2021/01/04 のログ
毒嶋 楽 > 「はてさて、みんな真面目に正月休みを過ごしてると見える。」

幾つ目かの空き室を横目で見ながら前を通り過ぎた楽は、おもむろに足を止めて感心したように息を吐いた。
委員会の仕事があるからと年末年始に本土の実家への帰省は見送った勢だったが、

「こんな事なら帰って昔なじみの顔でも拝んでやりゃあ良かったかねえ。」

とはいえ、実際に帰省したところで実家に自分の居場所がないこともまた事実。
二度目の入学に際して私物は全て常世島へと運び込んでいる。
年の離れた弟の勉強室として実家の自室は改装されているのだ。

「誰か居れば適当に話でもして気を紛らわそうと思ったんだが……望み薄、かなこりゃ。」

ついてねえなあ、と独り言ちながら、再度頭をわしわしと。

毒嶋 楽 > 「───帰りに神社でも詣でるか。
 その前にひとっ走りしていこう。」

幸いにして施設内は貸し切り状態だ。
ゆるりと首を回してから、楽はトレーニングウェアに着替えるべく更衣室へと向かうのだった。

ご案内:「訓練施設」から毒嶋 楽さんが去りました。