2019/02/07 のログ
ご案内:「転移荒野」に『張三李四』さんが現れました。
■『張三李四』 >
黒い霧が寄せては返す。
虹の泡が浮かんでは消える。
風さえ吹かぬ凍り付くような空気が場を支配している。
砂のじゃれ合う音さえも、空の彼方のすすり泣きも、今は聞こえない。
真空の中に閉じ込められたような、そのような錯覚を覚える空間がそこにある。
■『張三李四』 > なんてことはない。異世界から何かが流れ着くことなど、
この転移荒野においてはさしも珍しい事ではないはずだ。
黒い霧と虹の泡が音もなく重なり合って、その中心にいつわりの真空が形成される。
大の大人が丸ごと入るのではないかというぐらいの黒と虹の入り混じったシャボン玉のような球体。
ざっ――と、足音が一つ。
■『張三李四』 > 「ここは……そうか、戻ってきてしまったのか」
「―――常世島……常世学園に」
■『張三李四』 > 漆黒の人影は荒野を進み、やがて一陣の風が吹いたと同時に霧散した。
ご案内:「転移荒野」から『張三李四』さんが去りました。