2021/03/12 のログ
ご案内:「訓練施設」に毒嶋 楽さんが現れました。
毒嶋 楽 > ──たまには健康的に運動をしよう

そう思い至った毒嶋 楽は委員会の仕事も休みの本日、買ってから数回しか袖を通していないトレーニングウェアを着て訓練施設を訪れていた。
風紀委員に出向している公安委員という肩書の割に、業務はデスクワークに次ぐデスクワークで肩とか腰とかもうバッキバキになってたのもあり、
1時間ほど軽くランニングでもしようと思って来たのだが。

「やぁ~……もともと運動する方じゃないけどね、俺ちゃん……」

ランニングマシンの上に1時間居ただけで汗だくのヘトヘトである。
先日フリーマーケットで買った(≒買わされた)Tシャツをインナー代わりにしていたが、多少奇抜なプリントがされたそれを露わに、ベンチに腰掛けて体力の回復を図っている。

「明日が外回りの仕事とかじゃなくて良かったわ~、いやホントマジで。」

毒嶋 楽 > これを機にもっと体動かそう、と心に誓う楽。
早速明日からの登校を自転車から徒歩にするか、と考え

「いやいやいや、さすがに。流石に落第街を徒歩とか。
 朝は良いけど帰りが怖いわ。家賃は安いけど治安が壊滅的だもんな。」

うむむぅ、と呻きながらベンチに寝転ぶ。
長身ゆえに中々に邪魔になりそうだが、特に誰も居ないし大丈夫大丈夫、と自分に言い聞かせて。

「自転車のギアを一速のままで来る、とかの方が良いかねえ。
 それとも落第街抜けるあたりで自転車下りて、そこから徒歩とか~?」

据わっていて心地の良いベンチは横になっても心地よい。
完全にだらけ切った状態で独り言を口にする姿はとても風紀委員にも公安委員にも見えそうにない。

毒嶋 楽 > 「よぉ~し、決めた。
 とりあえず自転車で歓楽街まで出たとこで自転車預けて、そこから徒歩にしよ。」

これまでも何度か同様の経路を使ったものの、
大抵途中で諦めて公共の交通機関を利用してしまっていた。
しかし運動不足を再認識した楽は、ベンチに寝そべったまま拳を天高く突き上げる。

「交通費も浮いて、運動不足も解消して、一石二鳥とはこのことよ。
 一年間頑張れば、貯金も出来て落第街を脱出できる、はず!」

貧困と運動不足をいっぺんに解消できるだろう、と一縷の望みに賭けていた。