強くない。

その戦闘能力は異能や魔術を活用して戦える風紀委員や違反部活生に劣る。
その上戦闘能力の9割を自らの刀に依存しておりこの妖刀が無ければ恐らく小学生にも劣る。
その戦績は散々たるもので明らかな弱者や油断しきった相手以外には勝てていない。

『鈴音、そんなもので練習するよりも血を吸えその方が圧倒的に簡単に強くなる。
 一人で我武者羅に斬ったところで技術など身に付く訳がないだろう。』

「……うるさいなあ、それだとなんか練習してる感でないでしょ!
 ちーちゃんは分かってないなあ!」

自らの刀から聞こえる無機質な声と言いあいができるくらい元気は十分に残っている。
だが刀の言う事だけあってそれは正しく刀々斬鈴音の剣術もどきで戦うのならば刀に血を吸わせていた方がよっぽど楽に強くなる。

刀々斬 鈴音 > 『鈴音、お前はどれくらい強くなりたい?具体的に答えるがいい。
 自分の主人を守れるほどか?お前を打ち倒した風紀委員に勝てるくらいか?鉄火の支配者と並ぶ強さか?』

「えっ……鈴音はね…えーっと……最強?」

刀の問いに対して少し考えた末に具体性の全くない答えを出す。
最強、この世界の誰よりも強い存在。

『……そうか………頑張れ。』

刀の言葉が途切れる。

「ちょっとちーちゃん!なんで聞いたの!?」

『………。』

刀は何も答えない。

「じゃ、じゃあ部長!部長倒せるくらいで!!」

部長、特務広報部の部長、鉄火の支配者、神代理央
個人での戦闘力ならばかなり強力で無機物の異形を使役するその異能は鈴音の刀と相性が悪い。

『不意討ちしろ……寝込みを襲えば倒せる……。』

「雑じゃない?本当になんで聞いたの?もしかしてテキトーに答えたの怒ってる?」

刀は何も答えない。

刀々斬 鈴音 > 『正直な話真っ向から戦えば勝ち目は薄い【奥の手】も使う前にハチの巣……いや、クレーターだ。』

「なんで言い直したの?」

『最低限、遠距離攻撃を確実に防御する能力、一気に相手の懐に入る機動力、あとは……運が必要だろう。
 ……そうだな防御に私の力を使う練習でもしておけばいいだろう。』

うんうんと頷く。
頷くだけ。

「……分かった、じゃあ最後にあと3~4体の反撃してこないモードの敵を斬って終わりにするね!」

この訓練が彼女たちとって何かしらの役に立つのか?
分からないままで鈴音の戦いは続いていく。

ご案内:「演習施設」から刀々斬 鈴音さんが去りました。