2021/11/22 のログ
ご案内:「okoyo Ultimate Battle Stage」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
午前中の授業を終えまして、風紀委員会の本庁。
そこで今日のお仕事を探そうと、入り口前でにゃんかいろな一匹を抱っこしましてから受付に行きますと――。
なんと、美奈穂に挑戦状を叩きつけてきたという話が!
風紀委員や公安委員は狙われやすい常世祭のイベント。
美奈穂にも白羽の矢が。

何処でやるのか知らない美奈穂、ごめんなさい、携帯電話とかパソコンとか。
ぴこぴこするやつ使えないのです。
というので、送ってもらいます。

控室で、頭にハチマキ、たすき掛けをしましてやる気まんまんな美奈穂です。
風紀委員として維持を見せないといけません。
途中で試合前のコメントを聞きに来られたので、

「風紀委員として、その秩序と名誉を守りますわっ」

やる気十分。
美奈穂は誰が相手がまだ誰か判ってませんが、風紀委員が暴力に屈してはいけないのです。

その頃、別の対戦相手のところでは。
女性が愛犬の毛並みを撫でながら「遊んでもらうわ」と楽しそうなコメントをしていたり。

入場です!

セコンドに着く風紀委員の総務部のお姉様と、連れてきてしまった風紀委員会本庁前によくたむろしているにゃんこさん。
た~たたた~たた~、と音楽リズムに合わせて、頭にタオルを乗せて入場です。
選手紹介もされる中――あっ、観客からお菓子を貰った美奈穂。
ど、どうしましょう。
何処で食べましょうかと、座るところを探してしまいます。
立って食べれない子なのです。

『選手にお菓子をあげないでください。
 あっ、幣選手、落ち着いてゆっくり食べてくださいね』

と場内アナウンス。
観客席の隅を借りて、はぐはぐとマドレーヌを頂いていた美奈穂、こくりこくりと頷きます。

逆側からぷしゅーっという煙と共に現れるのは――。
柴犬を抱えた女性。
何か珍しいのか、わんこさん、しきりに尻尾を振ってます。

『東からは、三丁目の木下さんちのベスちゃんっ!』

・・木下さんに抱えられたわんこさんが相手でした。

幣美奈穂 >  
『ベスちゃん、待てよ待て。
 ほーら、美奈穂ちゃん、来てるでしょう~?』

既にリングに上がり愛犬を下ろした飼い主さん、リードで待て、お座りと。

と、飼い主さん。
――強敵です!
美奈穂、手もお手拭きで拭いてから、改めてリングに。
階段を登り・・えっ?、ロープも登るのですか?
マイクパフォーマンスというのだそうです。
ロープを一段登り、え?、もっと上?
二段目。
コーナーポストを必死にしがみつき、脚をぷるぷるさせます。
リングの高さもありますので、思った以上に高い場所です。
美奈穂は既に涙目。
総務部のお姉様に支えられて、「離さないでくださいませ。絶対、絶対ですの」
と既に涙目な美奈穂、三段目は断念。
マイクを渡され・・両手で持つためには、不安定なおっぴり腰。

「よ、よくきましたのね、ベスちゃんっ!
 風紀委員として、暴力には屈しません!
 かかってこいなのですわ!」

台詞はともかく、言葉が震えています。
これでいいのかしら?、と総務部のお姉様に振り返ってますので、
台詞もお姉様からの指示なのでしょう。
そしてびっくりしたお顔をしまして、躊躇い。
そしてぎゅっと目を瞑って、マイクをマットに叩きつけて渡すように――。

出来てません。
物を乱暴に扱うことはできないのです。
えいっ、と投げつけるふりが精一杯。

苦笑する総務部のお姉様の手を借りて、リングにえっちら降ります。
そしててけてけと、ベスちゃんの飼い主さんのところにいき。
きゃんきゃんっと尻尾を振って、待てが出来ずに立ち上がっちゃった柴わんこさん。
美奈穂に飛び掛かりそうになるのを飼い主さんが抑えながらマイクを受け取ります。
わんこさんの鳴き声にびくびくっとして涙目な美奈穂。
わんこさんも好きですが、吠えられるのは苦手なのです。
渡しまして、とてとてっと対角線のコーナーに戻り・・にゃんこさんがポストの上で丸まってました。

『ごめんなさいね~。
 ほら、先月も今月も、美奈穂ちゃん忙しそうで。
 ぜんぜんベスちゃんと遊んでくれてないでしょう?
 ベスちゃん、寂しがってて』

『パッドって肉球でも動くのね。
 びっくりしちゃったわ』

そんな飼い主さんのコメントです。

幣美奈穂 >  
ゴングが鳴ります。
まずは互いに様子見――と、心を落ち着けた美奈穂。
振り返れば、全力疾走してくるわんこさん!

ふぐぅっ!?

ジャンプしてわんこさんの頭、美奈穂のお腹に。
それはそれほどではないのですが、よろけて後ろに倒れかけて。
コーナーポストで頭を打ったのです。
不意打ちです!
とか文句を言う前に、両前足を美奈穂のやわらかお胸に置いて、
お顔をぺろぺろとするわんこさん。
久しぶりに会えて大はしゃぎ。

「わっぷっ。
 あの、は、離れて・・」

べろべろべろっ。
おっと、ここで飼い主さんが何かを・・ころころとゴムボールをリングに投げ入れます。
凶器になるのか?、なるのか?
いえ、せーふ!
わんこさんがボールを取りに行きましたので、美奈穂、ひと息つけました。
頭を振って立ち上がります!
ここから巻き返す気たっぷり!
ベテラン風紀委員として、だらしないところは見せられません!

ボールを咥えて、とことこ美奈穂の前に。
警戒する美奈穂ですが、わんこさんはボールを美奈穂の前に置いて、尻尾をふりふりっ。
ゆっくりした動作でしゃがんでボールをとり、これでどうすれば、と。
ちょっと悩み顔な美奈穂です。
そんな美奈穂を見上げる芝わんこさん。

――!
判りました!
これを投げて、それに気を取られたわんこさんの隙を狙えと!

ボールをよく見せましてから、えいっ!

てんてんてん、と転がるボール、とととっと追いかけてわんこさんが咥えます。
その隙に・・えと、何をすればいいか考えて動きが止まる美奈穂。
ボールを咥えたわんこさんと睨みあい?に。

幣美奈穂 >  
わんこさん、咥えたボールをえいっと、逆側に投げるように首を振ります。
転がるボール。
あっ!、リングの外に落ちちゃいますっ!
美奈穂は慌てて追いかけます。
飛び込むようにしてボールを捕まえます。
セーフっ!
立ち上がりまして・・むむっ、じゃあこっちっ!
と、わんこさんの横に行くようにボールを投げまして。

わんこさん、落ち着いて、てってってっと歩いて前足で抑えます。
そしてまた咥えまして――さっきと逆方向にぽいっ!

あ~~~っ!、落ちちゃうっ!
慌てて、てけてけボールに向かう美奈穂です。
飛び込むようにして――ボールごと、リングアウト。

場内に悲鳴と、心配するようなアナウンスの声。
わんこさんも慌てて駆け寄り、リング下を覗くように。

むくりっ。
転び慣れている美奈穂、無傷。

「危ないの、ダメでしょうっ!
 それに大好きなボールなのでしょう!」

リング場を見上げて、顔をのぞかせるわんこさんに。
ぷりぷり叱る美奈穂です。
きゅ~んっと反省したような顔をしているので、はいっ、とボールを手渡し。
美奈穂は急いで、リングにあがる階段の方へ。
高くてそのままでは登れませんので!

続いて飼い主さん側から放り込まれたかみかみ綱引き紐、美奈穂、振り回されます。
ダメです。
作戦を変えませんと――!

幣美奈穂 >  
かーんっ。
1R、終了。
選手はコーナーに戻ります。
椅子が用意され、座る美奈穂に。

『その調子よ。
 効いてるわ』

え?、そうなのですか?
グレープジュースをストローで頂きながらのインターバル。
にゃんこさんが、肩を肉球マッサージ。
猫好きには羨ましい光景。

「別の手段をなにか――」

セコンドに相談です。
相手が立てなくする何かがあれば――。

かーんっ!
休憩終了です。
あっ、待ってくださいませ!
まだジュース飲んでますの!

急いでストローで飲んで、そして立ち上がる美奈穂です。
思いついたことがあるのです。

幣美奈穂 >  
インターバル中、骨ガムを飼い主さんから頂いたベスちゃん。
まだ寝転んで噛み噛み中。
この間に――。

美奈穂、すっと懐に手を入れまして獲物を取り出します。
いざ、お覚悟を!
と真剣な顔で走り寄ろうとしますと、レフリーのストップが。

それはなんだね?
危険物は反則負けだよ?

と、美奈穂が手に持ったものを確認されます。
少し協議のすえ、それは凶器ではないと判定されます。
手に戻ってきた――ブラッシング用のブラシです。

いざ、これで骨抜きに――!
と向かおうとしますと、口元をぺろりん。
骨ガムタイムが終わった柴わんこさんの姿が!

「きゃぁ~!?」

ベスちゃん、ダッシュっ!
そして飛びついてきたので、マットに背中から倒れる美奈穂です。
そのまま顔をぺろぺろ・・。

『――わぁ~んっ!、――つぅう~~!』

両前足で美奈穂の肩を押さえているので、レフリーのカウントが取られ始めます!

『ベスちゃ~ん、ほら、フリスビー。フリスビー好きでしょう?』

飼い主さんもわんこさんの気を惹こうと、愛用の布フリスビーを見せるのです。
そっちを一瞬見たわんこさん、おかげでカウントは止まりますが――。

『――わぁ~んっ!、――つぅう~~!』

それよりもと、美奈穂のお顔中を嘗めるわんこさん!
カウント再開!
そのまま、フォール負けとされる美奈穂です。

くぅっ、あともう少し。
もうちょっとだけでしたのに!
少しの差で惜敗でした――他の人の目には、終始翻弄されていたようにしか見えなかったかもしれませんが。

幣美奈穂 >  
悔し涙目でマットに座り込む美奈穂です。
その目元を、「くぅ~ん」と慰めるようにぺろするわんこさんです。

2R25秒、ベスちゃん〇―×幣美奈穂の試合。
配当金・・そんなに高くない。
そう、賭け事もベスちゃん大幅有利というのだったのです。

飼い主さんに抱き上げられたベスちゃんとリング上で握手。
次は――次は負けませんわっ。
決意を新たにする美奈穂なのです。

しょぼんとする美奈穂に、総務部のお姉様がおやつだと、
本格執事喫茶の催し店に連れて行ってくれまして。
こう、お菓子がたくさんあるアフタヌーンティーをごちそうしてくださいます。
それで心が上向き美奈穂。
そこからはいつもの美奈穂に戻ったのです。

次こそ、ベスちゃんに勝つのです!

ご案内:「okoyo Ultimate Battle Stage」から幣美奈穂さんが去りました。